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Trademark Appeal Case

要部抽出と称呼の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−7549(T2019−7549/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第25類「靴類(靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具を除く。),靴底」を指定商品として、平成30年3月16日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。

(1)登録第2108605号商標(以下「引用商標1」という。)は、「GRIPER」の欧文字と「グリッパー」の片仮名を2段に横書きしてなり、昭和61年3月5日に登録出願、第22類「はき物(運動用特殊靴を除く)かさ、つえ、これらの部品及び附属品」を指定商品として、平成元年1月23日に設定登録、その後、同21年5月27日に指定商品を第25類「履物」並びに第6類、第9類、第14類、第18類、第21類、第22類及び第26類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品とする指定商品の書換登録がされ、さらに、同31年1月8日に第25類についてのみ商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

(2)登録第5564924号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2のとおり、「GRIPPER」の欧文字を横書きしてなり、平成24年8月8日に登録出願、第25類「履物,乗馬靴,仮装用衣服,和服,帽子,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,防暑用ヘルメット」を指定商品として、同25年3月15日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめて「引用商標」という場合がある。

3 当審の判断

(1)本願商標

本願商標は、別掲1のとおり、顕著に太字で「Grippa」の欧文字を書し、その左側に、角丸横長四角形様図形を配し、当該図形内に(右側の縦線の中央部が1/3ほどが切れている)、「Grippa」の文字より小さく細字の「RIPPA」の欧文字を書し、その文字の下にアンダーラインを引いてなるものである。

本願商標の構成中、「Grippa」の欧文字部分と「RIPPA」の欧文字部分とは、書体が異なる上、「RIPPA」の文字が角丸横長四角形内に配されているため、視覚上明確に分離して把握されること、及び両欧文字部分は観念的に密接な関連性を有しているとはいえないことから、それぞれの欧文字部分は、他の構成部分を分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとはいえない。

そうすると、本願商標の「Grippa」の欧文字部分は、構成上独立して見る者の注意をひく要部の一であるといえるから、この部分だけを引用商標と比較して商標の類否を判断することは許されるというべきであり、当該欧文字部分に相応して「グリッパ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(2)引用商標

ア 引用商標1

引用商標1は、「GRIPER」の欧文字と「グリッパー」の片仮名を2段に横書きしてなるところ、「GRIPER」の欧文字は、「愚痴っぽい人」の意味を有する英語であるとしても、我が国において馴染みのない語であって、特定の意味合いを直ちに想起させるものではないから、その構成文字に相応して、「グリッパー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

イ 引用商標2

引用商標2は、別掲2のとおり、「GRIPPER」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、「つかむ人(道具)」の意味を有する英語であるとしても、我が国において馴染みのない語であって、特定の意味合いを直ちに想起させるものではないから、その構成文字に相応して、「グリッパー」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。

(3)本願商標と引用商標の類否について

ア 本願商標と引用商標1の類否

本願商標の要部である「Grippa」の欧文字部分と引用商標1の類否を検討すると、外観においては、片仮名部分の有無により、両者は相紛れるおそれはないものである。

また、引用商標1の構成中、「GRIPER」の欧文字部分との比較においても、1文字目の「G」は共通にするものの、2文字目から4文字目までは大文字と小文字の差異、5文字目及び6文字目は「pa」と「ER」の差異を有しており、これらの差異が、6文字という比較的短い文字構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえないから、両者は相紛れるおそれのないものとみるのが相当である。

次に、本願商標の要部である「Grippa」から生じる「グリッパ」の称呼と引用商標1から生じる「グリッパー」の称呼を比較すると、両者は、語尾において長音の有無という差異を有し、この差異が長音及び促音を含めた4音と5音という短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は少なくなく、称呼において、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。

さらに、観念においては、両者はいずれも特定の観念を生じないものであるから比較できないものである。

そうすると、本願商標と引用商標1とは、観念において比較できないものの、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は非類似の商標と判断するのが相当である。

イ 本願商標と引用商標2の類否

本願商標の要部である「Grippa」の欧文字部分と引用商標2の類否を検討すると、外観においては、1文字目の「G」は共通にするものの、2文字目から5文字目までは大文字と小文字の差異、6文字目及び7文字目は「a」と「ER」の差異を有し、これらの差異が6文字ないし7文字という比較的短い文字構成からなる両商標の外観全体の視覚的印象に与える影響は小さいものとはいえないから、両者は相紛れるおそれのないものとみるのが相当である。

次に、本願商標の要部である「Grippa」から生じる「グリッパ」の称呼と引用商標2から生じる「グリッパー」の称呼を比較すると、両者は、語尾において長音の有無という差異を有し、この差異が長音及び促音を含めた4音と5音という短い音構成からなる両称呼全体に及ぼす影響は少なくなく、称呼において、相紛れるおそれのないものと判断するのが相当である。

さらに、観念においては、両者はいずれも特定の観念を生じないものであるから比較できないものである。

そうすると、本願商標と引用商標2とは、観念において比較できないものの、外観及び称呼において相紛れるおそれのないものであるから、両者の外観、称呼及び観念等によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両者は非類似の商標というのが相当である。

ウ さらに、他に本願商標と引用商標が類似するというべき事情は見いだせない。

(4)以上により、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、両商標の指定商品の類否について判断するまでもなく、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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