sokuhyo

Trademark Appeal Case

氏名と植物名の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−789(T2019−789/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「KUSUNOKI」の文字を標準文字で表してなり,第9類「写真機械器具,光学機械器具,測定機械器具,身体運動の測定用の機械器具,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,コンピュータハードウェア及びコンピュータソフトウェア,アプリケーションソフトウェア,腕時計型携帯情報端末,スマートフォン,身体に装着可能なコンピュータ,電子出版物,ダウンロード可能な音楽ファイル,ダウンロード可能なオーディオファイル,ダウンロード可能な画像ファイル,ダウンロード可能なビデオファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,医薬品・化粧品又は食品の試験・検査又は研究,臨床試験,計測器の貸与,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,ウェブサーバーの貸与,オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),クラウドコンピューティング,コンピュータサイトのホスティング(ウェブサイト),サーバーのホスティング,電子データの保存用記憶領域の貸与,アプリケーションサービスプロバイダーによるコンピュータプログラムの提供,オンラインアプリケーション及びソフトウェアツールの一時的な使用の提供,コンピュータソフトウエアアプリケーションのホスティング(他人のためのもの),コンピュータ化されたデータ・ファイル・アプリケーションのホスティング」を指定商品及び指定役務として,平成29年6月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は,「本願商標は,『KUSUNOKI』を標準文字で表してなるものであるところ,これは確かに樹木の名称(『クスノキ』をローマ字で表記)であるとしても,ありふれた氏の一つと認められる『楠』『楠木』に通じる『KUSUNOKI』を認識させるというのが相当であり,ありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわざるを得ないから,商標法第3条第1項第4号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,「KUSUNOKI」の文字を標準文字で表してなり,その構成文字に相応して「クスノキ」と読まれる(称呼を生じる)ものである。

ところで,「クスノキ」と読まれる語としては,姓氏の1つである「楠」及び「楠木」のほかにも植物の「樟」及び「楠」(クスノキ科の常緑高木。)[広辞苑第六版 株式会社岩波書店]があり,本願商標は,これらの漢字の読みを欧文字で表したものと認められる。

また,当審における職権調査によれば,「楠」の姓氏とする者の数は全国で約4,062件で全国で864位,及び「楠木」の姓氏とする者の数は全国で約943件で全国で2,734位との記載がある(「姓名分布&ランキング」のウェブサイト(http://www2.nipponsoft.co.jp/bldoko/index.asp))。

そうすると,「KUSUNOKI」の文字が,姓氏の1つである「楠」及び「楠木」のほかにも常緑高木の意味を想起させるものであることに加え,「楠」又は「楠木」を姓氏とする者の数が,全国的にみてもさほど多いとはいえないことを踏まえれば,本願商標は,これをその指定商品及び指定役務に使用しても,これに接する取引者,需要者が,一義的に「クスノキ」と称する「楠」又は「楠木」の姓氏を想起するものとはいい難い。

してみれば,本願商標は,単にありふれた氏を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえないものであって,自他商品・役務の識別標識機能を果たすものというのが相当である。

したがって,本願商標が商標法第3条第1項第4号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。