結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2019−12546(T2019−12546/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第1類,第3類,第5類,第29類,第30類及び第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成30年3月8日に登録出願され,指定商品については,原審における同年12月27日付け提出の手続補正書により,別掲2のとおりの商品に補正されたものである。
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下に掲げるとおりである。
(1)登録第1368093号商標(以下「引用商標1」という。)は,「TAIYO」の文字からなり,昭和48年2月10日登録出願, 第1類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として,同53年12月22日に設定登録,その後,平成20年11月26日に,第5類「薬剤」とする指定商品の書換登録がされたものであるが,存続期間の満了により,令和元年9月18日にその登録が抹消されたものである。
(2)登録第4925057号商標(以下「引用商標2」という。)は,別掲3のとおりの構成よりなり,平成17年5月25日登録出願, 第29類「食用油脂,食用魚介類(生きているものを除く。),油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,お茶漬けのり,ふりかけ,なめ物」を指定商品として,同18年1月27日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。
(3)登録第4925058号商標(以下「引用商標3」という。)は,別掲4のとおりの構成よりなり,平成17年5月25日に登録出願,第30類「食品香料(精油のものを除く。),氷,香辛料,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,即席菓子のもと,酒かす」を指定商品として,同18年1月27日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。
(4)登録第4925059号商標(以下「引用商標4」という。)は,別掲5のとおりの構成よりなり,平成17年5月25日に登録出願,第31類「食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,野菜(「茶の葉」を除く。),糖料作物,茶の葉,麦芽,うるしの実」を指定商品として,同18年1月27日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。
(1)本願商標と引用商標1について
引用商標1の商標権は,閉鎖商標原簿の記載によれば,前記2(1)のとおり,平成30年12月22日に存続期間の満了により消滅し,令和元年9月18日に抹消の登録がされたものである。
したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するものとして拒絶の理由に引用した登録商標のうち,引用商標1についての拒絶の理由は解消した。
(2)本願商標と引用商標2ないし引用商標4について
ア 本願商標について
本願商標は,別掲1のとおり,右上がりの白色斜線を1本ずつ施した「T」の欧文字と「IYO」の欧文字の間に,5本の右上がりの白色斜線を施した黒色の正三角形を配し(以下「上段部分」という。),その下部に「TAIYO CORPORATION」の欧文字(以下「下段部分」という。)を横書きしてなるものである。
そして,上段部分は,図案化されていることに加え,下段部分に比較して大きく表示されていることから,両者は視覚上分離して看取されるものであって,両者を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいい難い。
また,下段部分についてみると,その構成中「TAIYO」の文字は,辞書等に掲載された語ではなく,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるものである。そして,「CORPORATION」の文字は,「有限会社。株式会社。」等の意味を有する英語(「ベーシック ジーニアス英和辞典」 株式会社大修館書店)であり,これらの法人の種類を表す語として広く使用されていることからすれば,当該文字は,商品の出所識別標識としての機能がないか,弱いものといわざるを得ない。
そうすると,下段部分においては,「TAIYO」の文字部分が自他商品の識別標識としての機能を果たし得る要部として認識され,当該文字部分にのみ着目し,その文字部分から生ずる称呼及び観念をもって取引に資する場合も決して少なくないというべきである。
してみれば,本願商標は,その構成中の上段部分と,下段部分中「TAIYO」の文字部分とがそれぞれ独立して,取引者,需要者に対し商品の出所識別標識としての機能を果たし得るものといえるから,本願商標の構成中,上段部分,又は下段部分中「TAIYO」の文字部分のみを要部として抽出し,他人の商標と比較して商標の類否を判断することも許されるというべきである。
そうすると,下段部分中「TAIYO」の文字部分は,前記のとおり,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものであるから,特定の観念は生じないものであり,その構成文字に相応して,「タイヨー」又は「タイヨ」の称呼を生じるものである。
したがって,本願商標は,全体から生ずる「タイヨーコーポレイション」又は「タイヨコーポレーション」のほか,下段部分中「TAIYO」の文字部分に相応して「タイヨー」又は「タイヨ」の称呼をも生じ,特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標2ないし引用商標4について
引用商標2ないし引用商標4(以下「引用各商標」という。)は,それぞれ黄緑色で太く「タイヨー」の片仮名を横書きしてなるところ,該文字は,辞書等に掲載された語ではなく,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるものである。
したがって,引用各商標は,その構成文字に相応して,「タイヨー」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
ウ 本願商標と引用各商標との類否について
本願商標と引用各商標とを比較すると,本願商標は,別掲1のとおり,上段に,右上がりの白色斜線を施した「T」の欧文字,黒色の正三角形及び「IYO」の欧文字を配し,下段に「TAIYO CORPORATION」の欧文字16字を配してなるのに対し,引用各商標は,別掲3ないし別掲5のとおり,黄緑色の「タイヨー」の片仮名4字を太く横書きしてなるものであって,両商標は,図案化された部分の有無,構成文字の種類,数,書体及び色彩において明らかな差異があるから,外観上,明確に区別し得るものである。
次に,称呼においては,両者は,「タイヨー」の称呼を共通にする場合がある。
そして,観念においては,両者は,特定の観念を生じないものであるから,観念上,比較することができないものである。
そうすると,本願商標と引用各商標とは,称呼においては共通する場合があり,観念において比較できないとしても,外観においては,その印象が相違し,判然と区別し得るものであるから,両者の外観,観念,称呼等によって取引者,需要者に与える印象,記憶,連想等を総合して全体的に考察すれば,本願商標と引用各商標とは,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
エ まとめ
以上のとおり,本願商標と引用各商標とは非類似の商標であるから,本願の指定商品が引用各商標の指定商品と同一又は類似のものであるとしても,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
したがって,本願商標が同号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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