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Trademark Appeal Case

称呼の類否判断

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−2913(T2018−2913/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおり構成からなり、第43類「レストランにおける飲食物の提供」を指定役務として、平成28年11月10日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要点

原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり、認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標法第4条第1項第10号について

本願商標は、その構成中に「Ali’s Halal Kitchen」の文字を有してなるところ、これは、「ALI’S KITCHEN」(大阪府大阪市中央区心斎橋)が役務「パキスタン料理・アラブ料理・ハラール料理の提供,ビリヤニ・ニハリ・ハリームを主とする飲食物の提供」等について使用し、本願商標の登録出願前より取引者、需要者間に広く認識されている商標「ALI’S KITCHEN」(アリーズキッチン)(以下「引用商標1」という。)と類似であり、かつ、前記役務と同一又は類似の役務に使用するものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、登録第5919147号商標(以下「引用商標2」という。)と類似の商標であって、同一又は類似の役務について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第10号該当性について

本願商標が、商標法第4条第1項第10号に該当するというためには、本願の出願時及び審決時において、引用商標1が他人の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていることが要件となるところ、当審において職権をもって調査するも、原審説示の如く引用商標1が大阪府大阪市中央区心斎橋在の「ALI’S KITCHEN」の業務に係る役務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていると認めるに足りる証左を発見することができなかった。

そうすると、本願商標と引用商標1との類否について判断するまでもなく、本願商標が商標法第4条第1項第10号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、その要件を欠くものである。

したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。

(2)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本願商標について

本願商標は、別掲1のとおり、「Ali’s Halal Kitchen」の欧文字とその右側にアラビア語表記を横一列に表示してなるものである。

そして、本願商標の「Ali’s Halal Kitchen」の欧文字部分は、まとまりよく一体的に表されており、かつ、これを構成する各語に明らかな軽重の差を見いだすことができないものであって、いずれかの文字を省略しなければならない特段の事情も見いだせないものであるから、その構成文字全体をもって特定の意味合いを想起させることのない一体不可分の造語として認識、把握するとみるのが相当である。

また、その構成中のアラビア語表記は、我が国の需要者、取引者にあっては、一般に知られているものとはいい難く、一種の図形として看取されるというのが相当である。

してみれば、本願商標は、「Ali’s Halal Kitchen」の欧文字部分が、取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として、強く支配的な印象を与えるものであるから、本願商標に接する取引者、需要者は、該欧文字部分に着目し、取引にあたる場合も少なくないものというが相当である。

そうすると、本願商標は、その構成中、欧文字部分に相応して「アリーズハラルキッチン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標2について

引用商標2は、別掲2のとおり、縦書きの「ALI’S」の欧文字と横書きの「KITCHEN」の欧文字を緑色で表し、それぞれの構成中の「I」の欧文字を共有して組み合わせた構成からなるところ、かかる構成に相応して「アリーズキッチン」の称呼を生じ、構成全体としては、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものであるから、特定の観念を生じないものである。

ウ 本願商標と引用商標2との類否について

本願商標と引用商標2とを比較すると、外観においては、それぞれ上記ア及びイのとおりの構成からなるところ、両商標は、その構成態様において明らかな差異を有するものであるから、外観上、明確に区別できるものである。

次に、称呼においては、本願商標から生じる「アリーズハラルキッチン」の称呼と引用商標2から生じる「アリーズキッチン」の称呼とは、その音構成及び音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼上、明確に聴別されるものである。

そして、観念においては、本願商標と引用商標2とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念上、比較することができないものである。

そうすると、本願商標と引用商標2とは、観念において比較できないとしても、外観において明らかな差異を有し、称呼において明確に聴別されるものであるから、これらを総合して考察すれば、本願商標をその指定役務に使用しても、両商標は、役務の出所について誤認混同を生じるおそれのない、互いに非類似の商標というのが相当である。

エ 小括

してみれば、本願商標と引用商標2とは非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第11号に該当するものではないから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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