sokuhyo

Trademark Appeal Case

氏名商標の使用による識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−10075(T2018−10075/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成28年3月11日に登録出願され、その後、指定役務については、原審における同年9月8日受付の手続補正書により、第35類「身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,便座カバーの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,トイレ用スリッパの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,浴室用マットの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,トイレ用マットの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、ありふれた氏の一つと認められる『内野』に通じる『UCHInO』の欧文字を横書きしてなるものであるから、ありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当する。また、 出願人の提出した資料からは、本願商標がその指定役務(小売等役務)について使用をされた結果、需要者が何人かの業務に係る役務であることを認識することができるものと認めることはできない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第4号該当性について

本願商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、その構成中の「n」の文字が、多少デザイン化されているとしても、この程度のデザイン化は普通に採択、使用されるものであって、特殊な態様からなるとまではいえないものであり、構成全体として「UCHInO」の欧文字を表したものと無理なく認識できるものである。

そうすると、本願商標は、「UCHInO」の欧文字を普通に用いられる方法の域を脱しない程度に表してなるものであって、これに接する取引者、需要者は、ありふれた氏の「内野」の文字をローマ字で表したものと理解するにとどまるというのが相当である。

したがって、本願商標は、ありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当であるから、商標法第3条第1項第4号に該当する。

(2)商標法第3条第2項該当性について

ア 請求人は、本願商標は、使用をされた結果、需要者が請求人の業務に係る役務であることを認識することができるものであるから、商標法第3条第2項の規定により商標登録を受けることができるものである旨主張し、その証拠方法として、原審において甲第1号証ないし甲第84号証、甲第100号証ないし甲第107号証、当審において甲第200号証ないし甲第221号証、甲第300号証ないし甲第303号証(いずれも枝番号を含む。また、枝番号全てを表す場合には、枝番号を省略する。)を提出したところ、甲各号証によれば、以下の事実が認められる。

(ア)商標の同一性、使用開始時期等

請求人は、タオルを中心にバスアイテムなどを製造、販売等をする企業であり、2003年から現在に至るまで継続して日本国内において、本願商標とほぼ同一の態様の標章を商品カタログに使用し、日本全国の百貨店等の店舗や展示会、ギフトショーなどでも看板として掲示している(甲36〜甲63、甲201〜甲220)。

(イ)販売実績等

株式会社矢野経済研究所が発行した「繊維白書2019」によれば、当該白書に掲載されている、2012年度から2017年度までの「タオル問屋の売上高ランキング」で、請求人の売上高は8社中1位であり、また、2015年度から2017年度までの「タオルメーカー・問屋売上高順位表」においても、請求人の売上高は25社中1位となっている(甲302−2)。

(ウ)宣伝広告等

請求人は、本願商標と同一の態様の標章を使用し、テレビCM(甲103、甲300)、雑誌等(甲73〜甲82、甲301)などを通じて、広告宣伝を行っており、テレビなどでも紹介されている(甲67)。

イ 判断

上記(ア)ないし(ウ)によれば、請求人は、2003年から現在に至るまでの約16年間、本願商標と同一の態様の標章を、タオル製品をはじめとする関連製品が掲載された商品カタログや全国の店舗の看板などに使用しており、さらに、テレビCM、雑誌などで広く広告宣伝がなされてきたといえるものである。

また、請求人は、タオルメーカー・問屋に関する業界の売上高において、2012年度から2017年度まで業界1位となっている。

そうすると、本願商標は、その指定役務について使用をされた結果、需要者が請求人の業務に係る役務であることを認識するに至ったものというのが相当である。

(3)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当するとしても、同条第2項の規定により商標登録を受けることができるものであるから、原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。