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Trademark Appeal Case

地名表示の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−1654(T2019−1654/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「五常の滝」の文字を標準文字で表してなり,第9類,第11類,第14類,第16類,第20類,第21類,第35類,第36類,第37類,第39類,第41類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成29年7月10日に登録出願されたものである。

その後,原審における平成30年3月29日付けの手続補正書及び当審における同31年2月6日付けの手続補正書により,その指定商品及び指定役務は,最終的に,第9類,第11類,第14類,第16類,第20類,第21類,第35類,第36類,第39類,第41類及び第42類に属する別掲記載のとおりの商品及び役務に補正された。

2 原査定の拒絶の理由

(1)本願商標は,「五常の滝」の文字を標準文字で表してなるところ,これは埼玉県日高市横手に存在し,家族連れなど夏山ハイカーの人気を集めている滝の名称であり,日高市の観光スポットとしても紹介されている。

そうすると,本願商標は,その指定商品及び指定役務に使用するときは,「五常の滝及びその周辺地域で生産若しくは販売される商品」,「五常の滝及びその周辺地域で提供される役務」といった意味合いを理解させるにとどまり,単に商品の産地,販売地,役務の提供場所を表示するにすぎず,自他商品役務の識別標識として認識されるものではない。

したがって,本願商標は,商品の産地若しくは販売地又は役務の提供場所を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であり,商標法第3条第1項第3号に該当し,前記意味合いに照応する商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるため,商標法第4条第1項第16号に該当する。

(2)本願商標の指定商品及び指定役務中,第35類の指定役務には,重複した記載があるため,商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。

3 当審の判断

(1)本願商標の指定商品及び指定役務は,当審における補正の結果,重複した記載はなくなり,商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するに至った。

(2)本願商標は,「五常の滝」の文字を表してなるところ,同名の滝が埼玉県日高市横手にあり,観光案内やインターネット上の記事情報などにおいて,ハイキングや登山の際の立ち寄り地として紹介されてはいる。

しかしながら,「五常の滝」は,実在する滝の名称であるとしても,その滝の周辺を含む特定の地域を指称する地名ではなく,また,当該滝も我が国において広く知られた観光地ではないから,その指定商品及び指定役務に係る需要者又は取引者をして,当該場所において商品の生産若しくは販売又は役務の提供がなされていると一般に認識されるものとは考え難い。

また,当審において職権をもって調査したが,当該滝の名称が,請求人以外の者によって,商品の産地若しくは販売地又は役務の提供地等を表示するものとして,取引上普通に用いられていることを示す証拠は発見できなかった。

以上によれば,本願商標は,その指定商品及び指定役務に係る需要者及び取引者をして,商品の産地若しくは販売地又は役務の提供場所を示す語として認識されるものとはいい難く,その商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれはない。

したがって,商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当しない。

(3)以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号に該当せず,第6条第1項及び第2項の要件を具備する。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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