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Trademark Appeal Case

称呼類似と外観・観念の相違

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−13486(T2018−13486/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「詩音」の漢字を標準文字で表してなり、第15類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成29年6月6日に登録出願されたものである。

その後、原審における平成30年1月9日受付の手続補正書により、その指定商品は、第15類「バイオリン」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4840024号商標(以下「引用商標」という。)は、「Sion」の欧文字を横書きしてなるものであり、平成16年6月22日登録出願、第15類「楽器」を指定商品として、同17年2月18日に設定登録され、その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、「詩音」の漢字を標準文字で表してなるものであるところ、該文字は一般の辞書に載録されている熟語とはいえず、広く親しまれた語ともいえないものであるから、直ちにその読みが特定できないものであるが、一般に、漢字2字からなる熟語は、2字を共に訓読み又は音読みするのが基本であることからすれば、上記構成文字に相応して「ウタネ」、「ウタオト」又は「シオン」の称呼が生じ得るものと認められる。

また、本願商標は、平易な漢字で「詩音」と表されていることから、当該漢字の有する意味合いを想起させるというのが相当であって、「詩(ウタ)の音」程度の意味合いを認識させるものである。

そうすると、本願商標は、「ウタネ」、「ウタオト」又は「シオン」の称呼が生じ、「詩(ウタ)の音」程度の観念が生じるものである。

(2)引用商標について

引用商標は、「Sion」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、該文字は「エルサレム市街の丘の名。転じてエルサレムの雅名。」(参照:「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)等の意味を有するものであるが、我が国において広く親しまれた語とはいえないものであるから、これに接する取引者、需要者が直ちに上記意味合いを認識するものとはいい難く、特定の観念は生じないものであり、また、その読みについては、ローマ字風の読み又は英語風の読みにより「シオン」又は「サイオン」の称呼が生じるものである。

そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「シオン」又は「サイオン」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の比較

本願商標と引用商標の外観を比較すると、漢字か欧文字かの相違及び構成文字数の相違によって明らかに異なることから、外観において明確に区別することができる。

また、本願商標から生じる「ウタネ」、「ウタオト」又は「シオン」の称呼と、引用商標から生じる「シオン」又は「サイオン」の称呼について比較すると、互いに「シオン」の称呼を共通にする場合と、構成音や構成音数の明らかな違いにより容易に聴別できる場合があるといえる。

さらに、本願商標は「詩(ウタ)の音」程度の観念が生じるものであるのに対し、引用商標は特定の観念は生じないものであるから、観念において相紛れることはない。

そうすると、本願商標と引用商標とは、共に複数生じる称呼のうち1つを共通にする場合があるとしても、外観において明確に区別することができ、観念においても相紛れるおそれがあるとはいえないことから、その外観、称呼及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、商品の出所について混同を生ずるおそれはない非類似の商標と判断するのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは非類似の商標であるから、その指定商品と引用商標の指定商品とを比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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