sokuhyo

Trademark Appeal Case

欧文字の称呼外観類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2018−900087(T2018−900087/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第6011990号商標の指定商品中、第18類「財布,通学用かばん,カード入れ,旅行用トランク,リュックサック,札入れ,買物袋,ハンドバッグ,旅行かばん,ブリーフケース,革製旅行用具入れ,雑のう,キーケース,網製買物袋,スポーツバッグ,クレジットカード入れ(財布)」についての商標登録を取り消す。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第6011990号商標(以下「本件商標」という。)は、「SATCHI」の欧文字を表してなり、平成29年6月23日に登録出願、「財布,通学用かばん,カード入れ,旅行用トランク,リュックサック,札入れ,買物袋,ハンドバッグ,旅行かばん,ブリーフケース,革製旅行用具入れ,雑のう,キーケース,網製買物袋,スポーツバッグ,クレジットカード入れ(財布)」(以下、これらの商品を「本件申立商品」という。)を含む第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同年12月20日に登録査定、同30年1月19日に設定登録されたものである。

第2 引用商標

登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由として引用する登録商標は、次の1及び2のとおりであり、以下、これらをまとめて「引用商標」という。

1 国際登録第1277715号商標(以下「引用商標1」という。)は、「SATCH」の欧文字を表してなり、2015年(平成27)年10月28日に国際商標登録出願、第18類「School bags, backpacks.」を指定商品として、平成28年9月9日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

2 国際登録第1311400号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおり、「Satch」の欧文字を青色で表してなり、2016年(平成28)年6月3日に国際商標登録出願、第18類「School bags; backpacks.」を指定商品として、平成29年3月31日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである。

第3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標は、本件申立商品について、商標法第4条第1項第11号に該当し、これに違反して登録されたものであるから、同法第43条の2第1号により、取り消されるべきであると申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第3号証を提出した。

1 商品の類似について

本件商標の指定商品は、前記第1のとおりであり、引用商標の指定商品は、前記第2のとおりであるから、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似である。

2 商標の類似について

(1)本件商標と引用商標の構成

本件商標は、欧文字で「SATCHI」と書してなる。

これに対し、引用商標1は欧文字で「SATCH」と書してなり、引用商標2は青色で小文字混じりの欧文字を多少デザイン化された書体で「Satch」と書してなる。

(2)本件商標と引用商標との対比

ア 本件商標と引用商標の外観が類似すること

本件商標と引用商標の外観を対比すると、両商標は、その語頭からの5文字「S」「A」「T」「C」「H」が全て一致するものである。その差は、末尾の1文字「I」の有無にすぎない。

したがって、語頭からの5文字が一致する「SATCHI」は、引用商標の欧文字「SATCH」「Satch」と同じつづりの文字列であると錯覚して、両者を混同して認識するおそれが高い。

つまり、本件商標と引用商標とは、語頭からの5文字が一致し、その共通する文字の多さにより、視覚的に極めて近似しており、外観上相紛らわしい類似の商標である。

イ 本件商標と引用商標の称呼が類似すること

本件商標と引用商標の称呼を対比すると、本件商標は、指定商品に含まれる「鞄」を意味する「SATCHEL(サッチェル)」の前方5文字「SATCH」と同じつづりであることから、これに倣った「サッチ」と、後方3文字「CHI」が、ヘボン式ローマ字で「チ」と発音されるので、これらを総合して「サッチ」の称呼が生ずるものと考えられる。

これに対し、引用商標「SATCH」「Satch」は、前述した「Satchel」の前方5文字と同じつづりであって、さらに英単語の「Catch」「Match」等が、それぞれ「キャッチ」「マッチ」等と発音されることから、これらに倣った発音で「サッチ」の3音の称呼が生ずると認識されるものである。

そうすると、本件商標から生ずる「サッチ」と、引用商標から生ずる「サッチ」とは、完全に同一であり、両者は称呼が一致する称呼上全く同一の商標である。

ウ 本件商標と引用商標の観念

本件商標と引用商標は、英和辞典等の辞書に収録されていないことから、我が国では親しみのない文字列であり、意味不明な造語と認識され得るものである。そのため、それぞれ特定の意味を生じないものと考えられる。

したがって、本件商標と引用商標とは、その観念において対比できない商標である。

エ 以上を総合すると、本件商標と引用商標とは、観念においては対比できず、その外観・称呼が同一又は類似するものであるから、相紛らわしい類似の商標とするのが相当である。

第4 当審における取消理由

当審において、商標権者に対して、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する旨の取消理由を令和元年5月16日付けで通知した。

第5 商標権者の意見

商標権者は、前記第4の取消理由に対して、何ら意見を述べていない。

第6 当審の判断

1 商標法第4条第1項第11号該当性について

(1)本件商標について

本件商標は、前記第1のとおり、「SATCHI」の欧文字を表してなるものであり、該文字(語)は、一般の辞書に載録がなく、一般に親しまれた語とも認められないから、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものである。

そして、欧文字からなる造語については、我が国において親しまれたローマ字の読み又は英語における発音に倣って称呼されるものといえる。

そうすると、本件商標は、その構成文字からして、「サッチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標1は、前記第2の1のとおり、「SATCH」の欧文字を表してなるものであり、また、引用商標2は、別掲のとおり、「Satch」の欧文字を青色で表してなるものである。

そして、これらを構成する文字(語)は、一般の辞書に載録がなく、一般に親しまれた語とも認められないから、特定の意味合いを有しない一種の造語として認識されるものである。

そして、欧文字からなる造語については、我が国において親しまれたローマ字の読み又は英語における発音に倣って称呼されるものといえる。

そうすると、引用商標は、その構成文字からして、「サッチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標とは、外観においては、書体及び色彩並びに大文字か小文字かの違いはあるものの、語頭を含めた「SATCH(Satch)」のつづりを共通にし、異なるところは、語尾における「I」の文字の有無の差にすぎないものであるから、近似した印象を与えるものである。

また、両者はいずれも「サッチ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものであるから、「サッチ」の称呼を共通にするものであり、観念においては、比較することはできない。

そうすると、本件商標と引用商標との外観、称呼、観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合してみれば、たとえ観念において比較できないとしても、外観において近似した印象を与え、称呼を共通にする両者は、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似する商標と判断するのが相当である。

(4)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品について

本件商標の指定商品中、本件申立商品は、引用商標の指定商品「School bags, backpacks.」と同一又は類似する商品である。

(5)以上のとおり、本件商標は、本件申立商品について、引用商標と類似する商標であって、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品に使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

2 まとめ

以上により、本件申立商品についての本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。