Trademark Appeal Case
結合商標の要部認定
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2000−1519(T2000−1519/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「クリスタルコットン」の片仮名文字及び「CRYSTALCOTTON」の欧文字を二段に書してなり、願書記載の商品を指定商品として、平成10年12月28日に登録出願され、その後、指定商品については、同11年11月8日付け手続補正書により第23類「糸(脱脂屑糸を除く。)」、第24類「織物、メリヤス生地」、第26類「編みレース生地、刺しゅうレース生地、テープ、リボン」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第4083935号商標は、「クリスタル」の片仮名文字及び「CRYSTAL」の欧文字を二段に書してなり、平成8年6月25日に登録出願、第23類「糸(脱脂屑糸を除く。)」を指定商品として、同9年11月21日に設定登録がされ、該登録に係る権利は、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「クリスタルコットン」の片仮名文字及び「CRYSTALCOTTON」の欧文字を二段に書してなるところ、その構成中の後半の「コットン」及び「COTTON」の文字は、「木綿。綿布。綿糸」(株式会社岩波書店・1998年11月11日発行の「広辞苑 第五版」)を意味するものとして一般に親しまれている語であり、本願の指定商品との関係では、「綿糸」であることを容易に認識し、商品の品質を表示するものと理解させるというべきである。そして、本願商標は、全体を常に一体不可分のものとして認識されるべき格別の理由も見出し難いものである。そうすると、本願商標は、前半部の「クリスタル」及び「CRYSTAL」の文字部分が自他商品の識別力を有する要部というべきであるから、これより単に「クリスタル」の称呼及び「水晶」の観念をも生ずるといわなければならない。
この点に関し、請求人は、繊維業界において、本願商標は「何か特殊な綿糸」等の観念をいだくのが当然であり、「クリスタル」「CRYSTAL」は、語意そのものより、「美しいもの、こわれやすい繊細な感じ、デリケートさ」等のイメージが優先され、本願商標を観念上からみると、「繊細な細番手綿糸」あるいは「美しい細番手綿糸」として、取引者、需要者に認識されている旨主張し、添付資料1ないし3を提出している。
しかしながら、「コットン」及び「COTTON」の文字と「クリスタル」及び「CRYSTAL」の文字とが結合した一連の熟語として親しまれているとはいえず、本願商標は、他に一連にのみ認識されるべき理由も見出し難いところであり、上記のとおり判断するのが相当であるから、請求人の主張は採用できない。
他方、引用商標は、「クリスタル」の片仮名文字及び「CRYSTAL」の欧文字を二段に書してなり、該文字に相応して「クリスタル」の称呼及び「水晶」の観念を生じること明らかである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、たとえ、外観上相違していても、「クリスタル」の称呼及び「水晶」の観念を同じくする点で類似の商標とみるのが相当であり、かつ、本願商標の指定商品中の第23類「糸(脱脂屑糸を除く。)」は、引用商標の指定商品と同一の商品である。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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