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Trademark Appeal Case

モニタリングアラームの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−15217(T2018−15217/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「モニタリングアラーム」の文字を標準文字で表してなり,第9類「電気式及び電子式盗難予防用警報器,携帯用盗難防止警報装置,盗難警報器,携帯用防犯アラーム,携帯用防犯ブザー,個人向けの防犯警報器」を指定商品とし,平成29年10月3日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定は,「本願商標は,本願の指定商品との関係において『監視用の警報』の意味合いを容易に認識させる『モニタリングアラーム』を標準文字で表してなるものであるから,これを本願の指定商品に使用しても,これに接する需要者に『(盗難防止,防犯等の)監視用の警報器・警報装置・アラーム・防犯ブザー』であることを認識させるにとどまり,商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといわざるを得ない。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋

当審において,請求人に対し,令和元年5月8日付けで,別掲のとおりの事実を示した上で,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨の審尋を発し,相当の期間を指定して,これに対する意見を求めた。

4 審尋に対する請求人の回答

請求人は,上記3の審尋に対して,所定の期間内に何ら応答するところがない。

5 当審の判断

(1)商標法第3条第1項第3号該当性

本願商標は,「モニタリングアラーム」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の「モニタリング」の文字は,例えば別掲(1)の辞書に記載されているように「監視」の意味を有する語として,また,「アラーム」の文字は,同様に「警報装置」の意味を有する語として,いずれも我が国で親しまれているものである。

そうすると,本願商標は,「モニタリング」及び「アラーム」の文字を組み合わせてなるものと容易に認識し,把握されるとみるのが相当であり,これらを一連に表した「モニタリングアラーム」の文字からは,各語意に相応した,「監視警報装置」程の意味合いが認識されるものである。

そして,当審が職権で調査したところ,別掲(2)のインターネット情報によれば,「モニタリングアラーム」の文字が,「監視し警報を鳴らす」の意味合いとして使用されている例が見受けられる。

また,別掲(3)の新聞記事情報及びインターネット情報によると,監視し警報を鳴らす機能を有する商品に「モニタリング」又は「監視」,及び「アラーム」又は「警告」の文字が使用されている実情が認められる。

さらに,別掲(4)のインターネット情報によると,本願商標の指定商品の分野において,監視対象の状態の変化を感知すると音や振動で知らせる機能を持つ警報器・アラームが取引されている実情が認められる。

以上からすると,「モニタリングアラーム」の文字からなる本願商標を,その指定商品に使用するときには,これに接する取引者,需要者は,その商品が「監視し警報を鳴らす装置」であるという商品の品質を表したものとして理解するにとどまり,自他商品の識別標識としては認識し得ないものというべきである。

してみれば,本願商標は,その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるものというのが相当である。

したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。

(2)請求人の主張

ア 請求人は「本願商標は,指定商品の品質,用途を直接的かつ具体的に表すものではない」旨主張する。

しかしながら,上記(1)のとおり,「モニタリングアラーム」の文字が,「監視し警報を鳴らす」の意味合いとして使用されており,監視し警報を鳴らす機能を有する商品に「モニタリング」又は「監視」,及び「アラーム」又は「警告」の文字が使用されている実情が認められ,本願商標の指定商品の分野において,監視対象の状態の変化を感知すると音や振動で知らせる機能を持つ警報器・アラームが取引されている実情が確認できるところ,本願商標を,その指定商品に使用するときには,これに接する取引者,需要者は,その商品が「監視し警報を鳴らす装置」であるという商品の品質を表したものとして理解するにとどまるものであるから,本願商標は,その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であるといわざるをえず,その主張を採用することはできない。

イ 請求人は「例えば,広辞苑第六版(岩波書店発行)に『モニタリングアラーム』についての記述が無いように,この商標登録出願がなされた時点において,一語としての『モニタリングアラーム』は特定の語義を有さないから,それが警報器等の呼び名のひとつであるとはいえず,それが将来必ず一般的に使用がされるとは認められないから,本願商標は,特定人によるその独占使用を認めるのは公益上適当でないと判断されるべきものではない。」旨主張する。

しかしながら,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するか否かは,たとえ辞書等に掲載されていなくとも,本願商標の指定商品の需要者が,その指定商品の取引の実情から,本願商標をどのように認識するかにより決せられるべきものであるから,別掲(4)のとおり,指定商品の分野において,監視対象の状態の変化を感知すると音や振動で知らせる機能を持つ警報器・アラームが取引されている実情があることからすれば,本願商標をその指定商品に使用する場合,これに接する需要者,取引者は,その商品が「監視し警報を鳴らす装置」であるという商品の品質を表したものとして理解するにとどまるものというのが相当であることは,上記(1)で述べたとおりである。

ウ よって,請求人の上記主張は,いずれも採用できない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,登録することができない。

よって,結論のとおり審決する。

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