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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−5272(T2019−5272/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,別掲のとおりの構成よりなり,第9類「電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,腕時計型携帯情報端末,スマートフォン,コンピュータプログラム(記憶されたもの),インターネットからダウンロード可能なコンピュータプログラム,コンピュータソフトウエア(記憶されたもの),インターネットからダウンロード可能なコンピュータソフトウエア,アプリケーションソフトウエア(記憶されたもの),インターネットからダウンロード可能なアプリケーションソフトウエア,クラウドコンピューティング用のコンピュータソフトウエア」を指定商品として,平成29年11月14日に登録出願された商願2017−149634に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同30年8月7日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5816051号商標(以下「引用商標」という。)は,「KAILASH」の欧文字を標準文字で表してなり,平成27年5月25日に登録出願,第9類「回転計,スピードメーター,歩数計,歩行距離計,全地球測位システム(GPS)受信機,腕時計型ウェアラブルコンピュータ,高度計,気圧計,方位コンパス(スポーツ又はアウトドアに関連して使用されるもの)」及び14類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同年12月25日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

ア 本願商標は,別掲のとおり,右斜辺から左斜辺にかけて,2本の帯状からなる切れ目を有する青色からなる略三角図形と,該略三角図形の左下から,これを包み込むように設けられた紫色からなる略三日月図形(以下,これらをまとめて「本願図形部分」という。)を配し,その右側に「Kailash」及び「Technology」の欧文字(以下「本願文字部分」という。)を若干の濃淡の差を有する灰色で上下2段に表してなるものである。

イ 本願図形部分と本願文字部分とは,図形からなるものと欧文字からなるものとで構成態様が異なること,本願図形部分と本願文字部分とは間隔を設けて配置されていることから,両者は視覚上,明確に分離して看取されるものである。

ウ 本願図形部分は,上記アのとおり,略三角図形と略三日月図形からなるものであり,直ちに特定の意味合いを表すものとして理解され,親しまれているというべき事情は認められないことから,本願図形部分からは,特定の称呼及び観念は生じないものである。

エ 本願文字部分は,上記アのとおり,「Kailash」及び「Technology」の欧文字を上下2段に表してなるところ,これを構成する「Kailash」及び「Technology」の欧文字は,それぞれの頭文字の「K」と「T」の位置を上下に揃えて同じ書体,同じ大きさをもって等間隔に表され,若干の濃淡の差を有するものの,全体を灰色の色彩でまとまりよく表されているものである。

また,本願文字部分の構成中,上段の「Kailash」の欧文字は,辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから,特定の語義を有しない一種の造語として理解され,特定の語義を有しない欧文字は,一般に,我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから,英語の読みに倣って「カイラシュ」の称呼を生じるものである。

さらに,下段の「Technology」の欧文字は,「科学技術」の意味を有する親しまれた英語であるものの,その指定商品との関係において,商品の品質を表示するものとして,直ちに理解されるとはいい難いものである。

そうすると,本願文字部分は,その構成全体をもって一体不可分の造語として認識し把握されるとみるのが相当である。

したがって,本願文字部分は,「カイラシュテクノロジー」の称呼のみを生じるものであり,特定の観念を生じないものである。

オ 以上のことからすると,本願図形部分と本願文字部分とは,それぞれが視覚上分離して看取されるものであって,かつ,観念上のつながりもないことから,両者を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難い。

そうすると,本願商標においては,本願図形部分及び本願文字部分が,それぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るといえるものであるから,本願文字部分を要部として抽出し,本願文字部分のみを引用商標と比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。

したがって,本願商標は,本願文字部分に相応して「カイラシュテクノロジー」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

引用商標は,上記2のとおり,「KAILASH」の欧文字を標準文字で表してなるところ,上記(1)エと同様の理由により「カイラシュ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

ア 外観

本願商標は,別掲のとおりの構成からなるものであり,引用商標は,上記2のとおり,「KAILASH」の文字を表してなるところ,両者は,その全体の外観においては,図形の有無において,明らかな差異を有するものであるから,外観上,明確に区別できるものである。

そして,本願文字部分と引用商標とを比較しても,「Technology」の有無において,明らかな差異を有するものであるから,本件商標と引用商標は,全体の印象が異なり,十分に区別し得るものと認められ,外観上,相紛れるおそれはないものである。

イ 称呼

本願商標より生じる「カイラシュテクノロジー」の称呼と引用商標より生じる「カイラシュ」の称呼とは,語尾における「テクノロジー」の音の有無という顕著な差異を有し,明瞭に聴別することができるものであるから,称呼上,相紛れるおそれはないものである。

ウ 観念

本願商標と引用商標とは,いずれも特定の観念を生じないものであるから,観念上,比較することができない。

エ そうすると,本願商標と引用商標とは,観念において比較できないものであって,外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから,両商標が需要者に与える印象,記憶,連想等を総合してみれば,両商標は,非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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