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Trademark Appeal Case

称呼同一と外観・観念の差異

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−12048(T2019−12048/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「HITS」の欧文字を標準文字で表してなり,第9類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として,平成30年5月14日に登録出願されたものである。

その後,指定商品については,原審における平成31年2月25日付けの手続補正書及び当審における令和元年9月11日付けの手続補正書により,最終的に,第9類「測定機械器具,材料試験機」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5514124号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成23年9月28日に登録出願,第9類「GPS応用航海用コンパス,全地球測位システム(GPS)利用の受信機・電子計算機からなる位置・距離・高さに関する測量機,世界各地の地上基準局及び関連する宇宙空間に配備された衛星から発信される電波を利用した測量機械器具,その他の測定機械器具」を含む第1類,第4類,第6類,第7類,第9類,第11類,第37類,第40類,第42類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同24年8月10日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は,「HITS」の欧文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は,「打撃,命中」等の意味を有する我が国において親しまれた英語「HIT」の複数形として理解されるものである(「ランダムハウス英和大辞典 第2版」株式会社小学館発行)。

そうすると,本願商標は,その構成文字に相応して,「ヒッツ」の称呼を生じ,「打撃,命中」等の観念を生じるものである。

(2)引用商標

引用商標は,別掲のとおり,「Hitz」の欧文字を,「i」の文字の点部分を黄色で,それ以外の文字部分を紫色で書してなるところ,その構成文字は,横線を細く,縦線を太くするデザインが施されたサンセリフ(字画末端部に爪のような張り出し部を有しない)の書体により,語頭の文字は大文字で,その余の文字は小文字で表してなるものである。

また,引用商標を構成する「Hitz」の欧文字は,辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから,特定の語義を有しない一種の造語として理解され,特定の観念を生じないものである。

そして,特定の語義を有しない欧文字は,一般に,我が国において親しまれた英語読み又はローマ字読みに倣って称呼されることから,「Hitz」の欧文字は,英語の読みに倣って「ヒッツ」の称呼を生じるものである。

そうすると,引用商標は,その構成文字に相応して,「ヒッツ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標との類否

本願商標と引用商標との類否について検討するに,両者は,外観においては,「H」,「I(i)」,「T(t)」のつづりが共通するとしても,語尾において「S」と「z」の文字の差異を有し,この差異がともにわずか4文字という少ない文字構成からなる両者の外観全体の視覚的印象に与える影響は大きく,両者は別異のものであるとの印象を強く与えるものである。

また,本願商標と引用商標とは,文字の態様においても,色彩の有無及び文字のデザインの有無の差異を有し,さらに,字形においても,全て大文字で表してなるものと語頭の文字のみ大文字で表してなるものとでは相違することから,両者は,視覚的な印象が著しく相違し,外観上,判然と区別し得るものである。

次に,称呼においては,本願商標と引用商標とは,ともに「ヒッツ」の称呼を生じるから,称呼上,同一である。

さらに,観念においては,本願商標は「打撃,命中」等の観念を生じるものであり,引用商標は,特定の観念を生じないものであるから,両者は,観念上,互いに紛れるおそれはない。

してみれば,本願商標と引用商標とは,「ヒッツ」の称呼を共通にするとしても,外観においては,両者の構成及び態様において明らかな差異を有するものであって,その印象が著しく相違し,判然と区別し得るものであり,また,観念においても,互いに紛れるおそれはないものであるから,これらを総合して全体的に考察すれば,本願商標は,引用商標と商品の出所について混同を生じるおそれのない非類似の商標というのが相当である。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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