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Trademark Appeal Case

称呼類似と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−17420(T2018−17420/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「紀陽除虫菊」の文字を横書きしてなり、第1類、第3類、第5類、第10類及び第11類に属する願書記載の商品を指定商品として、平成29年8月29日に登録出願されたものである。

その後、本願の指定商品については、当審における平成30年12月27日付け手続補正書により、第1類「化学品,工業用のり及び接着剤,植物成長調整剤類,肥料,人工甘味料,工業用除菌剤」、第3類「洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,ペット用消臭剤,口臭用防臭剤,せっけん類,入れ歯洗浄剤,歯磨き,入浴剤(医療用のものを除く。),化粧品,香料,薫料,洗濯用除菌剤」、第5類「除菌剤(工業用のもの及び洗濯用のものを除く。),医療用入浴剤,蚊取線香,てんか粉,薬剤,防虫剤,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,歯科用材料,はえ取り紙,防虫紙,サプリメント,綿棒」、第10類「氷枕,ジェル状の化学物質を塗布した患部用保温保冷シート,おしゃぶり,氷まくら,三角きん,支持包帯,手術用キャットガット,吸い飲み,スポイト,乳首,氷のう,氷のうつり,ほ乳用具,魔法ほ乳器,指サック,避妊用具,人工鼓膜用材料,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。),家庭用電気マッサージ器」及び第11類「電球類及び照明用器具,ガスランプ,石油ランプ,ほや,家庭用電熱用品類,家庭用加熱器,家庭用調理台,家庭用浄水器,浴槽類,化学反応を利用した使い捨てかいろ,かいろ,あんか,湯たんぽ」と補正された。

2 引用商標

登録第5761717号商標(以下「引用商標」という。)は、「大日本除虫菊」の文字を標準文字で表してなり、平成26年12月5日に登録出願、第3類、第5類、第11類、第21類及び第37類に属する別掲のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同27年5月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、以下の(1)ないし(4)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)商標法第6条第2項について

本願は、政令で定める商品及び役務の区分第10類に属さない商品を包含している。

したがって、本願は、商標法第6条第2項の要件を具備しない。

(2)商標法第6条第1項及び第2項について

本願の指定商品中、第1類及び第5類において指定する商品には、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない商品が含まれており、また、それらの商品が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って、商品を指定したものと認めることもできない。

したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。

(3)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、引用商標と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(4)商標法第4条第1項第15号について

本願商標は、大阪府所在の大日本除虫菊株式会社が、商品「殺虫剤」等に使用して著名な商標「大日本除虫菊」と類似するものであるから、これを本願の指定商品に使用するときは、その商品があたかも前記会社と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。

4 当審の判断

(1)商標法第6条第1項及び第2項について

本願は、その指定商品について、前記1のとおりに補正された結果、政令で定める商品及び役務の区分に従って指定したものとなり、かつ、商品の内容及び範囲が明確なものとなった。

したがって、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消した。

(2)商標法第4条第1項第11号について

ア 本願商標について

本願商標は、前記1のとおり、「紀陽除虫菊」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して、「キヨウジョチュウギク」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標について

引用商標は、前記2のとおり、「大日本除虫菊」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成文字に相応して、「ダイニホンジョチュウギク」又は「ダイニッポンジョチュウギク」の称呼を生じるものであり、特定の観念を生じないものである。

ウ 本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標とは、それぞれ、上記ア及びイのとおりの構成からなるものであり、「除虫菊」の文字を共通にするものの、その他の構成文字において明らかな差異があるから、外観上、相紛れるおそれはない。

また、本願商標から生じる「キヨウジョチュウギク」の称呼と、引用商標から生じる「ダイニホンジョチュウギク」又は「ダイニッポンジョチュウギク」の称呼とを比較すると、両称呼は、その音構成及び音数において顕著な差異があるから、両商標は、称呼上、相紛れるおそれはない。

さらに、本願商標及び引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、両商標は、観念上、比較することができない。

したがって、本願商標と引用商標とは、観念において比較することができないものであるとしても、外観及び称呼において顕著な差異があるものであり、両商標の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、相紛れるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

(3)商標法第4条第1項第15号について

本願商標と「大日本除虫菊」の文字からなる商標とは、上記(2)のとおり、相紛れるおそれのない非類似の商標であって別異の商標といい得るものであるから、本願商標をその指定商品に使用しても、「大日本除虫菊」の文字からなる商標を連想し、想起するものということはできない。

また、当審において職権をもって調査したところ、「大日本除虫菊」の文字が、我が国において、大日本除虫菊株式会社の業務に係る商品「殺虫剤」を表示するものとして使用され、需要者の間に広く認識されている事実を発見することができなかった。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、需要者が上記株式会社を連想又は想起することはなく、その商品が同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について誤認、混同を生じさせるおそれがあるとはいえず、商標法第4条第1項第15号に該当するものとはいえない。

(4)まとめ

上記のとおり、本願が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶の理由は、解消し、また、本願商標が商標法第4条第1項第11号及び同第15号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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