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結論

敗訴(請求棄却)

商標「飲食物の提供」と「やっぱりステーキ」の略語と語尾追加の類否(第4条第1項第11号|審判異議2019−900055(T2019−900055/J7))

審判番号
異議2019−900055(T2019−900055/J7)
審判種別
異議

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「飲食物の提供」引用商標「やっぱりステーキ」
争点(論点)
略語と語尾追加の類否
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
第43類
最終結論
登録維持(敗訴(請求棄却))

この審決(審判異議2019−900055(T2019−900055/J7)・異議)は、本件商標「飲食物の提供」と引用商標「やっぱりステーキ」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「略語と語尾追加の類否」です。指定商品・役務は第43類に属します。特許庁は「登録第6113507号商標の商標登録を維持する」と判断しました(登録維持)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

登録第6113507号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第6113507号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成30年8月20日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同年11月30日に登録査定、同31年1月11日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が登録異議の申立ての理由において引用する登録第6090477号商標(以下「引用商標」という。)は、「やっぱりステーキ」の文字を標準文字により表してなり、平成29年7月27日に登録出願、第29類「調理済みステーキ」及び第43類「ステーキを主とする飲食物の提供」を指定商品及び指定役務として、同30年10月19日に設定登録されたものであり、現在有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の2第1号に基づき、取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。

本件商標は、「やっぱステーキ」の文字部分を要部とし、引用商標である「やっぱりステーキ」と観念を同一にし、外観及び称呼は、互いに紛らわしい程に類似する。

そして、両商標の相違点は、観念の同一性を凌駕する程ではない。

したがって、両商標が「飲食物の提供」という同一の役務に使用された場合、その取引者、需要者において、その役務の出所について誤認混同を生ずるおそれがあるから、両商標は、類似する。

また、指定役務は、両商標ともに「飲食物の提供」であり、同一である。

よって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本件商標

本件商標は、別掲のとおり、「やっぱステーキ!や」の文字を横書きした構成からなるところ、語頭の「やっぱ」の文字及び末尾の「や」の文字は、太字で大きく筆書き風の書体をもって、中間の「ステーキ!」の文字を挟むように配置している点に特徴を有しており、構成全体としてまとまりよく表されているものである。

そして、その構成中、語頭の「やっぱ」の語は、「ヤッパリの略。やはり。」の意味を有するものである(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店:以下同じ。)ところ、「やっぱり」の語は、「(「矢っ張り」と当てる)ヤハリの促音化。」、「やはり」の語は、「(1)もとのまま。前と、または他と同様に。(動かさないで)そのまま。(2)思ったとおりに。案の定。いろいろ考えてみても結局は。」の意味を有するものである。

また、本件商標構成中の末尾の「や」の文字は、「やっぱステーキ」の語を断定又は強調したと認識されるというべきものであるから、本件商標の構成全体としては、「いろいろ考えてみても結局はステーキだ」程の意味合いを容易に理解させるものである。

してみれば、本件商標は、その構成全体をもって一体不可分のものとして理解されるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して、「ヤッパステーキヤ」の一連の称呼のみを生じ、「いろいろ考えてみても結局はステーキだ」程の観念を生ずるものである。

(2)引用商標

引用商標は、「やっぱりステーキ」の文字を横書きした構成からなるところ、その構成中の「やっぱり」の語は、前述のとおり、「ヤハリを促音化」したものであるから、これよりは、「ヤッパリステーキ」の称呼及び「いろいろ考えてみても結局はステーキ」程の観念を生ずるものである。

(3)本件商標と引用商標との類否

本件商標と引用商標を比較すると、外観については、本件商標は、「やっぱステーキ!や」の文字を横書きしてなり、その構成中の語頭の「やっぱ」の文字及び末尾の「や」の文字が筆書き風の書体により太字で大きく表されていることに特徴を有するのに対し、引用商標は、「やっぱりステーキ」の文字を標準文字により表してなるものであるから、両商標の外観は顕著に異なるものである。

次に、称呼については、本件商標から生じる「ヤッパステーキヤ」の称呼と引用商標から生じる「ヤッパリステーキ」の称呼とを比較すると、両者は、「ステーキ」の音は共通にするものの、語頭の「ヤッパ」と「ヤッパリ」の称呼の差異及び語尾における「ヤ」の音の有無の差異等からすれば、両者をそれぞれ一連に称呼するときは、語調、語感が異なり、十分に聴別することができるものであるから、互いに相紛れるおそれはない。

そして、観念については、両商標は、「いろいろ考えてみても結局はステーキ」程の観念を共通にするものである。

そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において共通するものであるとしても、外観においては明らかに判別することができ、称呼においては相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は相紛れるおそれのない非類似の商標と判断するのが相当である。

その他、本件商標と引用商標が類似するというべき特段の事情も見いだせない。

(4)小括

上記のとおり、本件商標と引用商標は、非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

2 まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に該当するものでなく、その登録は、同法第4条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

【別掲】

本件商標

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