結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2017−650038(T2017−650038/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第5類,第8類,第9類,第16類,第18類,第21類,第22類,第24類ないし第26類,第35類,第39類及び第41類に属する商品及び役務を指定商品及び指定役務として,2015年(平成27年)2月26日に国際商標登録出願されたものである。
その後,本願の指定商品及び指定役務については,当審において2017年(平成29年)7月4日付けで国際登録簿に記録された基礎出願又は基礎登録の効力の一部終了を原因とする当該商標権の登録の一部抹消の通報及び2018年(平成30年)7月13日付けで国際登録簿に記録された限定の通報があった結果,最終的に,別掲2のとおりの商品及び役務となった。
原査定は,以下の(1)及び(2)のとおり認定,判断し,本願を拒絶したものである。
(1)本願の指定商品及び指定役務中,第35類「Retail and online retail store services featuring clothing,fashion accessories,camp supplies,bags and cases,books,maps,home goods,axes,axe accessories,tools,knives,stationery,and ornamental novelty badges.」及び第39類「Entertainment services in the nature of arranging,organizing,and conducting trips and excursions.」は,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。
したがって,本願は,商標法第6条第1項の要件を具備しない。
(2)本願商標は,登録第5764100号商標(以下「引用商標」という。)と類似の商標であって,引用商標に係る指定商品及び指定役務と同一又は類似の商品及び役務について使用するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。
引用商標は,「BEST MADE」と「ESPERANZA」の欧文字を二段に書してなり,平成26年12月12日に登録出願,第25類及び第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同27年5月15日に設定登録されたものである。
(1)商標法第6条第1項の要件について
本願は,その指定商品及び指定役務について,上記1のとおり登録の一部抹消及び限定された結果,役務の内容及び範囲が明確なものになり,商標法第6条第1項の要件を具備するものとなった。
したがって,本願は,商標法第6条第1項の要件を具備しないとする本願の拒絶の理由は解消した。
(2)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本願商標
本願商標は,別掲1のとおり,中央に大きく太い線で表した「X」状の記号を介して,その左右に,「X」状の記号に比して細い小さな欧文字で「BEST」及び「MADE」と書してなるなるところ,その構成中の「BEST」の欧文字は,「最高の,最良の,最上の,至上の」の意味を,「MADE」の欧文字は,「・・・製の,体つきが・・・の,・・・な作りの」の意味をそれぞれ有する語(「ランダムハウス英和大辞典」第2版 小学館)であり,一般によく知られた英語であって,「BEST」と「MADE」の両語は,指定商品及び指定役務との関係において,それ自体強い識別力を発揮する部分とはいえず,「BEST」と「MADE」を合わせた文字部分からは,「最高の作りの」ほどの意味合いを想起させるものである。
これに対し,中央に書された「X」状の記号部分からは,特段の称呼及び観念は生じない。
そして,「X」状の記号を介して,その両側に「BEST」と「MADE」の欧文字を左右対称にまとまりよく表した本願商標の構成よりは,その記号部分と欧文字部分の構成全体をもって一体不可分のものとして認識,把握されるとみるのが自然である。
してみれば,本願商標は,その構成全体に相応して「ベストメード」の称呼を生ずるものであり,特定の観念は生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は,上記2(2)のとおり,上段に「BEST MADE」の欧文字と,下段にやや小さく「ESPERANZA」の欧文字とを二段に書してなるところ,その構成中の「ESPERANZA」の欧文字は,「希望,期待」の意味を有するスペイン語(「現代スペイン語辞典」改訂版 白水社)であるが,我が国において一般に馴染みのある語とはいえないことから,該文字は,ローマ字読み風の「エスペランザ」と読まれるのが自然であり,特定の観念を生じないものである。
そして,「BEST MADE」の欧文字は,上記アのとおり,「最高の作りの」ほどの意味合いを想起させるものであって,それ自体強い識別力を発揮する部分とはいえず,構成中の「ESPERANZA」の欧文字部分が捨象され,「BEST MADE」の欧文字部分が,取引者,需要者に対し,商品及び役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとはいい難いものである。
してみれば,引用商標は,構成全体から生じる「ベストメードエスペランザ」の称呼のほか,「ESPERANZA」の欧文字に相応して「エスペランザ」の称呼が生じ,それぞれ特定の観念は生じないものである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の類否について検討すると,外観においては,両者は,上記ア及びイのとおりの構成であるところ,構成文字中の「BEST」と「MADE」を共通にするとしても,本願商標の中央に大きく表された「X」状の記号の有無,全体の構成態様において明らかな差異を有することからすれば,外観上,判然と区別し得るものといえる。
次に,称呼においては,本願商標からは「ベストメード」の称呼を生じるものであり,引用商標からは「ベストメードエスペランザ」又は「エスペランザ」の称呼が生じるものであるから,両商標をそれぞれ称呼するときは,その語調・語感が相違し,明瞭に聴別できるものである。
そして,観念においては,本願商標及び引用商標は,特定の観念を生じないものであるから,両者は,比較することができないものである。
そうしてみると,本願商標と引用商標とは,観念において比較することができないとしても,外観において判然と区別し得るものであり,称呼においても相紛れるおそれはないものであるから,外観,称呼及び観念によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,両商標を同一又は類似の商品及び役務に使用したとしても,商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
したがって,本願商標は,引用商標とは,類似する商標ではないため,その指定商品及び指定役務について比較するまでもなく,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(3)まとめ
上記(1)及び(2)のとおり,本願が商標法第6条第1項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶理由は解消し,また,本願商標は,同法第4条第1項第11号に該当するものではないから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。