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Trademark Appeal Case

スマイル文字と図形商標の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2019−900246(T2019−900246/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第6162820号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第6162820商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成30年7月2日に登録出願、第14類「貴金属,キーホルダー,身飾品」及び第25類「被服,履物」を指定商品として、令和元年6月14日に登録査定、同年7月19日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立人(以下「申立人」という。)所有の登録商標

(1)「SMILE」の欧文字を書してなる登録第6134865号商標ほか7件の登録商標(以下「引用商標1」という。)

(2)登録第5976063号商標(以下「引用商標2」という。)

商標の構成:別掲2のとおり

登録出願日:平成29年2月3日

設定登録日:平成29年9月1日

指定役務:「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」のほか第35類に属する商標登録原簿記載のとおりの役務

(3)登録第5438318号商標(以下「引用商標3」という。)

商標の構成:別掲3のとおり

登録出願日:平成21年5月22日

設定登録日:平成23年9月16日

指定商品:第14類「宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」のほか、第12類、第18類、第21類、第28類、第29類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

(4)登録第5671240号商標(以下「引用商標4」という。)

商標の構成:別掲4のとおり

登録出願日:平成25年10月10日

設定登録日:平成26年5月23日

指定商品:第14類「宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,キーホルダー,時計」のほか、第18類、第21類、第28類及び第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品

(5)登録第5852896号商標(以下「引用商標5」という。)

商標の構成:別掲5のとおり

登録出願日:平成27年11月17日

設定登録日:平成28年5月27日

指定商品:第14類「貴金属,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,キーホルダー,身飾品,時計」

(6)上記(2)ないし(5)のほか、引用商標2ないし5と似通った図形部分を含む13件の登録商標(以下「引用商標6」という。)

以下、上記引用商標をまとめていうときは、「引用商標」といい、いずれも有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由

申立人は、本件商標の登録について登録異議を申立て、その理由を以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)本件商標は、明らかに「SMILE」が強調されており、引用商標1と類似である。

(2)申立人は、甲第1号証の登録商標を保有しているが、その中でも、特に引用商標2ないし6は、本件商標と外観の類似性が著しく高いものである。

(3)観念

本件商標は、一般的に「スマイル」(スマイリー・フェースの略称)として認識されている。

(4)以上を総合すると、本件商標は、引用商標と類似であるため、登録の取消を求める。

4 当審の判断

申立人は、本件登録異議の申立ておいて、本件商標の登録の取消理由について根拠条文を明示していないが、商標登録異議申立書の申立の理由の記載からすれば、本件商標が商標法第4条第1項第11号に該当することを理由にして、同法第43条の2第1号に基づき商標登録の取消を主張しているものと解することができるため、以下検討する。

(1)商標法第4条第1項第11号該当性について

ア 本件商標について

本件商標は、別掲1のとおり、細い円輪郭図形内のほぼ中央に、「OKINAWA」及び「SMILE」の欧文字を2段に書してなり、該文字の下方に下向き円弧を人の口のように描いてなるものである。

そして、本件商標の構成中、上記文字部分は、円輪郭図形内にまとまりよく配されていることから、一体のものとして看取されるというべきであり、該文字に相応して「オキナワスマイル」の称呼のみを生じ、全体として特定の意味合いを表すものとして認識され、親しまれているものではないから、特定の観念を生じないものである。

なお、申立人は、本件商標は、一般的に「スマイル」(スマイリー・フェースの略称)として認識されている旨主張しているが、該主張を裏付ける証拠の提出はなく採用することができない。

イ 引用商標について

(ア)引用商標1は、「SMILE」の欧文字を書してなるところ、その構成文字から、「スマイル」の称呼を生じ、「微笑み」ほどの観念を生じるものである。

(イ)引用商標2及び3は、別掲2及び3のとおり、大きな円のほぼ中央上部の左右に、二つの小さな縦長楕円形の点を、人の目のように描き、その下方に下向きの円弧を人の口のように描き、全体が人の笑顔のように描いた図形であるから、人の笑顔等に関連した観念が生じるといえる。

(ウ)引用商標4及び5は、別掲4及び5のとおり、大きな円のほぼ中央上部の左右に、二つの小さな縦長楕円形の点を、人の目のように描き、その下方に下向きの円弧を人の口のように描き、全体が人の笑顔のように描いた図形と、その下部に、前者は、「SMILEY」の欧文字を横書きを、後者は、「SMILEY FACE」の欧文字を下向き弧状に配してなるものである。

そして、その図形部分と文字部分は、それぞれに重なり合うことなく、各部分が独立した態様で配置されていることから、視覚上分離して認識されるものである。

そうすると、引用商標4及び5は、その構成中の図形部分又は文字部分を分離、抽出して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえず、本件商標と引用商標4及び5との類否判断に際して、当該図形部分又は文字部分を要部として取り出して他の商標と比較することが許されるものである。

そして、引用商標4及び5の図形部分は、上記のように、全体が人の笑顔のように描いた図形であるから、人の笑顔等に関連した観念が生じるといえる。

また、文字部分については、引用商標4の「SMILEY」の文字から「にこにこした」の意味を引用商標5の「SMILEY FACE」の文字からは「にこにこした笑顔」ほどの意味合いをそれぞれ想起させることから、各文字に相応して、それぞれ「スマイリー」及び「スマイリーフェイス」の称呼を生じ、「にこにこした」及び「にこにこした笑顔」ほどの観念を生じるものである。

(エ)引用商標6は、上記引用商標2ないし5と似通った図形部分を含むものである。

ウ 本件商標と引用商標との類否について

本件商標と引用商標1ないし5とを比較すると、上記ア及びイのとおりの構成からなり、これらの文字部分及び図形部分において明らかな差異を有するものであるから、外観において明確に区別できるものである。

そして、本件商標からは、「オキナワスマイル」の称呼を生じるのに対し、引用商標1からは、「スマイル」の称呼、引用商標4及び5の文字部分からは、「スマイリー」及び「スマイリーフェイス」の称呼が生じるものであって、引用商標2及び3からは、特定の称呼が生じないものである。

そうすると、本件商標から生じる称呼と引用商標1から生じる称呼とは、語頭における「オキナワ」の音の有無に差異があり、また、引用商標4及び5から生じる称呼とは、語頭の「オキナワ」の音の有無に加えて語尾における「ル」の音と「リー」の音の差異、あるいは、「ル」の音と「リーフェイス」の音の差異を有するものであるから、これらを一連に称呼しても、全体の語調、語感が著しく相違し、聞き誤るおそれがないというべきである。

また、観念においては、本件商標からは特定の観念を生じないのに対し、引用商標1からは、「微笑み」の観念を生じ、引用商標2ないし5の図形部分からは、人の笑顔等に関連した観念を生じ、引用商標4及び5の文字部分からは、それぞれ「にこにこした」及び「にこにこした笑顔」の観念を生じるものであるから、これらは、観念上、紛れるおそれはない。

そうすると、本件商標と引用商標1ないし5は、外観において明確に区別できるものであって、称呼及び観念においても紛れるおそれのない、非類似の商標とみるのが相当である。

さらに、引用商標6は、上記引用商標2ないし5と似通った図形部分を含むものであるとしても、本件商標は、上記のとおり、引用商標2ないし5とは類似するものではないことからすれば、引用商標6とも、類似するとはいえないものである。

上記のとおり、本件商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本件商標は、その指定商品を引用商標の指定商品及び指定役務と比較するまでもなく、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(2)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものとはいえず、他に、同法第43条の2各号に該当するというべき事情も見いだせないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。

よって、結論のとおり決定する。

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