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Trademark Appeal Case

宣伝文句の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−8233(T2018−8233/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「エステ以上治療未満」の文字を標準文字で表してなり、第44類「エステティック美容,エステティック美容に関する指導及び助言,エステティック美容に関する情報の提供,美容,理容,入浴施設の提供,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり,栄養の指導,美容院用又は理髪店用の機械器具の貸与」を指定役務として、平成28年11月20日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『エステ以上治療未満』の文字よりなるところ、その構成中の『エステ』の文字は『エステティックの略。(全身美容)』を意味することから、その構成全体より『全身美容以上治療未満』程の意味合いを容易に認識できるものである。そして、本願の指定役務を提供する業界では、『エステ以上で治療未満の施術であること』や『治療未満だがエステ以上の効果があること』を表す文字として、『エステ以上治療未満』の文字が、複数の者により使用されている実情が確認できる。また、『エステ以上で整形(手術)未満の施術であること』や『整形(手術)未満だがエステ以上の効果があること』を表す文字として、『エステ以上整形未満』の文字が普通に使用されている実情も確認できる。このような状況のもと、出願人が本願商標をその指定役務に使用しても、これに接する需要者、取引者は、『エステ以上で治療未満の施術であること』や『治療未満だがエステ以上の効果があること』という、顧客の誘因、役務の提供促進等のための役務の宣伝広告の一種として認識、理解するというのが相当であるから、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「エステ以上治療未満」の文字よりなるところ、その構成中「エステ」の文字は、「エステティック(美顔・痩身・脱毛・マッサージなどを行う全身美容)」、「以上」の文字は、「程度・数量などについて、それより多い、または優れていること。」、「治療」の文字は、「病気やけがをなおすこと。また、そのために施す種々のてだて。療治。」、「未満」の文字は、「その数に達しないこと。」(いずれも「広辞苑第7版」小学館発行)をそれぞれ意味するものである。

そして、本願商標を構成する各文字の上記意味合いからすれば、全体として、何らかの程度がエステティックと治療の間にあることを想起させる場合があるとしても、それ自体、漠然とした意味合いとして認識されるにとどまるものであって、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務に係る各施術について、「エステ以上治療未満」の文字が、その効果等の程度を表すものとして普通に使用されている事実は認められなかった。

また、「エステ以上治療未満」の文字が、役務の宣伝広告として取引上普通に使用されている事実や、本願の指定役務の取引者、需要者が、該文字を、役務の質を表示するものとして認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると、本願商標は、その指定役務との関係において、直ちに特定の

役務の質を直接的かつ具体的に表したものと理解させるとはいい難く、一種の造語を表したものといい得るから、役務の宣伝広告としてのみ認識されるものということはできない。

してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、自他役務の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができない商標とはいえないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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