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Trademark Appeal Case

JSSIとJSSの称呼類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2019−900138(T2019−900138/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6121563号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第6121563号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に示すとおりの構成からなり、平成29年6月7日に登録出願、第41類「スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,電子出版物の提供,図書及び記録の供覧,放送番組の制作,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオの制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),スポーツの興行の企画・運営又は開催、書籍の制作,レコード又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与,写真の撮影,通訳,翻訳」を指定役務として、同30年12月10日に登録査定、同31年2月15日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立ての理由において引用する登録商標は、以下の2件の商標であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。)。

1 登録第5487677商標(以下「引用商標1」という。)は、「JSS」の欧文字を標準文字により表してなり、平成23年4月5日に登録出願、第41類「水泳の教授、プールの提供」を指定役務として、同24年4月20日に設定登録されたものである。

2 登録第5497096商標(以下「引用商標2」という。)は、「ジェイエスエス」の片仮名を標準文字により表してなり、平成23年4月5日に登録出願、第41類「水泳の教授、プールの提供」を指定役務として、同24年6月1日に設定登録されたものである。

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標は、その指定役務中「スポーツ又は知識の教授」(以下「本件申立役務」という。)について、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるから、その登録は、同法第43条の2第1号によって取り消されるべきものであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。

本件商標は「JSS!」よりなるものであるから「ジェイエスエス」の称呼を生ずる。

これに対し、引用商標1は「JSS」の欧文字により構成され、「ジェイエスエス」の称呼を生ずるものであり、引用商標2は「ジェイエスエス」の片仮名により構成され、「ジェイエスエス」の称呼を生ずるものである。

そうすると、本件商標と引用商標は、「ジェイエスエス」の称呼を共通にする類似のものである。

また、本件商標と引用商標は、その指定役務も同一又は類似のものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。

第4 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本件商標

本件商標は、別掲のとおり、「JSSI」の文字を大きく顕著に表し(決定注:末尾の「I」の文字は、他の文字に比べ、やや短く、下部に青色の点を有している。以下同じ。)、その下に、当該「JSSI」の文字部分の幅に合わせて、「JAPAN SOCIETY OF」及び「SPORTS INDUSTRY」の欧文字を小さく二段に書してなるところ、構成上、圧倒的に顕著に表されている「JSSI」の文字部分が強く看者の注意を引くものといえることから、当該文字部分が独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものというべきであり、これより生ずる称呼及び観念をもって取引に資される場合が少なくないものといえる。

そして、複数の単語から構成される英語の熟語や名称については、その略称として、各単語の頭文字の大文字を並べたものを用いることが多いことにかんがみると、本件商標の構成中、「JSSI」の文字部分は、その構成中の「I」の欧文字が多少図案化されているとしても、下段の文字部分を構成する英単語「JAPAN」「SOCIETY」「SPORTS」「INDUSTRY」の頭文字を組み合わせたものとして認識されるというべきである。

してみると、本件商標は、その構成中のアルファベットの文字「J」、「S」、「S」及び「I」の4文字に相応した「ジェイエスエスアイ」との称呼を生ずるものであり、また、当該構成文字は、一般的な辞書等に掲載はない一種の造語であり、特定の意味をもって親しまれたものとはいえないことから、特定の観念は生じないものである。

申立人は、本件商標は、英小文字3文字「jss」+感嘆符「!」から成り立っている旨主張しているが、昨今、欧文字等の図案化に際しては多種多様なものがあること、及び、団体名等の英語表記の頭文字を組み合わせて、これを当該団体等の略称(頭字語)として使用することが広く行われている実情を踏まえれば、本件商標の末尾部分は必ずしも感嘆符「!」として認識されるものではなく、むしろ、本件商標については、上記のとおり、欧文字の「I」を図案化して表したものと想起され、全体として「JSSI」の文字を表したものと把握認識されるものと判断するのが相当であるから、申立人の主張は採用することができない。

(2)引用商標

引用商標は、前記第2のとおり、「JSS」の欧文字又は「ジェイエスエス」の片仮名からなるところ、これよりは、「ジェイエスエス」の称呼を生じ、該文字は、一般的な辞書等に掲載はない一種の造語であり、特定の意味をもって親しまれたものとはいえないことから、特定の観念は生じないものである。

(3)本件商標と引用商標の類否

ア 外観について

本件商標全体と引用商標とを比較した場合は、外観においては、印象が大きく異なり、明らかに相違するものである。

また、本件商標中「JSSI」の文字部分と引用商標とを比較した場合も、図案化された「I」の文字の有無、欧文字と片仮名の差異、色彩の有無等から、両者は判然と区別できるものである。

イ 称呼について

本件商標から生じる「ジェイエスエスアイ」の称呼と、引用商標から生じる「ジェイエスエス」の称呼を比較すると、両者は語尾における「アイ」の音の有無という明瞭な差異を有するから、両者をそれぞれ一連に称呼したときは、相紛れることなく容易に聴別し得るものである。

ウ 観念について

本件商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生ずるものではないから、観念について比較することはできない。

エ 小括

以上のことからすれば、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観及び称呼において明らかに異なるものであって、判然と区別し得るものであるから、その称呼、外観及び観念によって、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、役務の出所について混同を生ずるおそれのない、互いに非類似の商標というのが相当である。

したがって、本件商標は、その指定役務中に引用商標の指定役務と同一又は類似の役務が含まれているとしても、引用商標とは非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(4)むすび

以上のとおり、本件商標は、その指定役務中、本件申立役務について、商標法第4条第1項第11号に該当するものではなく、その登録は、同条第1項の規定に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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