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結論

勝訴(請求認容)

商標「Imaging CL」の記述的結合商標の識別力(第4条第1項第11号|審判不服2018−9859(T2018−9859/J1))

審判番号
不服2018−9859(T2018−9859/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「Imaging CL」
争点(論点)
記述的結合商標の識別力
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2018−9859(T2018−9859/J1)・不服)は、本件商標「Imaging CL」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「記述的結合商標の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「Imaging CL」の文字を標準文字で表してなり,第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,平成28年8月23日に登録出願され,その後,指定商品については,当審における同30年7月30日付け及び令和元年7月1日付けの手続補正書により,第9類「電子線を照射した試料から放出された光・電磁波を分光分析し画像化する物性評価測定装置」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第4309866号商標(以下「引用商標」という。)は,「IMAGING」の文字と「イメージング」の文字を上下二段に横書きしてなり,平成10年3月4日に登録出願,第9類「理化学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,眼鏡,加工ガラス(建築用のものを除く。),救命用具,電気通信機械器具,レコード,メトロノーム,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク及び磁気テープ,その他の電子応用機械器具及びその部品,オゾン発生器,電解槽,ロケット,遊園地用機械器具,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,鉄道用信号機,火災報知機,盗難警報器,事故防護用手袋,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,消防艇,消防車,自動車用シガーライター,保安用ヘルメット,防火被服,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,磁心,抵抗線,電極,ガソリンステーション用装置,自動販売機,駐車場用硬貨作動式ゲート,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,電気計算機,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,計算尺,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮き袋,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,潜水用機械器具,アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,家庭用テレビゲームおもちゃ,検卵器,電動式扉自動開閉装置」を指定商品として同11年8月27日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は,「Imaging CL」の文字を標準文字で表してなるところ,「Imaging」と「CL」の文字の間に1文字分のスペースを有するものの,構成各文字は外観上まとまりよく一体に表されたものと認識、把握されるものである。

本願商標を構成する前半の「Imaging」の文字は,「画像化」(https://eow.alc.co.jp/search?q=imaging 英辞郎 on the WEB 株式会社アルク)の意を有する語であって,我が国においても広く知られている語であり,本願の指定商品が,物質の測定,分析を行い画像化する装置であることからすれば,本願の指定商品との関係では,出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとまで認めることはできない。

また,後半の「CL」の文字については,請求人により提出された証拠には,以下のとおり,記載されている。

ア 請求人のウェブサイトにおいて,「電子線技術と光技術を融合した結晶欠陥検出イメージング専用機を業界で初めて開発 2016年8月26日」の見出しの下,「・・・当社は,電子線と分光の両技術を融合し,基板の広い範囲を高精細かつ高速で画像化するカソードルミネッセンス(CL)(*1)測定専用の装置 『Imaging CL』を業界で初めて開発しました。・・・今回開発した装置は,より広範囲からのCL光を集光できる光学系を独自開発することにより,2mm×2mmと従来手法比約100倍の面積を一度に測定でき,画像化しますので,欠陥評価が一目瞭然です。・・・(*1)カソードルミネッセンス(CL)とは,電子線を物質に照射することにより,その材料のバンドギャップに相当する波長の光が発生する現象であり,その光を捉えることで,その物質の電気特性,結晶特性を評価することができます。・・・」(甲1)の記載がある。

イ 「Gatan,Inc.」のウェブサイトにおいて,「カソードルミネッセンス」の見出しの下,「カソードルミネッセンス(CL)は,材料を電子ビームで励起したときの発光現象です。・・・試料から発生する信号を使用して,サイズや形状などの形態的情報や,組成,化学特性,結晶構造,電子特性などを明らかにすることもできます。」(甲5)の記載がある。

ウ 「株式会社東レリサーチセンター」のウェブサイトにおいて,「カソードルミネッセンス(Cathodoluminescence)」の見出しの下,「原理」の項に,「カソードルミネッセンス(CL)法は,試料に電子線を照射した際に放出される光を検出する手法である。・・・各種検出器で検出される。」(甲6)の記載がある。

このことよりすれば,「CL」の文字は,本願の指定商品の測定装置を取り扱う業界において,物質に電子線を照射した際に放出される光であって,それを検出することにより,当該物質の測定等の分析ができるものとして,測定装置等に用いられている「カソードルミネッセンス(Cathodoluminescence)」の略語を表すものとして使用されていることが認められるから,指定商品との関係において,出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとまで認めることはできない。

そうすると,本願商標は,その構成中の「Imaging」及び「CL」の各文字部分が,指定商品との関係において,いずれかが強く支配的な印象を与えるとはいえないものであり,いずれかの文字のみに着目し,当該文字部分のみをもって,取引にあたるという事情も見いだせないことから,本願商標に接する取引者,需要者は,その構成全体をもって一体のものと認識,把握するとみるのが自然であり,本願商標は,構成全体をもって一体不可分の商標というべきである。

したがって,本願商標からは,「イメージングシイエル」の称呼のみを生じるものであり,本願商標の構成中「Imaging」の文字部分を分離抽出し,これを前提に,本願商標と引用商標とが類似するとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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