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結論

勝訴(請求認容)

商標「ブーケソフトクリーム」と「bouquet」の結合商標の称呼観念判断(第4条第1項第11号|審判不服2019−3579(T2019−3579/J1))

審判番号
不服2019−3579(T2019−3579/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ブーケソフトクリーム」引用商標「bouquet」
争点(論点)
結合商標の称呼観念判断
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2019−3579(T2019−3579/J1)・不服)は、本件商標「ブーケソフトクリーム」と引用商標「bouquet」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「結合商標の称呼観念判断」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ブーケソフトクリーム」の文字を標準文字で表してなり、第30類「ソフトクリーム,ソフトクリーム用コーンカップ」を指定商品として、平成29年10月12日に登録出願された商願2017−134903に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同30年5月22日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第6004037号商標(以下「引用商標」という。)は、「bouquet」の文字を標準文字で表してなり、平成28年10月25日登録出願、第30類「菓子及びパン」を指定商品として、同29年12月15日に設定登録されたものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

ア(ア)本願商標は、「ブーケソフトクリーム」の片仮名を表してなるところ、それぞれの構成文字は、同じ大きさ及び書体で、字間なく横一列に配置されているため、構成上はまとまりのよい印象を与えるもので、いずれかの文字部分だけが独立して見る者の注意を引くようなものではない。

(イ)また、本願商標の構成中、「ブーケ」の文字は「花束」の意味を有するフランス語、「ソフトクリーム」の文字は「空気を入れながら凍らせた半流動状の柔らかいアイスクリーム」の意味を有する英語として、いずれも我が国において比較的親しまれた外来語であるところ(参照:「広辞苑 第6版」岩波書店)、両語を結合して特定の意味を有する成語となるものではないものの、各語ともに語義の理解が比較的容易であるため、全体として「花束のソフトクリーム」程度の意味合いを想起させるものであり、両語を一連に発音した「ブーケソフトクリーム」の称呼も冗長なものではない。

(ウ)加えて、本願商標の構成中、「ソフトクリーム」の文字部分は、その指定商品との関係においては商品の普通名称又は用途を表すもので、自他商品の識別標識としての機能が著しく弱い語であるものの、本願商標の指定商品に係る取引においては、花束をイメージした形状のソフトクリームや、花をトッピングした花束のようなソフトクリーム、花束のように盛り付けられたアイスクリームなどが製造、販売されている実情があることから、上記の本願商標全体の意味合いからの連想とも相まって、その構成文字全体として「花束の(ような形状又はトッピングをした)ソフトクリーム」であることを暗示させる造語を表したものと理解され得ることを踏まえると、その指定商品との関係において、「ブーケ」の文字部分の自他商品の識別標識としての機能は決して強いものではない。

そうすると、本願商標は、構成文字の自他商品の識別標識としての機能の強さの比較をもってしても、いずれかの文字部分のみが独立して出所識別標識として認識、理解されるようなものでもない。

イ 以上を踏まえると、本願商標は、「ブーケ」及び「ソフトクリーム」の文字を組み合わせた結合商標であるものの、両文字部分の構成、観念及び称呼における一体性等を鑑みると、いずれかの文字部分が自他商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものでもなく、出所識別標識としての称呼及び観念が生じないというものではない。

したがって、本願商標は、それに接する需要者、取引者が、その構成文字全体をもって通常は取引にあたるというべきであるから、その構成文字全体に相応して「ブーケソフトクリーム」の称呼を生じ、「花束のようなソフトクリーム」程の意味合いを暗示させる。

(2)引用商標について

引用商標は、「bouquet」の欧文字を表してなるところ、「ブーケ」(bouquet)の語は「花束」の意味を有するフランス語(前掲参照)として、我が国において比較的親しまれている語であるから、これより「ブーケ」の称呼及び「花束」の観念が生じる。

(3)本願商標と引用商標の比較

本願商標と引用商標を比較すると、外観においては、文字種及び構成文字の相違から、互いの印象は異なるものになる。また、称呼においては、構成音の明らかな差異(「ソフトクリーム」の音の有無)があるため、互いに聴別することは容易である。さらに、観念においては、本願商標からは漠然とした意味合いを暗示させる一方で、引用商標からは明確な観念が生じるものであり、互いの観念上の意味合いも相違するため、相紛れるおそれはない。

そうすると、本願商標は、引用商標とは、構成文字全体から生じる外観、称呼及び観念の比較においては、いずれも相紛れるおそれはないため、両商標は非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、引用商標とは類似する商標ではないから、その指定商品について比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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