Trademark Appeal Case
素材自慢の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第9770号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「素材自慢」の文字を横書きしてなり、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,弁当,ピザ,ミートバイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,べ一キングパウダー,氷」を指定商品として、平成9年9月1日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、『本願商標は、「自慢できる良い素材を使用した商品」の意味合いを認識させる「素材自慢」の文字を有してなるものであるから、これを本願の指定商品に使用するときは、商品の品質を誇称したものと認識させるにすぎず、需要者が何人かの業務にかかる商品であることを認識することができない商標と認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。』旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。
3 請求人の主張
過去の登録例「自慢」又は「自慢」の文字をその構成要素として含む商標が、多数登録されている事実がある。
例えば、商標『自慢』が指定商品『農業用機械器具』『輸送機械器具等』に、商標『あずき自慢』が指定商品『菓子及びパン』に、商標『豆自慢』が指定商品『豆菓子等』に、十分な自他商品識別性を有するものとして登録されいる。
これらの登録例が、何故に本願と「事案を異にするもの」なのか、出願人には全く理解できないし、「事案を異にする」というのは、単なる「文字の違い」だけであって、その理由(理論)は、全く考慮されていない。
3 当審の判断
本願商標は、「素材自慢」の文字を横書きしてなるところ、昨今においては、健康食品が消費者の関心の的となっているところであって、「素材」にもいろいろなものが使用されていることを表示している場合が少なくなく、例えば、「無農薬栽培の素材」、「減農薬栽培の素材」、「有機肥料栽培の素材」、「旬の新鮮な素材」、「産地直送の素材」等のように自慢できる素材を使用して製造した商品であることを、すなわち、商品の品質を誇称したものと理解、認識させるものである。
しかして、1996年9月2日付け日本食糧新聞の日食外食レストラン新聞(23面)に、「飲食材紙上展示会 ○○○○=素材自慢の野菜コロッケ」の見出しで、「(特徴)おいしさを求めて、北海道産のジャガ芋にこだわり続けてきた○○○○のコロッケ。さらなる安全、健康を追求した。減農薬栽培のジャガ芋と有機栽培の野菜(コーン、ニンジン、ピース)を使用した、おいしくて安全なコロッケ。」の掲載がされている。
また、インターネットのホームページhttp://www.hi-ho.ne.jp/jf7fpgmutou/apple.htmlに「○○高原りんごジュース」のみだしで、「素材自慢の、○○サンりんごを使用し、低農薬有機栽培で、素材の持ち味がそのまま出てしまう完全無添加の100%ジュースに仕上げました。」が掲載されている。
上記の掲載よりすると、食料品の製造業界において、減農薬栽培のジャガ芋と有機栽培の野菜を使用したコロッケ、また、低農薬有機栽培で、素材の持ち味を生かした完全無添加の100%ジュースが市販されている事実がある。
そうとすれば、本願商標は、「素材自慢」の文字を普通に用いられる方法で横書きしてなるものであるから、これをその指定商品に使用しても、上記の事実より、これに接する取引者、需要者をして、「減農薬栽培、有機栽培、低農薬有機栽培等の原材料を使用した商品」を理解、認識させるに止まり、商品の品質を誇称したものと認められるものであるから、需要者が何人かの業務にかかる商品であることを認識することができない商標と認める。
請求人は、「○○自慢」等の登録例よりすれば、本願商標も自他商品識別性を有するものとして登録されるべきであるが、事案を異にするから認めることができない、では拒絶査定の意味が不明である旨主張するが、上記のように「自慢」の文字に「素材」の文字を結合することにより、「素材自慢」の文字よるなる本願商標は、商品の品質を誇称して使用されている事実のあることからして、以上のように判断するを相当とする。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当するものであり、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。