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Trademark Appeal Case

称呼の音数と観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−8186(T2018−8186/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「千秋」の文字を標準文字で表してなり、第43類「飲食物の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。),会議室の貸与,展示施設の貸与,業務用加熱調理機械器具の貸与,業務用食器乾燥機の貸与,業務用食器洗浄機の貸与,加熱器の貸与,食器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与」を指定役務として、平成28年9月2日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5680836号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成26年1月20日に登録出願、第43類「高齢者用入所施設の提供(介護を伴うものを除く。),宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,飲食物の提供,布団の貸与,まくらの貸与,毛布の貸与」及び第44類「高齢者及び障害者の養護・介護施設の提供,施設における介護,訪問による介護,介護,栄養の指導,訪問マッサージ,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,美容,理容,入浴施設の提供,動物の飼育,動物の治療,動物の美容」を指定役務として、同26年6月27日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、「千秋」の文字からなるところ、該文字は、「千年。千歳。千載。転じて、非常に長い年月。」(岩波書店「広辞苑第7版」)の意味を有する語であるから、該文字に相応して「センシュウ」の称呼及び「非常に長い年月」の観念を生じるものであり、また、漢字は一般に訓読みされる場合も少なくないものであり、その構成文字を訓読みした「チアキ」の称呼をも生じるものである。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「センシュウ」又は「チアキ」の称呼を生じ、「非常に長い年月」の観念を生じるものである。

(2)引用商標について

引用商標は、別掲のとおり、左側に緑色と橙色の図案化された果実と思しき図形を表し、右側に「CHIAKI」の文字と「ほおずき」の文字とを上下二段に表した構成からなるところ、該図形部分と文字部分とは、視覚的に分離され、これを常に一体不可分のものとして把握しなければならない特別の事情は見いだせず、それぞれが独立して自他役務の識別機能を果たし得るものというべきである。

そして、引用商標の構成中の図形部分は、我が国において特定の意味合いを表すものとして認識されているというべき事情は認められないものであるから、これよりは、特定の称呼及び観念を生じないものである。

また、引用商標の構成中の文字部分である「CHIAKI」の文字と「ほおずき」の文字とは、まとまりよく一体的に表され、該文字全体から生じる「チアキホオズキ」の称呼も、よどみなく一連に称呼し得るものであり、その構成中の「CHIAKI」の文字部分が、取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものというべき事情も見いだせない。

そうすると、引用商標の構成中の文字部分は、その構成文字全体をもって、特定の観念を生じない一体不可分の造語を表したものとして認識されるとみるのが相当である。

してみれば、引用商標は、その構成文字に相応して「チアキホオズキ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

本願商標と引用商標の類否について検討すると、本願商標と引用商標とは、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、外観においては、両者は、その構成態様において明らかな差異を有するものであるから、外観上、明確に区別できるものである。

次に、称呼においては、本願商標から生じる「センシュウ」及び「チアキ」の称呼と引用商標から生じる「チアキホオズキ」の称呼とは、その音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上、明瞭に聴別されるものである。

そして、観念においては、本願商標からは、「非常に長い年月」の観念が生じるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、相紛れるおそれはない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点についても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号には該当しない。

したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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