結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2019−7039(T2019−7039/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「CompactPSC」の文字を標準文字で表してなり,第7類「金属加工機械器具,荷役機械器具,プラスチック加工機械器具,半導体製造装置,陸上の乗物用の動力機械の部品,バルブ(機械要素)(陸上の乗物用のものを除く。),電動式扉自動開閉装置,廃棄物圧縮装置,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。)」,第9類「測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,電子応用機械器具及びその部品,プログラマブルコントローラ」及び第12類「陸上の乗物用の動力機械(その部品を除く。)」を指定商品として,平成30年4月11日に登録出願されたものである。
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下のとおりであり,いずれも現に有効に存続しているものである。
なお,以下の登録商標をまとめて,「引用商標」という。
(1)登録第5961838号商標
・商標の構成:別掲1のとおり
・登録出願日:平成28年7月1日
・設定登録日:平成29年7月7日
・指定商品:第9類「電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,電子出版物」
(2)登録第5961839号商標
・商標の構成:「PSC」(標準文字)
・登録出願日:平成28年7月1日
・設定登録日:平成29年7月7日
・指定商品:第9類「電子応用機械器具及びその部品,家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,電子出版物」
(1)本願商標は,上記1のとおり,「CompactPSC」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字は,同じ書体で,等間隔に,外観上まとまりよく一連一体に表されているものである。
また,本願商標の構成文字全体から生じる「コンパクトピーエスシー」の称呼は,格別冗長というべきものでなく,よどみなく一連に称呼し得るものである。
(2)本願商標の構成中の「Compact」の文字は,「目の詰んだ,密集した,(家などが)こぢんまりした,(車などが)小型で経済的に設計された」等の意味を有する英語であって(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」株式会社小学館発行),その片仮名表記である「コンパクト」の文字が,例えば「コンパクト・カメラ」,「コンパクト・ディスク」のように商品が小型に設計されたものであることを表す語としても知られていることから,本願の指定商品との関係においては,出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるとまでは認められないものである。
また,その構成中の「PSC」の文字は,辞書類に載録された既成語とは認められないものの,職権調査によれば,本願の指定商品の分野において,別掲2のとおり,「プログラマブル・シーケンス・コントローラ(PSC)」,「PSC(Programmable Servo/Sequence controller)」のように使用され,「プログラム制御技術」,「半導体&ストレージ製品」,「マイクロコンピュータ」,「サーボ制御」に関する用語として,「各種機器やプロセスの制御をするために論理判断シーケンス,時限,計数,数値演算などの機能を満足するための命令を内蔵したプログラム可能な制御装置」,「CPUコアと完全独立したコプロセッサであり,独自の命令アーキテクチャを持った演算器です。」,「プログラマブルサーボ/シーケンスコントローラ(PSC)は,システム制御とは非同期にタイマーカウンタで周期的に起動してサーボ制御の処理を行うことができます。」のように説明され,「カメラのレンズ手振れ補正制御やオートフォーカス制御/監視カメラのDC IRIS制御/モータの位置制御や速度制御/ステッピングモータ制御/周辺機能制御(ポート制御やシリアル通信制御等)/フレキシブルなデータ転送」等の様々な用途に応用できるものとして紹介されていることからすれば,「PSC」の文字は,本願の指定商品との関係においては,上記のような性質や機能を有する制御装置の意味合いを有する語として使用されていると認められる。
そうすると,本願商標の構成中の「PSC」の文字は,本願の指定商品との関係においては,出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるとまでは認められないものである。
(3)以上によれば,本願商標の構成中の「Compact」及び「PSC」の各文字部分は,いずれも,本願の指定商品との関係において,出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものであるとまでは認められないものであるから,観念上,特にそれらの文字部分に軽重の差を見いだすことはできず,両文字部分のいずれかが取引者,需要者に対し商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるもの,または,両文字部分のいずれかから出所識別標識としての称呼及び観念が生じないものと認めることはできない。
してみれば,本願商標は,その構成全体をもって特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものとみるのが相当であり,その構成中の「PSC」の文字部分だけを抽出し,当該文字部分だけを引用商標と比較して本願商標と引用商標との類否を判断することは許されないというべきである。
(4)したがって,本願商標から「ピーエスシー」の称呼を生じるものとし,その上で,本願商標と引用商標とが類似するものとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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