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Trademark Appeal Case

地名と品質表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2017−14130(T2017−14130/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「霧島おいも豚」の文字を標準文字で表してなり、第29類「豚肉,豚肉を使用した肉製品,調理済みの豚肉,豚肉の加工品,冷凍した豚肉,豚肉を使用したカレー・シチュー又はスープのもと,豚肉を主材とする惣菜,豚肉を用いたなめ物」を指定商品として、平成28年6月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『霧島おいも豚』の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の『霧島』の文字は、『鹿児島県中北部の市。霧島山の略。』(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)の意味を有し、『おいも豚』の文字は、『おいも(さつまいも)を与え飼育した豚』程の意味を理解させるものであるから、本願商標全体よりは、『霧島山周辺地域でおいも(さつまいも)を与え飼育した豚』程の意味を理解させるものである。そして、本願商標の構成中の『おいも豚』の語は、『おいも(さつまいも)を与え飼育した豚』程の意味を表すものとして、実際に使用されている実情があるから、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、『霧島山周辺地域でおいも(さつまいも)を与え飼育した豚肉、霧島山周辺地域でおいも(さつまいも)を与え飼育した豚肉を使用した商品』程の意味を認識、理解するにとどまり、単に、商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて職権で証拠調べをし、その結果を請求人に対して同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、平成30年6月29日付け証拠調べ通知書によって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。

4 請求人の意見

請求人は、上記証拠調べ通知に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号について

本願商標は、「霧島おいも豚」の文字を標準文字で表してなるものであり、その構成中、「霧島」の文字は、別掲1のとおり、「鹿児島県中北部の市。霧島山の略。」、「宮崎・鹿児島県境にある霧島山、およびその付近の呼称。」の意味を有する語である。また、「おいも」の文字は、「サトイモ・ヤマノイモ・ジャガイモ・サツマイモなどの総称」の意味を有する「いも」の語に、丁寧語の「お」の文字を付したものであり、「豚」の文字は、「ブタ。また、ブタの肉。」(「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店))の意味を有する語である。

そして、本願商標の構成中、「霧島」の文字は、本願の指定商品との関係において、別掲2のとおり、霧島山周辺地域において養豚が行われている事実があるから、これに接する需要者、取引者をして、「霧島山周辺地域」の意味合いを認識させるものである。

また、別掲3のとおり、「〇〇豚」の文字は、「〇〇を飼料として育った豚の肉」との意味合いを表示するものとして使用されている事実があるから、本願商標の構成中、「おいも豚」の文字は、これに接する需要者、取引者をして、「いもを飼料として育った豚の肉」の意味合いを認識させるものである。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、取引者、需要者は、「霧島山周辺地域でいもを飼料として育った豚の肉及びそれを使用した商品」との意味合いを認識するにとどまるとみるのが相当であるから、本願商標は、商品の品質及び原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえる。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、過去の登録例及び審決例を挙げ、本願商標は請求人が創作した一体不可分の造語であり、本願商標全体から、指定商品の品質として「霧島山周辺地域でおいも(さつまいも)を与え飼育した豚」程の一義的な意味合いは認識されない旨主張している。

しかしながら、商標が自他商品識別標識としての機能を有するか否かは、査定時又は審決時における取引の実情を勘案して、その指定商品の取引者、需要者の認識を基準に判断すべきものであるから、他の登録例、審決例に本件の判断が拘束されるものではない。また、本願商標をその指定商品に使用しても、取引者、需要者は、「霧島山周辺地域でいもを飼料として育った豚の肉及びそれを使用した商品」との意味合いを認識するにすぎないものであって、本願商標が自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとはいえないことは、上記(1)で述べたとおりであるから、請求人の主張は採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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