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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の長音有無と類似性」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2018−15697(T2018−15697/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2018−15697(T2018−15697/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)
争点(論点)
称呼の長音有無と類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2018−15697(T2018−15697/J1)・不服)は、本件商標について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の長音有無と類似性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第20類「家具,クッション,座布団,まくら,マットレス,ハンガーボード,屋内用ブラインド,つい立て,ベンチ」を指定商品として,平成29年5月16日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5630691号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成25年4月10日登録出願,第35類「電球類及び照明用器具・その他の電気機械器具類(「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品」を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,家具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ベンチの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,屋内用ブラインド・すだれ・カーテン・装飾用ビーズカーテン・織物製いすカバー・壁掛け・敷物・テーブル掛け・その他の屋内装置品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,クッション及び座布団の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,まくら・マットレス・かや・敷布・布団・布団カバー・布団側・まくらカバー・毛布・その他の寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として,同年11月15日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,別掲1のとおり,上段に「Lycee」(4文字目の「e」にはアクサンテギュが付されている。以下同じ。)の欧文字を,下段に「リセ」の片仮名を表してなるところ,両文字部分は上下二段に中心を揃えて近接して配置されていることから,構成上まとまりのよい印象を与えるもので,下段の片仮名部分が上段の欧文字部分に相応する称呼を特定していると看取できるから,これより「リセ」の称呼が生じる。

そして,本願商標の構成中「Lycee」の欧文字部分は,「リセ,高校」(参照:ディコ仏和辞典,白水社発行)の語義を有するフランス語と同じ綴りであるところ,その構成中にアクサンテギュ(フランス語で,母音の広狭を示し,また,同じ綴りで意味の異なる語を区別するための記号。)を含むため,何らかのフランス語の単語を表したものとの印象は与えることがあるとしても,上記フランス語がその意味合いも含めて我が国において親しまれている語ではないから,これより特定の観念を生じるものではない。

そうすると,本願商標は,その構成文字に相応して,「リセ」の称呼が生じるが,特定の観念は生じない。

(2)引用商標について

引用商標は,別掲2のとおり,上段に「Lyse」の欧文字を,下段に「リーセ」の片仮名を表してなるところ,両文字部分は上下二段に両端を揃えて近接して配置されていることから,構成上まとまりのよい印象を与えるもので,下段の片仮名部分が上段の欧文字部分に相応する称呼を特定してなると看取できるから,これより「リーセ」の称呼が生じる。

そして,引用商標の構成中「Lyse」の欧文字部分は,我が国で親しまれた語ではないから,これより特定の観念は生じない。

そうすると,引用商標は,その構成文字に相応して,「リーセ」の称呼が生じるが,特定の観念は生じない。

(3)本願商標と引用商標の比較

本願商標と引用商標の外観を比較すると,欧文字部分の比較においては,語頭の「Ly」及び語尾の「e」が共通するとしても,それ以外の構成文字「s」と「ce」(「e」にはアクサンテギュが付いている。)の相違から,構成全体としては異なる語を表してなると認識できる。また,片仮名部分の比較においては,「リ」及び「セ」の構成文字が共通し,2文字目の長音記号の有無において異なるところ,全体で2文字又は3文字という短い文字構成であることもあり,当該記号の有無が構成文字全体の印象に与える影響は大きい。したがって,両商標は,外観において相紛れるおそれはない。

そして,両商標の称呼を比較すると,語頭の「リ」及び語尾の「セ」の音が共通するとしても,第2音における長音の有無において異なるもので,全体で2音又は3音という短い音構成であることもあり,当該差異音は比較的明瞭に発音されるもので,称呼全体の印象に与える影響は比較的大きく,称呼において相紛れるおそれはない。

さらに,両商標は,いずれも特定の観念は生じないため,観念において比較できない。

そうすると,本願商標は,引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれも類似するものではないから,互いに誤認混同を生じるおそれはない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標は,引用商標とは非類似の商標であるから,その指定商品と引用商標の指定役務とを比較するまでもなく,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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