sokuhyo

Trademark Appeal Case

「ごろっと果実」の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−11958(T2019−11958/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「ごろっと果実」の文字を横書きしてなり,第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成30年4月3日に登録出願され,指定商品については,当審における令和元年10月24日付け提出の手続補正書により,第32類「ビール,香りを付けた飲料水,ミネラルウォーター,炭酸水,エネルギー補給用の清涼飲料(医療用のものを除く。),スポーツ用の清涼飲料,浸出液を含有する飲料水,飲料製造用のシロップ・濃縮液・その他の液状・粉末状の清涼飲料及び果実飲料製造用調製品,その他の清涼飲料,果実飲料,その他のアルコール分を含有しない飲料(但し、乳清飲料を除く。)」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は,以下の(1)及び(2)のとおり認定,判断し,本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は,登録第5525435号商標(以下「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって,その指定商品と同一又は類似の商品について使用するものであるから,商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)本願商標は,「ごろっと果実」の文字を横書きしてなるところ,その構成中の「ごろっと」の文字は,「大きいものが横たわるさま。」の意味を,「果実」の文字は,「くだもの。」の意味をそれぞれ有する語であることからすると,本願商標は,全体として,「大きめのくだもの」ほどの意味合いを生ずるものである。また,食品・飲料を取り扱う業界においては,「大きめに切ったくだもの」を使用した商品に「ごろっと果実」の文字を付して,取引が行われている実情が認められる。そうすると,「ごろっと果実」の文字を普通に用いられる方法で書してなる本願商標を,その指定商品中「香りを付けた飲料水,ミネラルウォーター,炭酸水,エネルギー補給用の清涼飲料(医療用のものを除く。),スポーツ用の清涼飲料,浸出液を含有する飲料水,その他の清涼飲料,果実飲料,その他のアルコール分を含有しない飲料」に使用した場合,これに接する取引者,需要者は,「大きめに切ったくだものを使用した果実飲料」であること,すなわち,商品の品質を表示したものとして認識するにとどまり,自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものとみるのが相当である。したがって,本願商標は,「商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標」に当たるので,商標法第3条第1項第3号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本願の指定商品は,前記1のとおり補正された結果,引用商標の指定商品と類似する商品がすべて削除され,引用商標の指定商品と類似しないものになったと認められる。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は解消した。

(2)商標法第3条第1項第3号該当性について

本願商標は,「ごろっと果実」の文字からなるところ,その構成中「ごろっと」の文字は「大きなものが横たわるさま。」等の意味を,「果実」の文字は「種子植物の花の子房が発達・変化したもの。」等の意味を有する(いずれも「大辞泉 第二版」株式会社小学館発行)ものであり,「ごろっと」の文字と「果実」の文字を結合した「ごろっと果実」の文字が,原審説示の意味合いを暗示させる場合があるとしても,これが直ちに特定の商品等を具体的かつ直接的に表したものと理解,認識させるとはいい難いものである。

また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定商品を取り扱う業界において,「ごろっと果実」の文字が商品の具体的な品質を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を商品の品質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

そうすると,本願商標は,その構成全体をもって特定の語義を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが自然である。

してみれば,本願商標は,これをその指定商品に使用しても,取引者,需要者をして,商品の品質を表示したものとして認識されることはなく,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。

したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当しない。

(3)まとめ

以上のとおり,本願は商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶理由は解消し,また,本願商標は同法第3条第1項第3号に該当しないものであるから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。