結論テキスト
本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての商標登録を維持する。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 異議2018−900286(T2018−900286/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第6061797号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成29年10月30日に登録出願、第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,薫料」を指定商品として、同30年6月27日に登録査定、同年7月13日に設定登録されたものである。
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標について、その指定商品との関係においては、商標法第3条第1項第3号、同項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するものであるから、その指定商品に係る登録は、取り消されるべきである旨申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第17号証を提出した。
本件商標とその指定商品との関連を鑑みるに、洗顔料、メイク落とし、ボディーソープ、シャンプー等の本件商標の指定商品においては、容器から液ではなく泡が出る商品が普通に流通しているとともに、容器から泡が出ることをわかりやすく需要者に伝えるために、泡の文字を、泡を連想させる図形で囲んだ図柄を商品に表示した商品も普通に流通しているものである(甲1〜甲17)。
すなわち、泡の文字を、泡を連想させる図形で囲んだ図柄を商品に表示したものであって、商品の形状、品質を表すにすぎない本件商標は、これをその指定商品中「容器から泡が出る商品」に使用するときは、単にその商品が「容器から泡が出る商品」であることを直感させる標章にすぎないものであることから、商標法第3条第1項第3号に該当するものである。
本件商標を「容器から泡が出る商品」以外の本件商標の指定商品に使用するときは、あたかもその商品が「容器から泡が出る商品」であるかのように直感させ、その商品の品質について誤認を生ずる恐れのあることは明白であって、商標法第4条第1項第16号に該当するものである。
泡の文字を、泡を連想させる図形で囲んだ図柄を商品に表示した商品も普通に流通しているものであることから、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標であって、商標法第3条第1項第6号に該当するものである。
審判長は、本件商標の商標権者に対し、本件商標はその指定商品中の「せっけん類,化粧品」との関係においては、当該商品が泡状又は泡タイプの商品であることを容易に認識、理解させるものであり、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標であることから、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、「泡状又は泡タイプの商品」以外の「せっけん類,化粧品」について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する旨の取消理由を令和元年8月7日付けで通知し、期間を指定して、意見書を提出する機会を与えた。
商標権者は、上記第3の取消理由に対し、何ら意見を述べていない。
申立人提出の甲各号証によれば、泡を認識させる図形内に「泡」の文字を配した構成については、以下のとおりである。
(1)amazonのウェブサイトによれば、「泡洗顔料」のカテゴリーにおいて、「なめらか本舗 泡洗顔 つめかえ用 180ml」の見出しの下、当該商品パッケージの画像が掲載されており、その商品パッケージには、「洗顔料」及び「泡洗顔」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「ふわふわ泡で」「泡」「洗顔」の文字が記載されている(甲2)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2016年2月4日である。
(2)amazonのウェブサイトによれば、「洗顔フォーム」のカテゴリーにおいて、「クラウディア・ジャンセン CJメイク落としとしてそのまま泡洗顔 詰替 200ml」の見出しの下、当該商品パッケージの画像が掲載されており、その商品パッケージには、「泡タイプ」及び「メイク落として そのまんま 泡洗顔」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲3)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2015年12月10日である。
(3)amazonのウェブサイトによれば、「泡洗顔料」のカテゴリーにおいて、「メンズビオレ 泡タイプ洗顔 つめかえ」の見出しの下、当該商品パッケージの画像が掲載されており、その商品パッケージには、「泡タイプ」及び「洗顔料」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲4)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2015年9月2日である。
(4)amazonのウェブサイトによれば、「泡洗顔料」のカテゴリーにおいて、「MARO グルーヴィー 泡洗顔 詰め替え アクティブフレッシュ 130ml」の見出しの下、当該商品パッケージの画像が掲載されており、その商品パッケージには、「泡タイプ」及び「洗顔料」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲5)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2018年2月21日である。
(5)amazonのウェブサイトによれば、「クレンジングフォーム」のカテゴリーにおいて、「KOSE コーセー ソフティモホワイト 泡クレンジングウォッシュ 200ml」の見出しの下、当該商品の容器の画像が掲載されており、その商品の容器には、「メイク落とし」「洗顔」「泡で出てくる」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲6)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2012年1月31日である。
(6)amazonのウェブサイトによれば、「クレンジングオイル」のカテゴリーにおいて、「KOSE コーセー ソフティモ スピーディ 泡オイル クレンジング つめかえ 180ml」の見出しの下、当該商品パッケージの画像が掲載されており、その商品パッケージには、泡を認識させる図形内に「スピーディ」、「オイル」「クレンジング」等の文字とともに「泡」の文字が記載されている(甲7)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2011年2月24日である。
(7)amazonのウェブサイトによれば、「ボディソープ」のカテゴリーにおいて、「ミノン全身シャンプー泡タイプ 500mL」の見出しの下、当該商品パッケージの画像が掲載されており、その商品パッケージには、「保湿洗浄」「全身シャンプー」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲9)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2017年8月25日である。
(8)amazonのウェブサイトによれば、「ベビーソープ」のカテゴリーにおいて、「キューピー 全身ベビーソープ(泡タイプ)ポンプ 400ml」の見出しの下、当該商品の容器の画像が掲載されており、その商品の容器には、「全身ベビーソープ」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲11)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2007年8月15日である。
(9)@cosmeのウェブサイトによれば、「白髪染め・ヘアカラー・ブリーチ」のカテゴリーにおいて、「サロン ド プロ 泡のヘアカラー・エクストラリッチ/4MBモカブラウン」の見出しの下、当該商品パッケージの画像が掲載されており、その商品パッケージには、「ニオイのない白髪染め」「濃厚泡で美しく染まる」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲13)。また、発売日は、2017年8月21日である。
(10)amazonのウェブサイトによれば、「清拭剤」のカテゴリーにおいて、「ハビナース 清拭料 泡タイプ 500ml」の見出しの下、当該商品の容器の画像が掲載されており、その商品の容器には、「清拭料」「泡タイプ」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲16)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2006年5月24日である。
(11)amazonのウェブサイトによれば、「乳液・クリーム」のカテゴリーにおいて、「専科 パーフェクトホイップシルキー 保湿乳液 150ml」の見出しの下、当該商品の容器の画像が掲載されており、その商品の容器には、「泡状乳液」等の文字とともに泡を認識させる図形内に「泡」の文字が記載されている(甲17)。また、amazonでの取り扱い開始日は、2017年1月15日である。
本件商標は、別掲のとおり、泡を認識させる図形内に「泡」の文字を配した構成よりなるところ、上記2のとおり、本件商標の登録査定時には、「せっけん類,化粧品」を取り扱う業界において、その商品が泡状又は泡タイプの洗顔料、メイク落とし、ボディソープ、白髪染め、乳液等が販売されている実情があり、そして、それらの商品が泡状又は泡タイプの商品であることを表すものとして、本件商標の構成態様と酷似した泡を認識させる図形内に「泡」の文字を表示して一般に使用されていることが認められることよりすれば、本件商標をその指定商品中「せっけん類,化粧品」に使用するときは、これに接する取引者、需要者に、当該商品が泡状又は泡タイプの商品であることを容易に認識、理解させるにとどまることから、本件商標は、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものと判断するのが相当である。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、また、「泡状又は泡タイプの商品」以外の「せっけん類,化粧品」について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
商標法第3条第1項第6号は、同項各号の総括規定と解されているところ、本件商標は、上記3において述べたように、本件商標の指定商品中の「せっけん類,化粧品」については、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものである。
そうすると、上記商品中に、その商品の品質を表すものとして、自他商品の識別標識としての機能を有しないものがあるとしても、同法第3条第1項第6号を適用するまでもないものといえる。
一方、本件商標を上記商品以外の指定商品に使用した場合には、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができないとすべき事情を認めることはできないから、本件商標は、商標法第3条第1項第6号に該当しない。
以上のとおり、本件商標の登録は、本件商標の指定商品中、第3類「せっけん類,化粧品」について、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。
しかし、本件登録異議の申立てに係るその余の指定商品についての本件商標の登録は、取り消すべき理由はないから、商標法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
Next Action
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