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Trademark Appeal Case

地名と一般名称の結合の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−9505(T2019−9505/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「むこうがおかクリニック」の文字を標準文字で表してなり、第44類「医業,医療情報の提供,健康診断,調剤,あん摩・マッサージ及び指圧,カイロプラクティック,きゅう,柔道整復,はり治療,代替医療による治療,セラピー,栄養の指導,健康管理に関する指導及び助言,美容,理容,動物の飼育,動物の治療,動物の美容,介護,医療用機械器具の貸与」を指定役務として、平成30年3月19日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、『むこうがおかクリニック』の文字を表してなるところ、その構成中『むこうがおか』の文字は、『神奈川県川崎市の向ヶ丘』等の意味を有するものと認められ、また、『クリニック』の文字は、『診療所。』等の意味を有する語であるから、本願商標は、『川崎市むこうがおかの診療所』程の意味合いを認識させる語である。そして、インターネット情報によれば、『むこうがおか』、『向ヶ丘』の文字は川崎市の一定地域を表し、使用されている実情がある。そうすると、本願商標をその指定役務中、前記の意味合いに照応する役務、例えば、第44類『医業,医療情報の提供,健康診断,調剤』に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、川崎市むこうがおか地域所在の診療所で提供される役務又は川崎市むこうがおか地域所在の診療所に関する役務であること、すなわち、単に役務の質(内容)、提供場所を普通に用いられる方法で表示したものとして認識するというべきである。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、上記の意味合い以外の指定役務に使用するときは、役務の質の誤認を生ずるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、上記1のとおり、「むこうがおかクリニック」の文字からなるところ、その構成文字は、同じ書体、同じ大きさ、同じ間隔をもって、外観上まとまりよく一体に表されており、その構成文字に相応して生じる「ムコウガオカクリニック」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。

そして、本願商標の構成中、「むこうがおか」の文字部分は、川崎市の一定地域などの特定の地域の名称として知られているとはいい難く、また、「クリニック」の文字部分は、「診療所」の意味を有する語(「広辞苑第6版」岩波書店)として知られているとしても、両語を組み合わせた「むこうがおかクリニック」の文字全体からは、固有のクリニック(診療所)の名称を表したものと理解されるというべきである。

そうすると、本願商標は、その指定役務について、役務の質や提供の場所を直接的かつ具体的に表示したものと認識するとはいい難いものである。

また、当審において職権をもって調査するも、本願の指定役務を取り扱う業界において、「むこうがおかクリニック」の文字が、具体的な役務の質や提供の場所を表示するものとして一般に使用されている事実は発見できず、さらに、本願商標に接する取引者、需要者が、当該文字を役務の質や提供の場所を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。

してみれば、本願商標は、その指定役務との関係において、役務の質や提供の場所を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものとはいえず、かつ、役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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