Trademark Appeal Case
商品形状の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2018−7249(T2018−7249/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第30類「バウムクーヘン」を指定商品として、平成28年8月22日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同年11月22日受付の手続補正書により、第30類「イチゴ様形状のバウムクーヘン」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、実物の果物の苺の形状及び色彩とは相違するものであるとしても、通常の取引者、需要者をして、本願商標の形状が、苺を模した商品であることは容易に理解、認識されるものであり、また、本願の指定商品である菓子等を取扱う業界においては、果物の形状を模した菓子が普通に製造、販売されている実情が認められる。そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者、需要者は、当該商品が『イチゴの形状を模して作られたバウムクーヘン』を表したものと理解するというのが相当であるから、本願商標は、単に商品の形状を普通に用いられる方法で表示するにすぎない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は、別掲のとおり写真によるものであり、その指定商品を「イチゴ様形状のバウムクーヘン」とするものである。
ところで、本願の指定商品を含む菓子を取り扱う業界において、果実の形状を模した菓子が一般に製造、販売されており、また、その商品の広告において、商品の現物写真を掲載することも一般に広く行われている実情にある。
そこで、本願商標についてみると、その指定商品との関係においては、その色彩及び形状から、容易にイチゴを認識するものであるから、その図案化の程度は高いものといえず、普通に用いられる域を脱しない程度というべきである。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用しても、これに接する需要者は、イチゴの形状を模した商品を写実的に表したものと認識するにすぎないというのが相当である。
したがって、本願商標は、商品の形状を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、他の登録商標の例を挙げつつ、果物の形状を描いた図形であっても、果物そのままの形状でないもの、若干のデフォルメがあるものについては、指定商品「菓子」との関係において、識別力があることを認定されているから、実物の果物のいちごの外観と大きな違いがある上、一般に菓子業界でバウムクーヘンの形状として普通でない本願商標についても、登録すべきである旨主張する。
しかしながら、請求人の挙げる商標登録例は、商標の具体的構成、指定商品等において本願とは事案を異にするものであるばかりでなく、登録出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるか否かの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、当該商標の構成態様と指定商品の取引の実情等に基づいて、個別具体的に判断されるべきものであるから、請求人の挙げた商標登録例があるからといって、それらが本件における判断を左右するものではない。
したがって、請求人による上記主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであるから、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。