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Trademark Appeal Case

語頭の相違と称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2019−900105(T2019−900105/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6113804号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第6113804号商標(以下「本件商標」という。)は,「NAVIGO」の文字を横書きしてなり,平成30年4月27日に登録出願,第12類「カーダンパー,カープッシャー,カープラー,牽引車,荷役用索道,陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。),陸上の乗物用の機械要素,乗物用のサスペンション,緩衝器,乗物用ブレーキ装置,乗物用盗難警報器,車いす・電動車いす・電動アシスト車いす並びにそれらの部品及び附属品,車いす用の車輪,ブレーキ装置・駆動輪・バッテリー・バッテリー用充電器・自走用操作装置からなる電動車いす用ユニット,ブレーキ装置・駆動輪・バッテリー・バッテリー用充電器・自走用操作装置からなる電動アシスト車いす用ユニット,陸上の乗物用の交流電動機又は直流電動機(その部品を除く。),船舶並びにその部品及び附属品,水上オートバイ並びにその部品及び附属品,船外機のプロペラ,航空機並びにその部品及び附属品,産業用無人ヘリコプター並びにその部品及び附属品,農薬散布用ボート,自動車・電動自動車並びにそれらの部品及び附属品,スノーモービル並びにその部品及び附属品,ゴルフカート・電動ゴルフカート並びにそれらの部品及び附属品,レーシングカート並びにその部品及び附属品,オフロード車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・電動二輪車・自転車・電動自転車・電動アシスト自転車並びにそれらの部品及び附属品,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,乳母車,三輪モーターサイクル・三輪スクーター・三輪モペッド・電動三輪モーターサイクル・電動三輪スクーター・電動三輪モペッド並びにそれらの部品及び附属品」を指定商品として,同年12月17日に登録査定され,同31年1月11日に設定登録されたものである。

2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が,本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用する登録第5257423号商標(以下「引用商標」という。)は,「AVIGO」の文字を標準文字で表してなり,平成20年8月4日に登録出願,第11類「自転車用ライト及び自転車用の方向指示器用自動点滅装置」及び第12類「自動車並びにその部品及び付属品,二輪自動車並びにその部品及び付属品,自転車並びにその部品及び付属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,三輪車」並びに第9類,第19類,第20類,第24類及び第28類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同21年8月14日に設定登録され,その商標権は現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由

申立人は,本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから,その登録は同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。

(1)本件商標と引用商標との類否

本件商標は「NAVIGO」の欧文字を太字のゴシック体と思しき書体で表してなるのに対して,引用商標は標準文字にて「AVIGO」と書してなるところ,両商標は5文字「A」,「V」,「I」,「G」,「O」を共通にし,語頭の「N」の有無においてのみ相違すること,そして,それぞれゴシック体と思しき書体又は標準文字というありふれた書体で表されていることからすると,両商標は,外観において,近似した印象を与えるものである。

そして,本件商標からは,ローマ字の読みに倣って「ナビゴ」の称呼を生じ,引用商標からは,同様にローマ字の読みに倣って「アビゴ」の称呼を生じる。これらは,第2音と第3音の「ビ」と「ゴ」を共通にし,相違する第1音の「ナ」と「ア」とは,その母音を同じくし,「ナ」の音は,比較的弱く発音される有声の通鼻音であることからすると,本件商標と引用商標とは,それぞれを一連に称呼したときには,全体の語感,語調が近似したものとなり,互いに聞き誤るおそれが十分にある。

また,本件商標と引用商標とは,いずれも造語であり,特定の意味合いを生じないことから,両商標は,互いに異なる意味合いを有さず,観念上,少なくとも判然と区別し得るものではない。

したがって,本件商標と引用商標とは,少なくとも外観及び称呼において相紛らわしく,商品の出所において混同を生じるおそれのある類似の商標である。

(2)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否

本件商標の指定商品と引用商標の指定商品について比較するに,本件商標の指定商品中の少なくとも第12類「自動車・電動自動車並びにそれらの部品及び附属品,スノーモービル並びにその部品及び附属品,ゴルフカート・電動ゴルフカート並びにそれらの部品及び附属品,レーシングカート並びにその部品及び附属品,オフロード車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・電動二輪車・自転車・電動自転車・電動アシスト自転車並びにそれらの部品及び附属品,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,乳母車,三輪モーターサイクル・三輪スクーター・三輪モペッド・電動三輪モーターサイクル・電動三輪スクーター・電動三輪モペッド並びにそれらの部品及び附属品」と,引用商標の指定商品中の第12類「自動車並びにその部品及び付属品,二輪自動車並びにその部品及び付属品,自転車並びにその部品及び付属品,乳母車,人力車,そり,手押し車,荷車,馬車,リヤカー,三輪車」とは,それぞれ,生産部門,販売部門,原材料及び品質,用途もしくは需要者の範囲が一致する又は完成品と部品との関係にあるものである。

したがって,これらの指定商品は,同一又は類似の関係にあるものである。

(3)まとめ

以上により,本件商標は,引用商標と類似する商標であって,引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

ア 本件商標と引用商標との類否

(ア)本件商標は,「NAVIGO」の文字を横書きしてなるところ,当該文字は辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから,特定の意味を有しない一種の造語として理解され,特定の観念を生じないものである。

そして,特定の意味を有しない欧文字は,一般に,我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから,「NAVIGO」の欧文字からなる本件商標は,英語の読みに倣って「ナビゴ」の称呼を生じるものである。

そうすると,本件商標は,「ナビゴ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(イ)引用商標は,「AVIGO」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから,特定の意味を有しない一種の造語として理解され,特定の観念を生じないものである。

そして,上記(ア)と同じ理由により,「AVIGO」の文字からなる引用商標は,英語の読みに倣って「アビゴ」の称呼を生じるものである。

そうすると,引用商標は,「アビゴ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(ウ)本件商標と引用商標との類否について検討するに,両者は,外観においては,本件商標の2文字目以降の「AVIGO」のつづりを共通にするとしても,文字商標における外観の識別上重要な要素である語頭において「N」の有無という差異を有し,この差異が,両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく,両者は別異の語であるとの印象を強く与えるものであるから,両者は,外観上,判然と区別し得るものである。

次に,称呼においては,本件商標から生じる「ナビゴ」の称呼と引用商標から生じる「アビゴ」の称呼を比較すると,両者は共に3音で構成され,「ビ」「ゴ」の音を共通にするとしても,語頭における「ナ」と「ア」の音を相違するものであるから,わずか3音という短い構成にあっては,かかる差異が,両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえないから,両者をそれぞれ一連に称呼した場合は,語調,語感が異なり,互いに聞き誤るおそれのないものというのが相当である。

さらに,観念においては,本件商標と引用商標とは,それぞれ特定の観念を生じないから,比較することができない。

以上よりすると,本件商標と引用商標とは,観念において比較することができないものとしても,外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから,十分に区別することができる非類似の商標というべきである。

イ 小括

上記アのとおり,本件商標は,引用商標とは非類似の商標であるから,本件商標の指定商品が引用商標の指定商品と同一又は類似であるとしても,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)むすび

以上のとおり,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものとはいえないから,同法第43条の3第4項の規定により,その登録を維持すべきである。

よって,結論のとおり決定する。

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