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Trademark Appeal Case

造語の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−5804(T2019−5804/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「パイルプロテクター」の文字を横書きしてなり,第6類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,平成30年3月7日に登録出願され,その後,指定商品については,当審における令和元年5月7日受付の手続補正書により,第6類「鋼矢板,鋼管矢板」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は,「本願商標は,『パイルプロテクター』の文字を普通に用いられる方法で表してなるところ,その構成中『パイル』の文字は,『杭』の意味を有する英語『pile』の表音を片仮名表記したものとして,『プロテクター』の文字は,『保護者,保護する物』の意味を有する英語『protector』の表音を片仮名表記したものとして,それぞれ一般に親しまれて使用されている語である。そして,本願指定商品を含む多くの産業分野においては,ものを保護するための商品が各種製造・販売され,そのような商品に『プロテクター』の文字が使用されている実情及び本願指定商品を取り扱う業界において,杭や鉄筋を保護するための商品が各種製造・販売されている実情等を考慮すれば,本願商標は,全体として『杭を保護するためのもの』ほどの意味合いが生じるというのが相当である。そうすると,本願商標をその指定商品中の『杭を保護するための商品』,例えば『杭を保護するための鉄及び鋼,杭を保護するための建築用又は構築用の金属製専用材料,杭を保護するための金属製杭の部品及び附属品』に使用するときには,これに接する需要者・取引者は,商品の品質を普通に用いられる方法で表示したものとして認識すると判断するのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,その指定商品中,前記商品以外の商品に使用するときは,商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるので,同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,「パイルプロテクター」の文字を横書きしてなるところ,構成各文字は,同じ書体,同じ大きさ,同じ間隔をもってまとまりよく表されているものである。

そして,その構成中の「パイル」の文字が「杭」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)及び「プロテクター」の文字が「防護用具」(株式会社三省堂 コンサイスカタカナ語辞典)の意味を有するとしても,これらを結合してなる「パイルプロテクター」の文字が原審において説示した意味合いをもって,商品の特定の品質を直接的かつ具体的に表示したものとして直ちに理解されるとはいい難く,むしろ,特定の意味合いを認識させることのない,一種の造語として認識し,把握されるとみるのが相当である。

そして,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,「パイルプロテクター」の文字が,商品の具体的な品質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると,本願商標は,その指定商品との関係において,商品の品質等を表示するものということはできず,かつ,商品の品質の誤認を生じるおそれがあるものということもできない。

したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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