結論テキスト
本願商標は,登録すべきものとする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 不服2019−14376(T2019−14376/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
本願商標は,「木・鋼ハイブリッド構造」の文字を標準文字で表してなり,第6類,第19類,第36類,第37類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として,平成30年5月16日に登録出願され,指定商品及び指定役務については,当審における令和元年10月29日受付の手続補正書により,別掲のとおりの役務に補正されたものである。
原査定は,「本願商標は,『木・鋼ハイブリッド構造』の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中,『木』及び『鋼』の文字は,建築材料の材質であり,『ハイブリッド構造』の文字は,『異種の構造材料の組合せ,構造部材に対する異種の剛性の付加,あるいは異なった耐荷方式の混合によって,それまでの基本的構造とは違った構造特性を持った混合構造。』の意味を有する語であるから,本願商標全体からは,『木と鋼の混合構造。』ほどの意味合いを想起させるものである。また,新聞記事及びインターネット記事情報によれば,本願指定商品に係る建材や,本願指定役務に係る建築を取り扱う業界において,『木材や鋼,又は,木材や鉄などの異種の構造材料を組合せた建材や構造』のことを『ハイブリッド○○(○○には,構造や工法,商品などの言葉が入る。)』と称している実情が多数確認できる。そうすると,本願商標を上記意味合いに相応する指定商品・役務に使用しても,これに接する取引者,需要者は,『木と鋼の混合構造による建築物のための商品』や『木と鋼の混合構造による建築物に関する役務』であると認識し,理解するにとどまるものであり,本願商標は,単に,商品の品質又は役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標というのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨を認定,判断し,本願を拒絶したものである。
本願商標は,「木・鋼ハイブリッド構造」の文字からなるところ,その構成中,「木」の文字は,「用材。材木」の意味を,「鋼」の文字は,「きたえた鉄。はがね。」の意味を(いずれも「広辞苑 第7版」株式会社岩波書店発行),そして「ハイブリッド構造」の文字は,「異種の構造材料の組み合わせ,構造部材に対する異種の剛性の付加,あるいは異なった耐荷方式の混合によって,それまでの基本的構造とは違った構造特性を持った混合構造」(「建築大辞典 第2版」株式会社彰国社発行)の意味を,それぞれ有する語であって,「木」と「鋼」の間に「・」を介したうえで,各語を一連に表した「木・鋼ハイブリッド構造」の文字は,全体として原審説示の意味合いを暗示させる場合があるとしても,当該文字から直ちに特定の意味合いを認識し,役務の質を具体的かつ直接的に表したものと理解,認識させるとはいい難いものである。
また,当審において職権をもって調査するも,本願の指定役務を取り扱う業界において,「木・鋼ハイブリッド構造」の文字が,役務の具体的な質を表示するものとして,取引上普通に使用されている事実は発見できず,さらに,本願商標に接する取引者,需要者が,当該文字を役務の質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると,本願商標は,その構成全体をもって特定の語義を有することのない一種の造語として認識されるとみるのが自然である。
してみれば,本願商標は,役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず,自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。
したがって,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
Next Action
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