Trademark Appeal Case
商標の称呼観念類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2017−17411(T2017−17411/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなり,第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成28年5月19日に登録出願,その後,その指定役務については,原審における同年12月26日受付け手続補正書により,別掲2のとおりの役務に補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5751339号商標(以下「引用商標」という。)は,「雷神」の文字を標準文字で表してなり,平成26年10月28日登録出願,第41類「カラオケ施設の提供,その他の娯楽施設の提供,カラオケ競技会の企画・運営又は開催,その他の興行の企画・運営又は開催(映画・演芸・演劇・音楽の演奏の興行及びスポーツ・競馬・競輪・競艇・小型自動車競走の興行に関するものを除く。),カラオケ機械器具の貸与,通信ネットワークを介して行う音楽の提供及びこれに関する情報の提供,通信ネットワークを介して行う画像(動画を含む。)の提供及びこれに関する情報の提供,音楽の演奏,演芸の上演,演劇の演出又は上演,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営」を指定役務として,同27年3月20日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
3 当審における審尋
本願商標は,漢字二文字を筆書きで縦に表したものと,容易に認識できるものであって,構成中の漢字については,その構成態様に加え,「雷神」の語が「雷電を起こす神。」を意味する語として,一般に親しまれたものであることを併せて考慮すれば,これに接する取引者,需要者に,「雷神」の文字を表したものと容易に認識されるものである旨の見解,及びこれに対して意見があれば,回答書を提出するよう相当の期間を指定し,請求人に対し審尋を行った。
4 審尋に対する請求人の意見
前記3の審尋に対し,請求人は何ら回答していない。
5 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成からなるところ,これは,左上に筆からしたたり落ちた墨と思しき点と,その下に漢字二文字を筆書きで縦に表したものと,容易に認識できるものであって,構成中の漢字については,その構成態様に加え,「雷神」の語が「雷電を起こす神。」(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)を意味する語として,一般に親しまれたものであることを併せて考慮すれば,これに接する取引者,需要者に,「雷神」の文字を表したものと容易に認識されるというのが相当である。
してみれば,本願商標は,その構成文字に相応して,「ライジン」の称呼を生じ,「雷神(雷電を起こす神)」の観念を生じるものである。
(2)引用商標
引用商標は,「雷神」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字に相応して「ライジン」の称呼を生じ,「雷神(雷電を起こす神)」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標の類否について検討すると,両者は外観において,縦書きと横書きの差異,及び書体における差異を有するものの,ともに「雷神」の漢字二文字からなるという点において共通し,外観上近似した印象を与えるものである。
次に,称呼及び観念についてみると,両者は「ライジン」の称呼及び「雷神(雷電を起こす神)」の観念を同一にするものである。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観上近似した印象を与えるものであって,称呼及び観念を同一にするものであるから,両者の外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して考察すると,両商標は,相紛らわしい類似の商標というべきものである。
(4)本願商標の指定役務と引用商標の指定役務の類否について
本願商標の指定役務中,別掲2において下線で示す第41類に属する指定役務と,引用商標の指定役務中の第41類「カラオケ施設の提供,その他の娯楽施設の提供,通信ネットワークを介して行う音楽の提供及びこれに関する情報の提供,通信ネットワークを介して行う画像(動画を含む。)の提供及びこれに関する情報の提供,音楽の演奏,演芸の上演,演劇の演出又は上演」とは,共に娯楽施設において提供される役務や,パソコンやスマートフォン等を用いて通信ネットワークを介して提供される娯楽関連の役務を含むものであって,役務の提供の手段,目的又は場所,需要者の範囲が一致し,同一の事業者が提供するものであるから,両者は,同一又は類似の役務というのが相当である。
(5)小括
以上のとおり,本願商標は,引用商標と類似する商標であり,かつ,引用商標の指定役務と同一又は類似する役務について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(6)請求人の主張について
請求人は,本願商標は特殊な書体によるものであって,二つの漢字でできていること及び上の文字の部首が「雨」であることは想像できるとしても,上の文字の下側と,下の文字の部首及びつくりが不明であり,いずれの文字も判読できないものであるから,本願商標は特定の称呼及び観念を生じない旨,主張している。
しかしながら,本願商標は,上記(1)のとおり,その構成全体として漢字二文字を筆書きで表したものと容易に認識できるものである。
そして,当該文字の構成態様をみるに,上段の文字は,雨かんむりの下に,その3分の2程の幅で囲みのある字形が確認でき,下段の文字は,示偏の「ネ」の一画目の点,二画目の左下から右上に伸びる線とおぼしき字形,及び「申」の字形が見て取れることに加え,それぞれの字形の全体から,上段の文字は「雷」であり,下段の文字は「神」であると容易に認識できるものであり,これらを組み合わせた「雷神」の文字は,「雷電を起こす神」を意味するものとして一般に知られているものであることからすれば,これと全体の字形が酷似する本願商標は,「雷神」の文字を筆書きで縦に表したものとみるのが相当である。
してみれば,本願商標からは,「ライジン」の称呼及び「雷神(雷電を起こす神)」の観念を生じると判断するのが相当であるから,請求人のかかる主張は採用することができない。
(7)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
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