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Trademark Appeal Case

造語商標の称呼類似

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−7251(T2019−7251/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第36類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成30年2月15日に登録出願され、その後、指定役務については、審判請求と同時に提出された令和元年6月3日付けの手続補正書により、第36類「不動産投資,不動産投資に関する助言,不動産投資に関する情報の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第4223104号商標(以下「引用商標1」という。)は、「La Vie」の欧文字を横書きしてなり、平成9年3月18日に登録出願、第36類「建物の管理,建物の貸借の代理又は媒介,建物の貸与,建物の売買,建物の売買の代理又は媒介,土地の管理,土地の貸借の代理又は媒介,土地の貸与,土地の売買,土地の売買の代理又は媒介,建物又は土地の情報の提供」を指定役務として、同10年12月18日に設定登録されたものである。

(2)登録第5049818号商標(以下「引用商標2」という。)は、「LaVie」の欧文字を横書きしてなり、平成18年9月28日に登録出願、第36類「金融に関する情報の提供,オンラインによる資金の貸付け,クレジットカード利用者に代わってする支払代金の清算,電子マネー利用者に代わってする支払代金の清算,割賦販売利用者に代わってする支払代金の清算,預金及び貸付けの残高照会,振込・振替・取引明細の内容照会,クレジットカードの発行の取次ぎ,小切手の検証,小切手の検証に関する情報の提供,旅行者用小切手の発行及び買取り,旅行者用小切手の発行及び買取りに関する情報の提供,信用状の発行,信用状の発行に関する情報の提供,資金貸付け及び手形の割引,債務の保証及び手形の引受け,金銭債権の取得及び譲渡,有価証券・貴金属その他の物品の保護預かり,両替,割賦購入あっせん,商品券の発行,商品券の発行に関する情報の提供,プリペイドカードの発行,プリペイドカードの発行に関する情報の提供,前払式証票の発行,前払式証票の発行に関する情報の提供,ガス料金又は電気料金の徴収の代行,クレジットカードを利用した購入商品に対する補償,生命保険契約の締結の媒介,生命保険の引受け,損害保険契約の締結の代理,損害保険に係る損害の査定,損害保険の引受け,保険料率の算出,紙幣・硬貨計算機の貸与,現金支払機・現金自動預け払い機の貸与」を指定役務として、同19年5月25日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめていうときは「引用各商標」という。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は、別掲のとおり、欧文字の「L」字状の図と長方形を複数組み合わせた図形部分と、その右側に「LOVIE」の欧文字を表してなるところ、図形部分と文字部分とは、これらを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているとはいい難く、視覚的に分離して看取されるものであり、図形部分と文字部分を一体として新たな観念を生ずる等、図形部分と文字部分を常に一体として把握すべき特段の事情は認められない。

そして、本願商標の図形部分からは特定の称呼及び観念は生じず、「LOVIE」の欧文字は、一般的な辞書等には載録がなく、特定の意味合いを有する語として知られているとも認められないものであるから、一種の造語として理解されるとみるのが相当である。

また、一般的には、特定の意味合いを想起しない欧文字である場合、これに接する取引者、需要者は、我が国において広く親しまれている英語読みに倣って称呼するとみるのが自然であるから、「LOVIE」の欧文字からは、「ロビー」又は「ロビエ」の称呼、あるいは、「ラビー」又は「ラビエ」の称呼を生ずるものというのが相当である。

そうすると、本願商標からは、「ロビー」又は「ロビエ」、あるいは、「ラビー」又は「ラビエ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標について

ア 引用商標1について

引用商標1は、上記2(1)のとおり、「La Vie」の欧文字からなり、その構成中「La」の文字はフランス語の定冠詞を、「Vie」の文字は、「人生、生活」等を意味する語として辞書に掲載されているものの(「クラウン仏和辞典 第7版」 株式会社三省堂)、かかる意味合いにおいて、我が国で一般的に知られている語とはいい難いことから、特定の意味合いを想起しない一種の造語として認識され、引用商標1からは特定の観念は生じないと判断するのが相当である。

また、「La Vie」は、特定の意味合いを想起しない欧文字であるため、英語読みに倣って「ラビー」又は「ラビエ」の称呼が生じるものである。

そうすると、引用商標1からは、「ラビー」又は「ラビエ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。

イ 引用商標2について

引用商標2は、上記2(2)のとおり、「LaVie」の欧文字からなり、一連で表された該文字は、一般的な辞書等には載録がなく、特定の意味合いを有する語として知られているとも認められないものであるから、一種の造語として理解されるとみるのが相当である。

また、「LaVie」は、特定の意味合いを想起しない欧文字であるため、英語読みに倣って「ラビー」又は「ラビエ」の称呼が生じるものである。

そうすると、引用商標2からは、「ラビー」又は「ラビエ」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものである。

(3) 本願商標と引用各商標との類否について

本願商標と引用各商標とを比較すると、全体の比較においては図形の有無という顕著な相異がある上、文字部分の比較においても、その外観において、本願商標の欧文字部分はすべて大文字で表されているのに対し、引用各商標は「L」と「V」が大文字で、その余の文字が小文字の「a」と「ie」で表され、欧文字のつづりも、第2文字目において「O」と「a」の相異があり、引用商標1については、「La」と「Vie」の間に一字分のスペースがあるものであって、いずれも5文字という短い構成にあっては、これらの差異が両者の構成全体の印象に与える影響は小さくなく、両者は外観上、判然と区別し得るものである。

次に、称呼においては、本願商標から生じる「ロビー」又は「ロビエ」の称呼と引用各商標から生じる「ラビー」又は「ラビエ」の称呼とは、特に需要者の印象に残りやすい語頭において明らかな差異を有するものであるから、称呼上、明確に聴別されるものの、本願商標から生じる「ラビー」又は「ラビエ」の称呼は、引用各商標から生じる「ラビー」又は「ラビエ」の称呼と同一又は類似するものである。

そして、観念においては、本願商標と引用各商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができないものである。

そうすると、本願商標と引用各商標とは、称呼において共通する場合があるとしても、観念において比較できず、外観において明らかな差異を有するものであるから、これらを総合して考察すれば、本願商標と引用各商標は、役務の出所について誤認混同を生じるおそれのない、互いに非類似の商標というのが相当である。

してみれば、本願商標と引用各商標とは非類似の商標であるから、役務の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

(4)まとめ

以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではないから、これを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

別掲

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