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Trademark Appeal Case

流行語「忖度」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−7900(T2019−7900/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「忖度」の文字を縦書きしてなり、第30類「菓子,パン,サンドイッチ,中華まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,ホットドッグ,ミートパイ,穀物の加工品,ぎょうざ,しゅうまい,すし,たこ焼き,弁当,ラビオリ」を指定商品として、平成29年6月16日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由(要点)

原査定は、「本願商標は、『忖度』の文字を縦書きしてなるところ、該文字は『他人の心中をおしはかること。』等を意味する語である。また、該文字は、森友・加計学園問題を象徴するキーワードとして知られるようになって、不特定多数の者が商品・サービスの販売や広告等において多用し、加えて、2017年ユーキャン新語・流行語大賞において年間大賞にも選ばれたことから、流行語として、広く一般に認識されている語である。さらに、『忖度』の文字は、本願商標の指定商品を取り扱う業界において、商品の宣伝文句の一部として使用されている実情が認められる。そうすると、『忖度』の文字自体は、流行語として認識されるほか、商品の宣伝において使用される語句の一つと認識されるにとどまるものといえるから、本願商標をその指定商品に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するのが相当であって、需要者をして何人かの業務に係る商品であるのかを認識することができない商標を普通に用いられる方法で表したにすぎないものといわざるを得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。なお、たとえ請求人が、『2017ユーキャン新語・流行語大賞』において『忖度』の語で表彰され、本願商標を使用してきた事実等があるとしても、本願の指定商品を取り扱う業界の実情及び需要者の認識などを勘案すると、本願商標をその指定商品について使用した場合、これに接する取引者、需要者は、商品の宣伝広告を表示したものと認識するにとどまるものであるから、本願商標を付した商品が、出願人の取扱いに係る商品であると認識されるところとなってきているとの出願人の主張は、これを採用することができない。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記1のとおり、「忖度」の文字を縦書きしてなるところ、該文字は、「他人の心中をおしはかること。」(「広辞苑第六版」(株式会社岩波書店))の意味を有する語である。

そして、当審において職権をもって調査したところ、「忖度」の文字は、2017年に「ユーキャン新語・流行語大賞」において「年間大賞」を受賞したことから、流行語として広く一般に認識されている語であるとはいえるものの、該文字が自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないといえるほどに、不特定多数の者によって商品等の販売、広告等に使用されているとの事実を発見することはできなかった。

そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用する場合には、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものとみるのが相当であるから、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものとはいえない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するものとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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