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Trademark Appeal Case

品番記号と普通名称の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−9540(T2019−9540/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「AR インク」の文字を標準文字で表してなり,第2類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成30年2月27日に登録出願され,指定商品については,原審における同年12月20日付けの手続補正書により,第2類「印刷インキ,絵の具,複写機・ファクシミリ・プリンタ・印刷機械器具用インク,複写機・ファクシミリ・プリンタ・印刷機械器具用インクカートリッジ」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,「本願商標は,『AR インク』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中『AR』の欧文字は,商品の品番,型番等を表示するための記号,符号として普通に採択使用されている欧文字2文字の一類型であり,また,『インク』の文字は,『筆記または印刷に用いる有色の液体。インキ。』の意味を有する語である。そうすると,本願商標は,これをその指定商品に使用したときは,これに接する需要者は,上記品番のインキであることを理解するにとどまり,何人かの業務に係る商品であることを認識することができないものというのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第6号に該当に該当する。」旨を認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は,「AR インク」の文字からなるところ,当該文字は,同一の書体,同じ大きさをもって,外観上まとまりよく表されているものであり,また,その構成全体から生じる「エーアールインク」の称呼も,格別冗長とはいえず,無理なく一連に称呼し得るものである。

そして,本願商標の構成中の「AR」の文字が,商品の品番,型式,規格等を表示するための記号,符号としても用いられる欧文字2文字であり,また,「インク」の文字が「筆記または印刷に用いる有色の液体。」(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店発行)の意味を有する語であるとしても,これらを結合した上記構成においては,これに接する取引者,需要者は,その構成全体で特定の意味合いを想起させることのない一体不可分の造語として理解,認識するとみるのが相当である。

また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,「AR インク」の文字が,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないといえるほどに,取引上一般に使用されている事実を発見することができず,さらに,本願の指定商品の取引者,需要者が当該文字を自他商品の識別標識とは認識しないというべき事情も発見できなかった。

してみれば,本願商標をその指定商品に使用しても,これに接する取引者,需要者が何人かの業務に係る商品であるかを認識することができないものとはいえず,本願商標は,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。

したがって,本願商標は商標法第3条第1項第6号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消を免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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