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Trademark Appeal Case

外観・称呼同一の商標類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−3986(T2019−3986/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は,成り立たない。

理由テキスト

第1 本願商標

本願商標は,「パタカラ」の文字を標準文字で表してなり,第9類及び第41類に属する願書に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成29年9月22日に登録出願されたものである。

その後,指定商品及び指定役務については,原審における平成30年7月23日付け手続補正書により,第9類及び第41類に属する別掲のとおりの商品及び役務に補正されたものである。

第2 原査定の拒絶の理由(要点)

原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5657576号商標(以下「引用商標」という。)は,「パタカラ」の文字を標準文字で表してなり,平成24年12月10日に登録出願,第9類「電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,レコード,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録音済み又は録画済みビデオディスク・コンパクトディスク・磁気テープ」,第41類「音楽に関する知識の教授,映画・演芸・演劇又は音楽の演奏の興行の企画又は運営,音楽の演奏,音響用又は映像用のスタジオの提供,カラオケ施設の提供,映画・演芸・演劇・音楽又は教育研修のための施設の提供,楽器の貸与,レコード又は録音済み磁気テープの貸与」及び第44類「介護,医療施設における医療,医業,医療情報の提供,健康診断,調剤,栄養の指導」を指定商品及び指定役務として,同26年3月20日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断

1 本願商標及び引用商標について

本願商標及び引用商標は,上記第1及び第2のとおり,いずれも「パタカラ」の文字を標準文字で表してなるところ,当該文字は,辞書類に載録された既成語とは認められないものであるから,特定の語義を有しない造語として理解されるものであり,特定の観念を生じない。

したがって,本願商標及び引用商標は,いずれも,その構成文字に相応して「パタカラ」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。

2 本願商標と引用商標との類否について

本願商標と引用商標とは,上記1のとおり,外観においては,いずれも「パタカラ」の文字を標準文字で表してなるものであるから,外観上,同一である。また,称呼においては,いずれも「パタカラ」の称呼を生じるものであるから,称呼上,同一である。さらに,観念においては,特定の観念を生じないものであるから,観念上,比較することができない。

したがって,本願商標と引用商標とは,観念においては,比較することができないとしても,外観及び称呼を同一にするものであるから,これらを総合的に考慮すれば,両商標は,商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれがある類似の商標と判断するのが相当である。

3 本願の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品及び指定役務との類否について

本願の指定商品中「インターネットを利用して受信し、及び保存することができる、体操・リハビリテーション及びマッサージに関する画像・映像・音楽・音声・文字ファイル,インターネットを利用して受信し、及び保存することができるカラオケ用の楽曲・映像・画像・歌詞,録音済み磁気テープ・コンパクトディスク・ミニディスクその他の記録媒体,カラオケ用録画済みビデオディスク・ビデオテープ・CD−ROM・DVD−ROM」と引用商標の指定商品中「レコード,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる音楽ファイル,インターネットを利用して受信し、及び保存することができる画像ファイル,録音済み又は録画済みビデオディスク・コンパクトディスク・磁気テープ」とは,生産部門,販売部門,需要者の範囲等を共通にする同一又は類似の商品であり,また,本願の指定役務中「体操・リハビリテーション及びマッサージに関する知識及び技術の教授,カラオケ用の音楽の演奏,体操・リハビリテーション及びマッサージ用の音楽の演奏,インターネットを利用した画像・映像・音楽・音声・ゲーム・クイズの提供及びこれらに関する情報の提供,インターネットを利用したカラオケ用の楽曲・映像・画像・歌詞の提供及びこれらに関する情報の提供」と引用商標の指定役務中「音楽に関する知識の教授,音楽の演奏,カラオケ施設の提供」とは,役務の提供の手段,目的又は場所,業種,需要者の範囲等を共通にする同一又は類似の役務である。

4 小括

以上によれば,本願商標は,引用商標と類似する商標であって,かつ,本願の指定商品及び指定役務と引用商標の指定商品及び指定役務が同一又は類似の商品及び役務であるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

5 請求人の主張について

請求人は,引用商標について,前商標権者(代表清算人を含む。)によって引用商標が使用された等の事実は認められないこと,及び,現商標権者によって引用商標が使用された結果,取引者及び需要者をして引用商標が現商標権者の出所を表示するものであると把握するに至っているとの事実も認められないこと等の理由から,本願商標と引用商標とは,商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標である旨主張する。

しかしながら,商標法第4条第1項第11号にいう先願の「他人の登録商標」は,後願の同一又は類似商標の査定時又は審決時において,現に有効に存続しているものであれば足り,現実に使用されていることを必要とするものではないと解するのが相当である。また,商標の類否判断に際しては,取引の実情を考慮することが必要であるが,ここで考慮すべき取引の実情とは,指定商品又は役務全般についての一般的,恒常的なものを指すものであるから,「他人の登録商標」が現実に使用されているかどうかということは類否判断に際し考慮すべき取引の実情には当たらないのであり,査定時又は審決時において,先願の「他人の登録商標」が現に有効に存続しているものである以上,現実に使用されていなくても,それが使用された場合に混同を生ずるか否かを一般的,恒常的な取引の実情に照らして判断すべきものである(最高裁昭和47年(行ツ)第33号同49年4月25日判決,知財高裁平成17年(行ケ)第10618号同18年2月16日判決参照)。

そうすると,上記のような,引用商標が現実に使用された事実は認められない等の請求人の主張は,指定商品又は役務全般についての一般的,恒常的な取引の実情というべきものではないから,本願商標と引用商標との類否判断に影響を及ぼすものではなく,上記4のとおり,本願商標と引用商標とは,商品及び役務の出所について混同を生ずるおそれがある類似の商標であると判断するのが相当である。

したがって,請求人の主張は,採用することができない。

6 まとめ

以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。

よって,結論のとおり審決する。

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