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結論

勝訴(請求認容)

商標「ふぉとクラ」と「フォト蔵」の称呼の類似性(第4条第1項第11号|審判不服2019−3376(T2019−3376/J1))

審判番号
不服2019−3376(T2019−3376/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「ふぉとクラ」引用商標「フォト蔵」
争点(論点)
称呼の類似性
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2019−3376(T2019−3376/J1)・不服)は、本件商標「ふぉとクラ」と引用商標「フォト蔵」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「ふぉとクラ」の文字を標準文字で表してなり、第9類「携帯型電子装置で画像・映像を撮影・送信及び表示するためのコンピュータソフトウェア,コンピュータソフトウェア,携帯型電子装置で画像・映像を撮影・送信及び表示するための電子計算機用プログラム,電子計算機用プログラム,電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・その他の記録媒体,電子応用機械器具並びにその部品及び付属品,電気通信機械器具並びにその部品及び付属品」、第35類「コンピュータによる画像・動画データのファイリングとその整理」、第40類「はがきの印刷,写真のプリント」、第41類「電子写真アルバムの制作,写真アルバムの制作,写真・文字情報・図画などの画像・動画の編集作業を伴う電子書籍の制作,書籍の制作,印刷物の制作,写真・文字情報・図画などの画像・動画を記憶させた磁気ディスク・光ディスク・半導体メモリ等の記録媒体の複製・編集,写真・文字情報・図画などの画像・動画の操作を伴うビデオテープの編集,写真画像データ・動画データの記録媒体への複製,電子出版物の提供,サーバーコンピュータや電子計算機端末等を用いた通信ネットワークによる画像・動画の提供」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,コンピュータソフトウェアの設計・作成又は保守,電子計算機用プログラムの提供,コンピュータソフトウェアの提供,インターネットにおけるサーバーの記憶領域の貸与,電子データの保存用記憶領域の貸与,写真画像データ・動画データのデータ形式の電子的変換,デザインの考案」を指定商品及び指定役務として、平成29年8月29日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4979065号商標は、「フォト蔵」の文字を標準文字で表してなり、平成17年8月1日に登録出願、第35類「広告,電子化した写真データのファイリング」及び第41類「インターネットを利用した写真画像の提供,写真による報道,電子写真アルバムの制作・企画」を指定役務として、同18年8月18日に設定登録され、同28年8月23日に存続期間の更新登録がなされたものである。

(2)登録第5065241号商標は、「フォト蔵」の文字を標準文字で表してなり、平成18年10月26日に登録出願、第9類「録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物,ダウンロード可能な動画」及び第42類「デザインの考案,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、同19年7月27日に設定登録され、同29年5月9日に存続期間の更新登録がなされたものである。

以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、上記1のとおり、「ふぉとクラ」の文字からなるところ、当該文字は、一般的な辞書等には載録がなく、特定の意味合いを有する語として知られているとも認められないものであるから、一種の造語として理解されるとみるのが相当である。

そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「フォトクラ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標は、上記2のとおり、「フォト蔵」の文字からなるところ、その構成中「フォト」の文字は「写真」の意味を、「蔵」の文字は「物品をしまっておく所」の意味を有する語(「広辞苑第6版」岩波書店)として一般に知られていることから、構成全体として特定の観念を生じるとまではいい難いものの、各語の意味からすれば、「写真をしまっておく所」程の漠然とした意味合いを想起させるものといえる。

そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して「フォトゾウ」又は「フォトクラ」の称呼を生じ、「写真をしまっておく所」程の漠然とした意味合いを想起させるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標の類否について検討すると、両者は、外観においては、上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるところ、本願商標は、平仮名と片仮名を組み合わせた構成からなり、引用商標は、片仮名と漢字を組み合わせた構成からなるものである。

そうすると、両者は、その構成文字及び文字種において明らかな差異を有することから、外観上、明確に区別できるものである。

次に、称呼においては、両者は「フォトクラ」の称呼を共通にするものである。

そして、観念においては、本願商標が特定の観念を生じないのに対し、引用商標は、「写真をしまっておく所」程の漠然とした意味合いを想起させるものであるから、両者は、観念上、相紛れるおそれはない。

してみれば、本願商標と引用商標とは、「フォトクラ」の称呼を共通にするとしても、外観において明確に区別できるものであり、観念においても相紛れるおそれのないものであるから、これらを総合して考察すれば、両者は、互いに非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、商品及び役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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