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Trademark Appeal Case

欧文字略語の称呼と観念

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−2419(T2019−2419/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「S.P.E.C.」の文字を横書きしてなり,第12類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,平成29年9月14日に登録出願され,その後,指定商品については,原審における同30年7月3日受付の手続補正書により,第12類「航空機並びにその部品及び附属品,自転車・電動自転車・電動アシスト自転車並びにそれらの部品及び附属品」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録第4345650号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成6年8月9日に登録出願,第12類「自動車並びにその部品及び付属品(但し、消防車・自動車用シガーライターを除く。),二輪自動車並びにその部品及び付属品」を指定商品として同11年12月17日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標と引用商標について

ア 本願商標について

本願商標は,上記1のとおり,「S」,「P」,「E」及び「C」の欧文字と各欧文字の後に「.」(ピリオド)を付して,「S.P.E.C.」と表してなるところ,その構成文字に相応して,「エスピーイイシー」の称呼が生じるとみるのが相当である。

また,「SPEC」の語が,「機械などの構造や性能を表示したもの。仕様。また,仕様書。」の意を有する「specificationの略」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)として広く一般に親しまれていることを考慮すると,本願商標は,その構成中の「S」「P」「E」「C」の各文字が着目され,「スペック」の称呼をも生じ,「仕様」程の観念を生じるものとみるのが相当である。

イ 引用商標について

引用商標は,別掲のとおり,上段に,図案化された「R」の文字を配し,下段に,「SPEC」の文字を配してなるところ,各段は横幅がそろえられ,かつ,極めて近接して配置されていることから,構成全体として,まとまりよく一体に表されたものと把握されるとみるのが相当である。

そうすると,本願商標は,その構成文字より,「アールスペック」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。

ウ 本願商標と引用商標の類否について

(ア)本願商標と引用商標は,上記(1)ア及びイのとおりの構成からなるものであって,それぞれの構成態様において,両者は明らかに相違するものであるから,外観上,見誤るおそれはなく,明確に区別し得るものである。

(イ)本願商標と引用商標の称呼について,本願商標から生じる「エスピーイイシー」の称呼と引用商標から生じる「アールスペック」の称呼とは,音数,音構成の顕著な差により互いに聞き誤るおそれはない。

また,本願商標から生じる「スペック」の称呼と引用商標から生じる「アールスペック」の称呼とを比較しても,両者は,引用商標の語頭の「アール」の音の有無という明白な差があることから,称呼上,明確に聴別できるものである。

(ウ)本願商標と引用商標の観念について検討すると,本願商標からは「仕様」程の観念を生じるものであるのに対し,引用商標からは特定の観念を生じないものであるから,両者は,観念上,相紛れるおそれはない。

(エ)以上よりすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念において相紛れることのない非類似の商標というべきである。

したがって,本願商標は,その指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似であるとしても,引用商標とは非類似の商標であるから,商標法第4条第1項第11号に該当するものとはいえない。

(2)以上のとおり,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,妥当ではなく,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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