結論テキスト
審判費用は、被請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2017−300854(T2017−300854/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本件登録第4942076号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成16年7月23日に登録出願、第43類「ホテルその他の宿泊施設のあっせん,一時宿泊施設の提供,宿泊予約の取次ぎ,動物の宿泊施設の提供,バーにおける飲食物の提供,宿泊施設の予約の取次ぎ,下宿屋における宿泊施設の提供,可搬式建築物の貸与,喫茶店における飲食物の提供,カフェテリアにおける飲食物の提供,ホリデイキャンプ用宿泊施設の提供,キャンプ場施設の提供,簡易食堂における飲食物の提供,ケータリング(飲食物),保育所における乳幼児の保育,老人ホームにおける養護,民宿における宿泊施設の提供,ホテル予約の取次ぎ,ホテルにおける宿泊施設の提供,モーテルの提供,椅子・テーブル・テーブル用リネンの貸与,ガラス食器の貸与,会議室の貸与,テントの貸与,レストランにおける飲食物の提供,セルフサービス式レストランにおける飲食物の提供,軽食堂における飲食物の提供」を指定役務として、同18年4月7日に設定登録され、その後、同28年11月29日に商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。
また、本件審判の請求の登録日は、平成29年12月6日であって、審判の請求の登録日前3年以内の期間である平成26年12月6日から同29年12月5日までの期間を以下「要証期間」という。
請求人は、結論同旨の審決を求め、審判請求書及び弁駁書において、その理由を要旨次のように述べた。
本件商標は、その指定役務中、第43類「バーにおける飲食物の提供,喫茶店における飲食物の提供,カフェテリアにおける飲食物の提供,キャンプ場施設の提供,簡易食堂における飲食物の提供,ケータリング(飲食物),レストランにおける飲食物の提供,セルフサービス式レストランにおける飲食物の提供,軽食堂における飲食物の提供」(以下「取消請求役務」という。)について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないから、商標法第50条第1項の規定により、その登録は取り消されるべきである。
(1)被請求人の答弁に対する反論
ア 商標と商号の違い
商標とは、自社の商品・サービスと他社の商品・サービスとを区別するための標識である。これに対して、商号とは、会社の名称を識別する標識である。
商号の表示に接する需要者は、商品やサービスの出所や品質とは明確に区別された権利主体としての表示であると認識するのが一般である。
そのため、商号と商標は明確に区別しなければならず、商号が商標としても機能する場合は例外的であり、商品やサービスの紹介部分に商号が掲載されているからといって、それをもって商標的使用に該当するものではない。これらの点は、会社名である場合に限らずグループ名であっても異ならないというべきである。
イ 被請求人は、登録商標の商標的使用をしていないこと
被請求人は、乙第1号証から乙第10号証をもって、登録商標の商標的使用を主張する。
しかしながら、被請求人が提出する資料は、いずれにおいても、登録商標である図形商標とは相違した形にて、しかも会社名(グループ名を含む。)の記載があるのみであり、商号としての記載として把握することはできても、登録商標の使用ではないことは明らかである。
むしろ、被請求人提出の証拠からすれば、被請求人は、商標すなわち商品・サービスの名称としては、例えば「えぇとこどり」「鳥ロマン」などの名称を用いていることが示されていることから、会社名である「グッドピープル」との記載が商標的使用ではないことが裏付けられている。
その他、被請求人は、会社名である「グッドピープル」との記載が商標として機能していることにつき、主張も立証もしていない。
(3)まとめ
以上からすれば、被請求人の提出する証拠によっては、登録商標の商標的使用が証明されていないことは明らかである。
被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、と答弁し、その理由を答弁書において要旨以下のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第10号証(枝番号を含む。)を提出した。
(1)乙第1号証について
乙第1号証は、被請求人であるグッドピープル株式会社の履歴事項全部証明書であり、グッドピープル株式会社の設立目的の1つとして、飲食店の経営を行うことが記載されていることから、被請求人が取消請求役務に関する業務を行うことを目的として設立された会社であることは明白である。
(2)乙第2号証について
ア 乙第2号証は、インターネット・アーカイブ(waybackmachine)のウェブサイトに保存されている被請求人のウェブページのプリントアウト文書である。
イ 乙第2号証の1は、本件審判事件の審判請求書の提出日前3年以内の2016年10月18日時点における被請求人のウェブページのうち、トップページをプリントアウトしたものである。
被請求人は、本件商標を使用して、「満面」、「オレンジりんご」、「えぇとこどり」及び「鳥ロマン」等を運営していることが分かる。
ウ 乙第2号証の2は、本件審判事件の審判請求書の提出日前3年以内の2016年5月19日時点における被請求人のウェブページのうち、会社概要のページをプリントアウトしたものである。沿革に記載されているように、「グッドピープル株式会社」は、淡路島において、長年にわたり「満面」等のレストランを経営し、島民の信頼を得て、現在は知らぬ者がないほどの確固とした地位を確立している。
エ 乙第2号証の3は、本件審判事件の審判請求書の提出日前3年以内の2016年7月25日時点における被請求人のウェブページのうち、「満面・オレンジりんご」のページをプリントアウトしたものであるが、被請求人が、「満面・オレンジりんご」を運営し、取消請求役務である飲食物の提供を行っていることは明白である。
オ 乙第2号証の4は、本件審判事件の審判請求書の提出日前3年以内の2017年1月12日時点における被請求人のウェブページのうち、経営理念のページをプリントアウトしたものである。本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープル株式会社」の理念が表明されている。このように、本件商標は、商標としての機能を果たしている。
カ まとめ
乙第2号証に示された被請求人のウェブページには、被請求人が提供する役務が記載されているとともに、本件商標が付されていることがわかり、被請求人が提供する役務は飲食物の提供であるということも分かるから、被請求人が取消請求役務のために本件商標を使用していたことは明らかであり、本件審判請求が成り立たないことは明らかである。
(3)乙第3号証について
被請求人代表者の名刺である。
この名刺は、現在使用されているものであるが、被請求人設立の時である2004年から使用されている。
乙第3号証に示された被請求人代表者の名刺には、本件商標が付されており、かつ本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープル株式会社」の理念が記載されている。また、グッドピープル株式会社が提供する役務は飲食物の提供であることも分かる。
(4)乙第4号証について
被請求人が運営するレストランで配布されるサービスチケットである。
このサービスチケットは、遅くとも2011年9月頃から現在まで使用されている。
満面等のレストランが、本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープル株式会社」が運営していることは、取消請求役務の受益者にとって明白である。
(5)乙第5号証について
被請求人が運営するレストランで使用できる金券である。
この金券は、2010年10月頃から配布され始め、現在も流通している。
満面等のレストランが、本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープル株式会社」が運営していることは、取消請求役務の受益者にとって明白である。
(6)乙第6号証について
2016年11月頃に設置された看板を撮影対象とする写真撮影報告書である。
満面等のレストランを、本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープルグループ」が運営していることは、取消請求役務の受益者にとって明白である。
(7)乙第7号証について
2015年11月1日に開催された地域の吹奏楽団の演奏会の際に、同パンフレットに掲載された被請求人の広告である。
お好み焼と炭火焼鳥を提供する「えぇとこどり」等を、本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープル株式会社」が運営していることは明白である。
(8)乙第8号証について
2016年10月8日に配布された広告である。
レストランである「満面」、「オレンジりんご」等を、本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープル株式会社」が運営していることは、明白である。
(9)乙第9号証について
2015年12月に配布された広告である。
被請求人は、本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープル株式会社」を、「新しい食文化を作り、地域社会に貢献する会社」の名称として使用している。
(10)乙第10号証について
2016年に配布された求人のチラシである。
レストランである「満面」、「オレンジりんご」等を、本件商標である「グッドピープル」と社会通念上同一である「グッドピープル株式会社」が運営していることは明白である。
(11)まとめ
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、その請求に係る指定役務について、本件商標と社会通念上同一と認められる商標の使用をしていたことは明らかである。
よって、本件商標の登録は、その請求に係る指定役務について、商標法第50条の規定により取り消すことができない。
被請求人の提出に係る乙各号証及びその被請求人の主張によれば、以下の事実が認められる。
(1)被請求人は、お好み焼き、焼き鳥、ピザ等の飲食物の提供を行っている会社である(乙1、乙2の1〜乙2の3、乙3、乙4の1、乙5の1、乙7、乙8、乙10)。
(2)被請求人のウェブサイト、名刺、サービスチケット、金券、パンフレット及びチラシに「グッドピープル株式会社」(以下「使用商標1」という。)の表示がある(乙2の1、乙2の2、乙3、乙4の1、乙7、乙9、乙10)。
(3)被請人の広告看板に「グッドピープルグループ」(以下「使用商標2」という。)の表示がある(乙6の1)。
(以下、「使用商標1」及び「使用商標2」をまとめていうときは、「使用商標」という。)
本件商標は、別掲のとおり、上から「グッドピープル」、「Good People」、「GOOD PEOPLE」、「good people」、「ぐっど ぴーぷる」及び「GP gp」の文字を6段で表してなるところ、使用商標1は「グッドピープル株式会社」の文字、使用商標2は「グッドピープルグループ」の文字からなるものであるから、外観において明らかに相違するものであって、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標とは認められない。
上記のとおり、被請求人が提出した証拠から認定できる使用商標は、いずれも本件商標と社会通念上同一の商標ということはできず、他に被請求人が、要証期間に取消請求役務について、本件商標を使用していることを証明するものはない。
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが、取消請求役務について、本件商標の使用をしていたことを証明したものとは認められない。
また、被請求人は、本件商標を使用していないことについて、正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、その指定役務中「結論掲記の指定役務」について、その登録を取り消すべきものであ
る。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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