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結論

勝訴(請求認容)

「酵素の力」の品質表示性

審判番号
不服2018−5548(T2018−5548/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「酵素の力」の文字を標準文字で表してなり、第3類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成28年11月2日に登録出願されたものである。そして、本願の指定商品については、当審における同31年3月8日付け手続補正書により、第3類「家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,つや出し剤,香料,薫料」と補正されたものである。

2 原査定における拒絶の理由(要点)

原査定において、「本願商標は、『酵素の力』の文字を標準文字で現してなるところ、その構成中の『酵素』の文字は『生体内で営まれる化学反応に触媒として作用する高分子物質。』の意味を、『力』字は、『しるし。ききめ。おかげ。効能。』の意味をそれぞれ有するものであり、本願商標は全体として、『酵素の効能』ほどの意味合いを容易に認識させる。そして、インターネット情報によれば、本願の指定商品を取り扱う業界において、酵素を使用した商品に、『酵素の力』の文字が、酵素の効能を表す語句として、広く使用されている実情が認められる。そうすると、本願商標をその指定商品中、『酵素を使用した商品』に使用しても、これに接する需要者、取引者は、その商品の品質を表示したものとして認識するにとどまるので、本願商標は、単にその商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における手続の経緯

審判長は、平成31年2月1日付け証拠調べ通知により、「酵素の力」、「酵素のちから」及び「酵素のチカラ」の文字が、「酵素の効能」ほどの意味合いで、一般に使用されている事実が認められ、これを本願の指定商品中、「洗濯用柔軟剤、洗濯用漂白剤、せっけん類、歯磨き、化粧品」に使用しても、これに接する取引者、需要者は、「酵素の効能を有する商品」であると理解、認識するにとどまることから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわざるを得ず、商標法第3条第1項第3号に該当するとして、請求人に対し、新聞記事情報及びウェブサイト情報を提示し、意見を求めたところ、請求人は、第3類「洗濯用柔軟剤、洗濯用漂白剤、せっけん類、歯磨き、化粧品」を削除する補正をした。

4 当審の判断

本願の指定商品は、上記3のとおり、第3類「洗濯用柔軟剤、洗濯用漂白剤、せっけん類、歯磨き、化粧品」を削除する補正がされた結果、本願商標をその指定商品に使用しても、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえないものというのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は解消した。

その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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