結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2020−222(T2020−222/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,第29類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として,2018年6月5日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し,平成30年7月20日に登録出願され,指定商品については,原審における令和元年5月17日受付の手続補正書により,第29類「チーズ」に補正されたものである。
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録商標は,以下に掲げるとおりであり,現に有効に存続しているものである。
(1)登録第4735731号の2商標(以下「引用商標1」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成15年6月4日登録出願,同年12月19日に設定登録された登録第4735731号商標の商標権の分割に係るものであって,第5類「乳児用粉乳」を指定商品として,同23年9月20日を受付日とする商標権の分割移転の登録がされたものである。
(2)登録第5455637号商標(以下「引用商標2」という。)は,別掲3のとおりの構成よりなり,平成23年5月13日登録出願, 第29類「乳製品」を指定商品として,同年12月9日に設定登録されたものである。
以下,引用商標1及び引用商標2をまとめて「引用商標」という。
原査定は,本願商標の構成中,「ARTISAN」の文字部分を分離抽出し,これと引用商標とが類似するとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとしたものである。
本願商標は,別掲1のとおり,中央上部に小さく「ARTISAN」の欧文字を横書きし,その下に,大きく「Cookables」の欧文字を横書きし,その左右に右向きのフライ返しと思しき図形を分断して配してなるところ,「ARTISAN」の文字は,「Cookables」の文字に近接して配されており,フライ返しと思しき図形は「Cookables」の文字を横に貫くように表されていることから,全体として外観上まとまりのよい印象を与えるものであって,構成文字全体から生じる「アルチザンクッカブルス」の称呼も,格別冗長というべきものでなく,無理なく一連に称呼し得るものである。
そして,「ARTISAN」の文字は,「工匠。職人」(「広辞苑 第七版」株式会社岩波書店発行)の意味を有するものであるとしても,かかる構成においては,当該文字部分が商品の品質を表示するものとして直ちに認識されるとはいい難いものである。
さらに,本願商標の構成中,「ARTISAN」の文字部分のみが取引者,需要者に対し,商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認めるに足る事情も見いだせない。また,「Cookables」の文字は,辞書等に掲載のないものであって,特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。
してみれば,本願商標の上記構成からすれば,本願商標は,これに接する取引者,需要者に,その構成全体をもって一体不可分のものとして認識し,把握されるというのが相当である。
そうすると,本願商標は,一体不可分のものであるといわなければならず,その構成文字全体に相応して,「アルチザンクッカブルス」の称呼を生じ,特定の観念は生じないものである。
したがって,本願商標から「ARTISAN」の文字部分を分離,抽出し,その上で「アルチザン」の称呼及び「職人」の観念をも生じるとし,これを前提として本願商標と引用商標とが称呼及び観念を共通にする類似の商標であるとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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