sokuhyo弁理士法人WATT 監修

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結論

勝訴(請求認容)

複合商標の要部抽出

審判番号
不服2020−903(T2020−903/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「黒抹茶」の文字を標準文字で表してなり,第30類「菓子」を指定商品として,平成30年7月31日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,拒絶の理由に引用した登録第5778900号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成27年3月13日に商標登録出願,第30類「茶,茶を使用した菓子及びパン」を指定商品として,同年7月17日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 原査定の拒絶の理由(要旨)

原査定は,引用商標の構成中,「黒抹茶」の文字部分を分離,抽出し,これと本願商標とが類似するとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。

4 当審の判断

引用商標は,別掲のとおり,「発酵黒抹茶」の文字を横書きし,その下に小さく「HaxtukouKuro Matcha」の欧文字を横書きしてなるところ,その構成中,「発酵」の文字は「一般に,酵母・細菌などの微生物が,有機化合物を分解してアルコール・有酸菌・二酸化炭素などを生じる過程。」等の,「黒」の文字は「色の名。墨のような色。」等の,「抹茶」の文字は「茶の新芽を採り,蒸した後,そのまま乾燥してできた茶葉を臼でひいて粉末にしたもの」の意味(いずれも「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店発行)を有する語である。

そして,引用商標の構成中の「発酵黒抹茶」の文字部分(以下「上段部分」という。)は,構成各文字が,同じ書体,同じ大きさをもって,等間隔でまとまりよく表されており,その表音をローマ字表記したものと認められる下段の「HaxtukouKuro Matcha」の文字は,上段部分に比較して小さな文字で,両端をそろえ,上段部分に密着するように表されており,全体として外観上まとまりよく一体的に構成されているものであって,引用商標全体から生じる「ハッコウクロマッチャ」の称呼も,格別冗長なものではなく,よどみなく一連に称呼し得るものである。

また,引用商標の構成中,「黒抹茶」の文字部分のみが取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足る事情は見いだせない。

そうすると,引用商標に接する取引者,需要者は,その構成全体をもって一体不可分のものとして認識し,把握されるというのが相当である。

したがって,引用商標から「黒抹茶」の文字部分を分離,抽出し,その上で「クロマッチャ」の称呼をも生じるとし,これを前提として本願商標と引用商標とが類似の商標であるとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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