結論テキスト
本願商標は、登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2018−7560(T2018−7560/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第3類、第6類、第7類、第17類、第19類、第20類、第26類及び第28類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成28年12月21日に登録出願された商願2016−142837に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同29年6月20日に登録出願されたものである。
その後、本願の指定商品については、当審における平成31年4月5日付け手続補正書により、第6類「金属製包装用容器(「金属製栓・金属製ふた」を除く。),金属製立て看板,金属製の可搬式家庭用温室,衣服掛け用金属製フック」、第7類「電機ブラシ,食料加工用又は飲料加工用の機械器具,牛乳ろ過器,搾乳機,包装用機械器具」、第17類「電気絶縁材料」、第19類「プラスチック製建築専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料」、第20類「タオル用ディスペンサー(金属製のものを除く),帽子掛けかぎ(金属製のものを除く)」、第26類「競技用ゼッケン」及び第28類「運動用具(登山用・サーフィン用・水上スキー用・スキューバダイビング用のものを除く。)」と補正されたものである。
原査定は、「本願商標は、登録第1462842号商標、登録第1851652号商標、登録第2305708号商標、登録第3215496号商標、登録第4118658号商標、登録第4287258号商標、登録第4357651号商標、登録第4410626号商標、登録第4885142号商標、登録第5074556号商標、登録第5074557号商標及び登録第5361202号商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)本願商標と登録第1462842号商標、登録第1851652号商標、登録第2305708号商標、登録第3215496号商標、登録第4118658号商標、登録第4287258号商標、登録第4357651号商標、登録第4410626号商標、登録第5074556号商標、登録第5074557号商標及び登録第5361202号商標との類否について
本願の指定商品は、前記1のとおりに補正された結果、登録第1462842号商標、登録第1851652号商標、登録第2305708号商標、登録第3215496号商標、登録第4118658号商標、登録第4287258号商標、登録第4357651号商標、登録第4410626号商標、登録第5074556号商標、登録第5074557号商標及び登録第5361202号商標の指定商品と同一又は類似の商品が全て削除され、本願の指定商品は、上記各登録商標の指定商品と類似しない商品になったと認められる。
したがって、本願商標が、上記各登録商標との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。
(2)本願商標と登録第4885142号商標との類否について
ア 本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、青色の太線による「Nitto」の文字(ただし、その構成中の「i」の文字の上方にある「・」は、赤色。以下同じ。)を右にやや傾けて表してなるものと、その下方に、灰色の細線による「Innovation for Customers」の文字であって、上記「Nitto」の文字に比して小さく表してなるものを配してなるところ、両者は、それぞれの態様及び配置によれば、視覚上、分離して看取、把握されるものといえる。
また、本願商標は、その構成全体又はその構成中の「Nitto」の文字部分のいずれについても、請求人ないしそのグループ会社の業務に係る商品であることを表示するものなど、特定の出所を表示する識別標識などとして広く認識されているものとは認められず、また、当該「Nitto」の文字部分についてみれば、上記のような彩色等はされているものの、「Nitto」の文字を表してなるものとの認識を大きく超えるほどの特徴を備えたものとはいい難く、当該文字自体が特定の意味を有する既成の語として知られているともいい難い。
さらに、本願商標の構成中の「Innovation for Customers」の文字部分は、全体として、平易な英語からなるものであって、「顧客のための革新」ほどの意味合いを想起させるものであり、その意味合いから企業の理念や経営方針等を表したものとして理解され得るものである。
加えて、本願商標の構成全体から生じる「ニットーイノベーションフォーカスタマーズ」の称呼は、冗長というべきものである。
そうすると、本願商標をその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、本願商標の構成中、「Nitto」の文字と「Innovation for Customers」の文字とを分離し、両文字のうち、上方に配置され、かつ、顕著に表された「Nitto」の文字に、より着目するとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、その構成中の「Nitto」の文字部分が強く支配的な印象を与えるものといえるから、当該文字部分を引用商標と比較して、両商標の類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成全体をもって、「ニットーイノベーションフォーカスタマーズ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるほか、その構成中の「Nitto」の文字部分に相応する「ニットー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 登録第4885142号商標について
(ア)登録第4885142号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成16年9月10日に登録出願、第6類、第7類及び第17類に属する別掲3のとおりの商品を指定商品として、同17年8月5日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(イ)引用商標は、別掲2のとおり、4枚の羽根を有する羽根車様の図形の右方に、黒色の太線により表された「NI」の文字及び右端を時計回りにほぼ円状に丸めた横線であって、それを起点とする2本の鉛直線を付加した図形とを組み合わせてなるものと、それと全体の幅が揃うように小さく表された「NITTO KOHKI CO.,LTD.」の文字とを上下に配してなるところ、その構成中、当該羽根車様の図形は、特定の称呼及び観念を生じることのないものといえる一方、当該「NITTO KOHKI CO.,LTD.」の文字部分は、その全体をもって会社名を英語表記したものと認識されるものである。また、当該文字部分の上方に位置するものは、その全体の構成態様に照らし、文字と図形との一体的な組合せとして看取、理解されるものとみるのが相当であるから、それ自体から特定の称呼及び観念が生じるとはいい難い。
そうすると、引用商標は、文字と図形とを結合してなるものであり、その構成中の「NITTO KOHKI CO.,LTD.」の文字部分から、「ニットーコーキカンパニーリミテッド」又は「ニットーコーキ」の称呼及び「ニットーコーキという会社」といった観念を生じるものの、それ以外から特定の称呼及び観念を生じないというべきである。
ウ 本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とは、それぞれ、上記ア及びイのとおりの構成からなるものであり、図形の有無や構成文字において明らかな差異があるから、外観上、相紛れるおそれはない。
また、本願商標から生じる「ニットーイノベーションフォーカスタマーズ」又は「ニットー」の称呼と引用商標から生じる「ニットーコーキカンパニーリミテッド」又は「ニットーコーキ」の称呼とを比較すると、両称呼は、いずれの比較においても、その音構成及び音数において顕著な差異があるから、両商標は、称呼上、相紛れるおそれはない。
さらに、本願商標は特定の観念を生じないものであるに対し、引用商標は「ニットーコーキという会社」という観念を生じるものであるから、両商標は、観念上、相紛れるおそれはない。
したがって、本願商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれの点においても相紛れるおそれのないものであるから、非類似の商標である。
(3)まとめ
以上のとおり、本願商標は、登録第1462842号商標、登録第1851652号商標、登録第2305708号商標、登録第3215496号商標、登録第4118658号商標、登録第4287258号商標、登録第4357651号商標、登録第4410626号商標、登録第5074556号商標、登録第5074557号商標及び登録第5361202号商標との関係において、商標法第4条第1項第11号に該当しないものとなり、また、引用商標との関係において、非類似の商標であるから、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。