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Trademark Appeal Case

造語の称呼・観念の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2019−17513(T2019−17513/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は,登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は,「あまりん」の文字を標準文字で表してなり,第31類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,平成30年10月9日に登録出願され,指定商品については,原審における令和元年5月20日受付の手続補正書により,第31類「トマトの種子類,トマトの苗」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要旨

原査定において,拒絶の理由に引用した登録第5650276号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲1のとおりの構成よりなり,平成25年2月18日に団体商標として登録出願,別掲2のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,同26年2月21日にて設定登録され,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

(1)本願商標について

本願商標は,前記1のとおり,「あまりん」の文字からなるところ,該文字は,辞書等に掲載のないものであって,特定の意味合いを想起させることのない,一種の造語として理解されるものである。

したがって,本願商標は,その構成文字に相応して,「アマリン」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。

(2)引用商標について

引用商標は,別掲1のとおり,右手に磯ノミ,左手にウニを持った,「北限の海女」の赤色の文字が横書きされたかぶり物をかぶった海女をキャラクター化したものと思しき図形(以下「図形部分」という。)の下に,「北限の海女イメージキャラクター」の文字と,やや大きく「アマリン」の文字を2段に横書きしてなるものである。

そして,図形部分の構成中,「北限の海女」の文字部分についてみると,「北の限界。」の意味を有する語である「北限」の文字と,「女の海人。」の意味を有する語である「海女」の文字とを,連体格を示す助詞である「の」(いずれも「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店発行)を介して結合したものであるから,当該文字部分としては「北の限界の女の海人」程の意味合いを有するものである。したがって,図形部分は,「北の限界の女の海人」を表したものであると容易に認識させるものである。

また,「北限の海女イメージキャラクター」の文字部分(以下「上段文字部分」という。)についてみると,その構成中「北限の海女」の文字は,前述のとおり「北の限界の女の海人」程の意味合いを有するものであり,「イメージキャラクター」の文字は「企業・商品や催し物に好ましい印象を与えるために,広告・宣伝に起用する人物」(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店発行)の意味を有する語であるから,上段文字部分全体としては,「企業・商品や催し物に好ましい印象を与えるために,広告・宣伝に起用された北の限界の女の海人」程の意味合いを有するものである。

そして,上段文字部分は,図形部分のすぐ下に小さく横書きされていること,また,図形部分には「北限の海女」の文字が表示され,図形部分が「北の限界の女の海人」を表すものと容易に認識させるものであって,上段文字部分と図形部分は観念上のつながりもあることからすると,上段文字部分は,「北の限界の女の海人のイメージキャラクター」である図形部分を説明するものであると容易に認識させるものである。

また,「イメージキャラクター」の文字は,当該イメージキャラクターの図形との関係においては,自他商品の識別標識としての機能が弱い部分といえる。

さらに,「アマリン」の文字部分(以下「下段文字部分」という。)についてみると,「アマリン」の文字は,辞書等に掲載のないものであって,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として理解されるものである。そして,前述のとおり,下段文字部分のすぐ上に配置された上段文字部分が,図形部分を説明するものであると容易に認識させるものであることから,下段文字部分は,図形部分のキャラクターの愛称を表したものと無理なく理解できるものである。

してみれば,引用商標の構成中,図形部分のほか,「北限の海女」又は「アマリン」の文字部分が,自他商品の識別標識としての機能を果たす部分と認められる。

したがって,引用商標は,「北限の海女」の文字部分に相応して,「ホクゲンノアマ」の称呼を生じるとともに,図形部分が表すイメージキャラクターの愛称と認められる「アマリン」の称呼をも生じるものである。また,引用商標は,イメージキャラクターの愛称である「アマリン」の観念を生じるものである。

(3)本願商標と引用商標との類否について

ア 外観について

本願商標と引用商標は,上記(1)及び(2)のとおりであるから,両者の外観は明らかに相違するものであり,外観上,明確に区別できるものである。

イ 称呼について

本願商標は「アマリン」の称呼を生じるものであり,他方,引用商標は「ホクゲンノアマ」又は「アマリン」の称呼を生じるものであるから,両者は「アマリン」の称呼を共通にする場合がある。

ウ 観念について

本願商標は,特定の観念を生じないものであり,他方,引用商標は,イメージキャラクターの愛称である「アマリン」の観念を生じるものであるから,観念において相紛れるおそれはないものといえる。

エ 類否の判断

上記アないしウのとおり,本願商標と引用商標とは,称呼を同一にすることがあるものの,外観上,明確に区別できるものであり,観念において相紛れるおそれはないものであるから,両商標が需要者に与える印象,記憶,連想等を総合してみれば,両商標は,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。

(4)まとめ

以上のとおり,本願商標は,引用商標とは非類似の商標であるから,その指定商品と引用商標の指定商品及び指定役務とを比較するまでもなく,商標法第4条第1項第11号に該当しない。

したがって,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。

その他,本願について拒絶の理由を発見しない。

よって,結論のとおり審決する。

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