Trademark Appeal Case
商標の品質表示性と識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2019−900079(T2019−900079/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第6110883号商標(以下「本件商標」という。)は,「ジェリータッチ」の文字を標準文字により表してなり,平成30年3月27日に登録出願,第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料,薫料,化粧用コットン,化粧用接着剤」を指定商品として,同年11月28日に登録査定,同年12月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標について,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから,取り消されるべきであると申し立て,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第13号証を提出した。
(1)商標法第3条第1項第3号について
本件商標は,「ゼリー」,「ゼリー状のもの」等の意味を有する英語「jelly」を片仮名で表した「ジェリー」の語と,「感触」,「手ざわり」等の意味を有する英語「touch」の語を片仮名で表した「タッチ」の語を結合して「ジェリータッチ」と横書きしてなるものである(甲1〜甲3)。
さらに,「ジェリー」の語が変化したと考えられる「ジェル」の語も,「ジェリー」と同様に「ゼリー,ゼリー状のもの」の意味を有する語である(甲1〜甲3)。
そして,「ジェリータッチ」の語は,「ジェルタッチ」の語と同様に「ゼリーの感触の商品」の品質を表す語として本件商標の指定商品に普通に使用され,認識されているものである(甲4〜甲13)。
したがって,本件商標は,これをその指定商品に使用するときは,「ゼリーの感触の商品」であることを直感させ,単に商品の品質を表す標章にすぎないものであることから,商標法第3条第1項第3号の規定に該当する。
(2)商標法第4条第1項第16号について
本件商標を,「ゼリーの感触の商品」以外の本件商標の指定商品に使用するときは,あたかもその商品が「ゼリーの感触の商品」であるかのごとく直感させ,その商品の品質について誤認を生ずる恐れがあるから,商標法第4条第1項第16号の規定に該当する。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本件商標は,「ジェリータッチ」の文字を標準文字により表してなるところ,その構成中の「ジェリー」の文字が「ゼリー,ゼリー状のもの」等の意味を有する語であり,また,「タッチ」の文字が「感触」等の意味を有する語であって「ジェリータッチ」の文字から「ゼリーの感触」ほどの意味合いを想起させる場合があるとしても,本件商標の指定商品との関係において,商品の品質を具体的かつ直接的に表すものと理解させるとはいい難い。
そして,申立人が提出した証拠(甲4〜甲6)からは,「ジェリータッチ」の文字が,具体的にいかなる意味合いをもって,使用されているかが明らかとはいい難いものである。
また,当審において職権をもって調査するも,本件商標の指定商品を取り扱う業界において,「ジェリータッチ」の文字が,本件商標の登録査定時に,商品の具体的な品質を表示するものとして,取引上一般に使用されている事実は発見できず,さらに,本件商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質等を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると,本件商標は,本件商標の指定商品との関係において,その構成全体をもって特定の意味合いを想起させない一種の造語として認識,理解されるとみるのが相当であるから,本件商標をその指定商品について使用しても,商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということができず,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといえ,また,本件商標が商品の品質等を表示するものでない以上,本件商標は,商品の品質の誤認を生じるおそれもないものである。
したがって,本件商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当しない。
(2)まとめ
以上のとおり,本件商標は,商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではなく,その登録は,同法第3条及び同法第4条第1項の規定に違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項に基づき,その登録を維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
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