sokuhyo

Trademark Appeal Case

結合商標の要部抽出の可否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2018−9873(T2018−9873/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「スウィッチON サンセイアールアンドディ」の文字を標準文字で表してなり,第9類及び第28類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成28年12月26日に登録出願されたものであり,その指定商品については,当審における同30年7月19日付け手続補正書が提出されたが,これについては,願書に記載した指定商品の要旨を変更するものとして,同年10月30日付けで補正の却下の決定がなされた。

その後,指定商品については,当審における平成30年12月21日付け手続補正書により,第9類「電子応用機械器具(「ガイガー計数器・高周波ミシン・サイクロトロン・産業用X線機械器具・産業用ベータートロン・磁気探鉱機・磁気探知機・地震探鉱機械器具・水中聴音機械器具・超音波応用測深器・超音波応用探傷器・超音波応用探知機・電子応用扉自動開閉装置・電子顕微鏡」を除く。),電子管,半導体素子,電子回路(「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路」を除く。),電子計算機用プログラム」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして,拒絶の理由に引用した登録第5225004号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成20年6月6日に登録出願,第11類「ボイラー,暖冷房装置,家庭用電熱用品類,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台」,第35類「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第37類「建設工事,建築工事に関する助言,建築設備の運転・点検・整備,暖冷房装置の修理又は保守,バーナーの修理又は保守,ボイラーの修理又は保守,ポンプの修理又は保守,冷凍機械器具の修理又は保守,民生用電気機械器具の修理又は保守」を指定商品及び指定役務として,同21年4月24日に設定登録されたものであり,その後,令和元年5月7日に商標権の存続期間の更新登録がされ,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

ア 本願商標は,「スウィッチON サンセイアールアンドディ」の文字を標準文字で表してなるところ,「スウィッチON」と「サンセイアールアンドディ」の文字の間に1文字分の空白はあるものの,各文字の大きさ及び書体は同一であって,「スウィッチON」の文字部分だけが独立して見る者の注意をひくような態様で表されているものではないから,外観上,一体のものとして認識されるものである。また,本願商標全体から生じる「スウィッチオンサンセイアールアンドディ」の称呼も,格別冗長ではなく,一気一連に称呼できるものである。

イ(ア)本願商標前半部の「スウィッチON」の文字部分中「スウィッチ」の文字部分は,「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店)に,「スウィッチ【switch】→スイッチ」との記載があるように,「スイッチ」と同じく,「開閉器」等の意味を有する日常親しまれた英語「switch」の表音と認められる。

(イ)「スイッチオン(switch on)」の文字は,「スイッチを入れること。スイッチがオンになっていること。」を意味する熟語(「コンサイスカタカナ語辞典 第4版」三省堂)として我が国で一般に親しまれているものである。

(ウ)本願商標の構成中の「スウィッチON」の文字は,上記(ア)及び(イ)よりすると,「スイッチを入れること。」の意味を有するものと看取されるとしても,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,商品の具体的な品質等を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

ウ 本願商標後半部の「サンセイアールアンドディ」の文字部分は,辞書等に掲載されていない造語であると認められるから,特定の観念を生じないものである。

エ 以上よりすると,本願商標は,これを構成する2つの文字部分が,その意味及びその構成において,いずれかの文字部分が強く支配的な印象を与えるものでも,出所識別標識としての称呼,観念が生じないというものでもないから,本願商標と引用商標の類否を判断するに当たっては,その構成部分全体を対比するのが相当であり,「スウィッチON」の文字部分だけを引用商標と比較して本願商標要部と引用商標の類否を判断することは許されないというべきである。

してみれば,本願商標は,一体不可分のものであるといわなければならない。

(2)したがって,本願商標の構成中「スウィッチON」の文字部分を分離抽出し,これを前提に,本願商標と引用商標とが類似するとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。

その他,本願において拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。