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Trademark Appeal Case

記述的結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号平成8年審判第11869号
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1.本願商標

本願商標は、別掲に示すとおり、「のりグレ」の文字を横書きしてなり、平成6年3月10日に登録出願、指定商品については、第31類に属する願書記載の指定商品を、同8年3月5日付手続補正書により、「グレ用加工釣り餌・グレ用活き餌・その他のグレ釣り用餌」と補正し、さらに当審において同9年7月22日付手続補正書により、「グレ用加工釣り餌・グレ用生き餌・その他のグレ釣り用餌」に補正してなるものである。

2.原査定の理由

原査定は、「本願商標は、指定商品との関係において、これより全体として「グレ(メジナの別称)釣り用のり餌」の如き意味合いを認識させる「のりグレ」の文字を普通に用いられる方法をもって書してなるものであるから、これを本願指定商品中、上記意味合いに照応する商品について使用しても、単に商品の品質・用途を表示したにすぎず、補正後の指定商品に使用しても、例えば(株式会社つり人社発行「海・川 釣りエサ百科」)においては、メジナ釣りの項においてのりのエサで釣る旨の記載があることから、未だ商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3.当審の判断

本願商標は、別掲に示すとおり、「のりグレ」の文字を書してなるものであるところ、その構成よりして「のり」と「グレ」の各文字を組合わせてなるものと容易に理解させるものである。

そして、本願指定商品との関係において前記文字(語)を考察するに、後半の「グレ」の文字は、例えば、「広辞苑第5版(株式会社岩波書店、1998年11月11日第五版第一版発行)」の「ぐれ」の項において、「メジナの別称」と記載されていることより、メジナの別称を片仮名文字をもって表したものと容易に理解されるものである。また、前半の「のり」の文字は、例えば、「海・川 釣りエサ百科(株式会社つり人社、昭和56年12月15日初版発行)」の「メジナ釣り」の項の「メジナ釣りのエサ」において、掛けエサの一つとして、「蠕虫類 イソメ、ゴカイ、青イソメなどはハリ先から垂らさないことが大切で、ハリのチモトをかくす。このほかノリ類(黒ノリ、青ノリ、)、エビ類・・・」と記載され、同頁に「ノリもハリいっぱい」の文字とともに、ハリにのりを掛けた状態の図が紹介されている。

そうとすれば、本願商標は、メジナ釣りの餌の一つである「のり」と、魚の種類の一つであるメジナの別称である「グレ」とを結合させたものであって、全体として「グレ(メジナ)を対象魚とするのり餌」の如き意味合いを容易に理解・把握させるというのが相当である。

ところで、釣りに関する新聞報道について、例えば、株式会社ジー・サーチの提供に係る「G−Searchの新聞情報データベース」をみるに、「1994年3月24日付、読売新聞朝刊東京版」には、「釣り情報」の見出しのもと「・・・メジナ 各地のいそとも、まだ水温が不安定で釣果にムラがあるが、先週に伊豆諸島三宅島の和田で69センチ、6.2キロという超大型が釣れた。・・・湘南茅ヶ崎のエボシ群礁は、沖のトサカや平磯で青のりエサに500グラム前後が二匹から四匹。・・・」との記載が認められる。

さらに、1998年版「ダイワ釣用品総合カタログ」(ダイワ精工株式会社、1998年1月30日発行)をみるに、「エサ」の項目の「グレシリーズ」の製品紹介(グレの大好物・海草入り「のり/海苔とろろ」)に、「青のり、とろろ等、グレの好む海草類をたっぷり配合。・・・」との記述が認められる。

以上によれば、本願商標の指定商品に関連する釣りの業界において、「のり餌」を表す「のり」の文字や、「メジナ」を表す「グレ」の文字は、新聞報道或いは取引上普通に使用されている状況が認められる。

そうとすると、「のりグレ」と書してなる本願商標を、その指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、「グレ(メジナ)を対象魚とする、のり餌」であること、すなわち、該商品の品質、用途を表示したものと理解するに止まり、それをもって自他商品の識別標識とは認識し得ないものというのが相当であり、かつ、上記に照応する商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわざるを得ない。

してみれば、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人が援用する登録例は、本願と事案を異にするものであり、それに基づく請求人の主張は採用の限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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