Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第16931号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本願商標
本願商標は、別掲した構成よりなり、平成10年4月30日に登録出願、指定商品及び指定役務については、第9類、第41類及び第42類に属する願書記載の指定商品及び指定役務を、同11年10月18日付手続補正書により、第9類「電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲームおもちゃ」、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授」に補正してなるものである。
2.引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用された登録第4054577号商標(以下、「引用A商標」という。)は、別掲した構成よりなり、第9類「電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子応用機械器具及びその部品,遊園地用機械器具,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,家庭用テレビゲームおもちゃ,家庭用ビデオゲームおもちゃ用のROMカートリッジ,家庭用ビデオゲームおもちゃ用のROMディスク,家庭用ビデオゲームおもちゃ用のカセットテープ」を指定商品として、平成7年12月26日に登録出願、同9年9月12日に設定登録されたものである。同じく登録第4093304号商標(以下、「引用B商標」という。)は、別掲した構成よりなり、第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,図書及び記録の供覧,美術品の展示,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,映画の上映・制作又は配給,演芸の上演,演劇の演出又は上演,音楽の演奏,放送番組の制作,音響用又は映像用のスタジオの提供,映写機及びその附属品の貸与,映写フィルムの貸与,図書の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」を指定役務として、平成7年12月26日に登録出願、同9年12月19日に設定登録されたものである。
3.当審の判断
本願商標は、別掲に示したとおり、直角三角形の図形(原本は赤く彩色されている。)と「電脳組」の文字とを結合してなるところ、構成前半の図形と同後半文字とは、視覚上、自ずと分離して看取されるばかりでなく、意味上においてこれらを常に一体不可分のものとしてのみ把握しなければならないとする特段の事情を見いだせないものであるから、本願商標を指定商品・役務について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、常にこれを一体のものとしてのみ認識し、「アカデルタノデンノウグミ」(赤デルタの電脳組)の称呼・観念をもって取引に当たるものということはできない。
そうとすれば、本願商標中の「電脳組」の文字部分は独立して商品の出所を識別する標識として機能し得るものというべきであるから、本願商標は、その構成中の「電脳組」の文字部分に相応して「デンノウグミ」の称呼を生ずるものといわなければならない。
他方、引用A・B商標は、別掲に示したとおり、「博報堂電脳組」の文字を書してなるものであるところ、その構成中「博報堂」の文字部分は、ブランド開発やテレビ広告の制作等を営む株式会社博報堂の著名な略称であるとともに、その取扱いに係る前記役務等について代表的な出所標識として認識されるものであるから、これと「電脳組」の文字部分とを一体として一つの商標を構成する場合、「電脳組」は同社の取り扱う個々の商品・役務の識別標識として機能するものと判断するのが相当である。
そうとすれば、簡易迅速を尊ぶ取引の場において、引用A・B商標に接する取引者、需要者は、「博報堂」の文字部分と「電脳組」の文字部分とを、常に一体としてのみ称呼するものとは限らず、かつ、全体の称呼「ハクホウドウデンノウグミ」は冗長に亘るものであるから、株式会社博報堂の取り扱う個々の商品・役務の標識として機能すると認められる「電脳組」の文字部分より「デンノウグミ」の称呼を生ずるものといわなければならない。
してみれば、本願商標と引用A・B商標とは、外観及び観念上の差異を考慮するも、電話等口頭による取引が普通に行われる取引社会の実情よりすると、「デンノウグミ」の称呼をもって取引指標とする場合も少なからずあるといえるから、その称呼において類似する商標といわざるを得ず、かつ、指定商品及び指定役務も同一又は類似するものである。
したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
さらに、請求人が援用する判決例は、本件と事案を異にするものであるから、それに基づく請求人の主張も採用の限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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