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Trademark Appeal Case

商品の品質・原材料表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2017−18700(T2017−18700/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第5類「サプリメント」を指定商品として、平成28年6月27日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同29年1月6日付け手続補正書により、第5類「黒酢・黒にんにく及び黄金生姜を主原料とし発酵黒玉ねぎ末・梅由来原料・しじみエキス末・その他の国産原材料を加味し発酵熟成させ18種類のアミノ酸を含有してなるサプリメント」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願の補正後の指定商品は、商品の形状が粒状、粉状、液状等、又は、これらをカプセルに封入したものが一般的であり、原材料の原形をとどめていないものが多いことから、サプリメントを取り扱う業界においては、需要者に原材料をわかりやすく伝えるため、商品のパッケージ等に原材料名を列挙したり、イメージ画像を表したりすることが普通に行われている。また、出願人が述べるように、本願商標が文字等の配置や色彩等を吟味した結果であるとしても、本願商標を構成する文字及び図形の表現方法は、文字は普通の書体、図形は原材料等が写実的に描かれていることから、独創性や特異性を有するものとはいい得ないものであり、文字等の配置も含め全体としてみても、普通に用いられる方法を脱しない方法で表したものであるというべきである。そうすると、本願商標を補正後の指定商品に使用しても、これに接する需要者は、単に商品の原材料及び品質を表したものと認識するにとどまり、本願商標は、商品の原材料及び品質を普通に用いられる方法で表したにすぎないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知

当審において、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて職権で証拠調べをし、その結果を請求人に対して同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、平成30年8月14日付け証拠調べ通知書によって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。

4 請求人の意見

請求人は、上記証拠調べ通知に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は、別掲1のとおり、「黒酢」、「黒にんにく」、「黄金しょうが」等の文字とひしゃく、液体及びにんにくの図形とを略枠線で囲った構成からなるところ、(i)その構成中、「黒酢」、「黒にんにく」及び「黄金しょうが」等の文字部分は、別掲2(1)のとおり、本願の指定商品を取り扱う業界においては、商品(サプリメント)の包装の前面に原材料名を表示することが一般的に行われている事実があり、また、(ii)その構成中、ひしゃく、液体及びにんにくの図形部分は、別掲2(2)のとおり、商品(サプリメント)の包装の前面に主な原材料名及びそのイメージ図を表示することが一般的に行われている事実があり、さらに、(iii)その構成中の略枠線の部分は、別掲2(3)のとおり、商品(サプリメント)の包装の前面に表示された記載事項全体を略枠線で囲むように表示することが一般に行われている事実がある。

そうすると、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、単に商品の品質、原材料を表示したものと理解し、認識するにとどまるとみるのが相当である。

したがって、本願商標は、商品の品質、原材料を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張について

請求人は、原材料や効能等によって多数の種類のサプリメントがあるため、限られたスペースのパッケージ表面に商品名・原材料名を間違わないように大きく表示することが必然である商品の性格上、原材料表示がすなわち商品名であるような表示方法をとらざるを得ないというサプリメント業界の事情を述べたうえで、限られたスペースのパッケージ表面に、原材料名、イメージ画像等を表示しなければならないため、これらの表示位置、書体、色彩、その他の図形や文字等の要素を工夫して、1つ1つの要素自体には識別力はなくても、多数の要素を組み合わせた全体が識別力を有するようにするものであるから、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当しない旨主張する。

しかしながら、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の包装の前面に、主な原材料名等を表す文字やそのイメージ図を表示することが一般に行われている事実から、本願商標をその指定商品に使用したときは、これに接する取引者、需要者は、商品の品質、原材料を表示したものと理解し、認識するにすぎないこと上記(1)のとおりであり、本願商標について、個別の要素を工夫して配置したとしても、全体として創造的に図案化された構成からなるというよりは、普通に用いられる方法といえる程度のものであるから、自他商品の識別力を発揮しうるものではない。

したがって、請求人による上記主張は、採用することができない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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